格安SIMは本当に通信速度が遅いの? - ストレスなくスマホが使える通信速度は?
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格安SIMは通信速度が遅いとか不安定というイメージがありますが、実際にはどうなのでしょうか?格安SIMでも快適な通信速度が出るのか、研究機関の調査結果をもとに解説します。
ストレスなくスマホが使える通信速度の目安
一般的にいって、ストレスなくスマホが使える通信速度の目安は下り3Mbps、上り1Mbpsです。スマホのデータ通信速度が3Mbpsを超えていれば、インターネットで画像や動画を再生するのも快適にこなせます。
Mbps(メガビーピーエス)って何? Mbpsはmegabits per secondの略で、データ通信における速度の単位を表しています。1Mbpsは1秒間につき1メガビット(0.125MB)のデータを転送できるという意味です。1,000Kbps(キロビーピーエス)=1Mbps、1,000Mbps=1Gbps(ギガビーピーエス)となります。
通信の「下り」「上り」って何? 下り(受信・ダウンロード)は、WEBサイトを開いたり動画を見たりする際のデータ通信のことをいいます。上り(送信・アップロード)は、メールや写真を送信したりデータを共有したりする際のデータ通信のことです。インターネットでは一般的に下りの通信が多くなるため、下りの通信速度のほうが重要といえます。
格安SIMとキャリアの通信速度の違い
通信速度に関してキャリア3社は互いに似通っていますが、種類が非常に多い格安SIMは会社ごとに大きな差があります。キャリアと格安SIMに分けて実効速度※を見てみましょう。
※実効速度とは? 実効速度とは計測した速度のことで、本当の速度のことです。それに対して最大速度とは、理論上これだけ出るという速度になります。最大速度のほうに目が行きがちですが、実際には様々な要因によって速度がかなり遅くなり、最大速度が出ることはあり得ません。そのため、実効速度のほうを重視する必要があります。
大手キャリアの平均実効速度(Androidで計測)
大手キャリアの実効速度の平均は下り150Mbps、上り20Mbpsです。ストレスを全く感じさせない圧倒的なスピードということが分かりますね。
具体的に、実効速度の一覧を見てみましょう。下記の表を確認する際、特に25%値と75%値に注目してください。これらの値の中間が実効速度のおおまかな範囲となります。
ちなみに、これらは調査当時のデータであり、実際には電波の状態や回線の混雑状況、利用場所などによって異なることをご了承ください。
下り | 上り | 下り | 上り | 下り | 上り | |
---|---|---|---|---|---|---|
最大値 | 568 | 67 | 412 | 68 | 338 | 31 |
75%値 | 283 | 43 | 160 | 21 | 179 | 23 |
中央値 | 208 | 33 | 120 | 16 | 135 | 17 |
25%値 | 145 | 22 | 90 | 12 | 94 | 11 |
最小値 | 16 | 3 | 26 | 1 | 33 | 1 |
※各キャリア公開の実効速度集計結果。計測期間は2019年1~3月
キャリアの平均実効速度(下り)に順位を付けると、以下のようになります。
1位:ドコモ(145~283Mbps)
2位:ソフトバンク(94~179Mbps)
3位:au(90~160Mbps)
通信速度はドコモが一歩抜け出しています。ただ、どのキャリアも目安の3Mbpsを大きく上回っており、キャリアなら大容量のデータ通信でも余裕であるといえます。
格安SIMの平均実効速度(Androidで計測)
主な格安SIMの平均実効速度をおおまかにいうと、下り1~30Mbps、上り2~10Mbpsとなります。快適な下り通信速度3Mbpsという目安に届かない場合もあるというわけです。
格安SIMの具体的な実効速度を、回線別に比較してみましょう。なお、これらの計測結果はMMD研究所「2019年3月格安SIM・格安スマホ通信速度調査」を参照しています。
- ヒントとして、次の点を考慮しながら数値を確認してみてください。
- 「最小値」は一番遅い時の速度
- 普段の速度は25%値~75%値の範囲
IIJmio(D) | イオンモバイル(D) | LINEモバイル(D) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
下り | 上り | 下り | 上り | 下り | 上り | 下り | 上り | |
最大値 | 34.5 | 10.0 | 80.4 | 21.8 | 37.1 | 30.1 | 37.5 | 18.1 |
75%値 | 8.9 | 7.4 | 12.0 | 11.7 | 8.9 | 9.1 | 11.3 | 7.2 |
中央値 | 4.0 | 5.3 | 4.5 | 6.4 | 3.7 | 4.8 | 4.8 | 5.4 |
25%値 | 1.1 | 2.3 | 1.1 | 2.5 | 2.0 | 2.5 | 1.9 | 2.5 |
最小値 | 0.4 | 0.1 | 0.3 | 0 | 0.4 | 0 | 0.7 | 0.1 |
上記の数値からすると、ドコモ回線の格安SIMの平均実効速度は下り1.5~10Mbps、上り2.5~8.8Mbpsとなります。下りの通信速度が少し心細いですね。
楽天モバイル(A) | mineo(A) | BIGLOBEモバイル(A) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
下り | 上り | 下り | 上り | 下り | 上り | 下り | 上り | |
最大値 | 113.2 | 17.0 | 29.3 | 7.6 | 153.0 | 8.6 | 69.6 | 8.9 |
75%値 | 38.7 | 7.0 | 13.9 | 4.6 | 20.7 | 5.8 | 13.4 | 5.0 |
中央値 | 23.4 | 5.2 | 7.8 | 3.3 | 11.2 | 4.2 | 9.2 | 3.9 |
25%値 | 15.5 | 2.8 | 0.9 | 2.5 | 1.8 | 2.9 | 4.2 | 2.8 |
最小値 | 8.9 | 0.9 | 0.4 | 1.5 | 0.3 | 1.4 | 0.7 | 1.4 |
au回線の格安SIMの平均実効速度は、下り5.6~21.6Mbps、上り2.7~5.6Mbpsとなります。下りの速度が、目安の3Mbpsを超えていることが分かりますね。ただし、優秀なUQモバイルが数値を押し上げていることも事実です。
mineo(S) | LINEモバイル(S) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
下り | 上り | 下り | 上り | 下り | 上り | |
最大値 | 70.8 | 23.4 | 28.7 | 22.2 | 37.4 | 18.8 |
75%値 | 31.4 | 11.7 | 8.9 | 13.5 | 11.8 | 8.2 |
中央値 | 20.8 | 9.5 | 2.5 | 9.0 | 3.9 | 4.7 |
25%値 | 11.1 | 6.8 | 1.6 | 7.3 | 1.5 | 1.6 |
最小値 | 0.1 | 0.1 | 0.7 | 2.9 | 0.9 | 1.4 |
ソフトバンク回線の格安SIMの平均実効速度は、下り4.7~17.3Mbps、上り5.2~11.1Mbpsです。ソフトバンク回線の格安SIMの中で、Y! mobile(ワイモバイル)が孤軍奮闘している形になっています。
通信速度が速い格安SIMトップ3
上記の調査結果によると、格安SIMの平均実効速度(下り)トップ3は以下のとおりです。
1位:UQモバイル(16~39Mbps)
2位:Y! mobile(11~31Mbps)
3位:mineo(A)(2~21Mbps)
スマホをストレスなく使える目安である“下り3Mbps”をクリアしているこれらの格安SIMのデータ通信は、体感的にはキャリアとそれほど変わらないレベルといえるでしょう。
では、これらの格安SIMについて簡単に紹介していきます。
UQモバイル
UQモバイルはKDDIグループの格安SIMで、auのサブブランドとして知られています。数ある格安SIMの中でも、通信速度や顧客満足度において堂々の1位となっています。
UQモバイルの注目ポイント:
- 通信速度が一日中安定して速い
- 3GB+5分以内かけ放題で1,480円~
- 指定機種ならスマホ代が実質無料
- 正規代理店経由で申し込めば最大10,000円キャッシュバック
データ通信は、一日のうちでもお昼の休憩時間や夕方の帰宅時には混雑しやすくなります。しかしUQモバイルなら、一日を通して通信速度が安定して高速です。下記のデータも参照してください。
下り | 上り | |
---|---|---|
朝(9時~10時) | 28.0 | 7.2 |
昼(12時~13時) | 30.2 | 5.0 |
夕(17時~18時) | 37.3 | 4.3 |
全日 | 31.8 | 5.5 |
※MMD研究所「2019年3月格安SIM・格安スマホ通信速度調査」による
さらに、UQモバイル正規代理店のページ(株式会社LinkLife)からの申し込み限定で、最大10,000円のキャッシュバックがあるのも見逃せません。サービス内容やプラン料金は公式と全く変わらないので、少しでもお得に申し込むのに越したことはありません。
Y! mobile(ワイモバイル)
Y! mobile(ワイモバイル)はソフトバンクが運営する格安SIMです。
格安SIMのカテゴリーとしては唯一、実店舗を全国展開しています。最寄りのショップでサポートを受けられるので、「携帯電話の料金を節約したいけど、格安SIMに乗り換えるのはちょっと不安」という人でも安心です。
Y! mobileの注目ポイント:
- 全国のショップで直接サポートが受けられる
- 3GB+10分以内かけ放題で1,480円~
- 格安SIMとして唯一無制限かけ放題プランがある
- 60歳以上ならかけ放題プラン無料
Y! mobileの強みの一つは電話かけ放題です。全ての料金プランに最初から10分以内かけ放題が付いています。
そして月々1,000円追加で払うと、無制限のかけ放題にグレードアップ。制限なしのかけ放題があるのは、大手キャリア以外ではY! mobileだけです。しかもキャリアより安いので、通話をよくする人には一押しですよ。
60歳以上の方がY! mobileの「かんたんスマホ」に申し込むと、上記の無制限かけ放題がなんと無料に。シニア層の方にもおすすめなのがY! mobileといえます。
mineo(マイネオ)
mineo(マイネオ)は契約数も100万回線を突破するなど、多くのユーザーに支持されている格安SIMです。
mineoを運営するのは関西電力グループの株式会社オプテージで、光回線インターネットのeo光も提供しています。
mineoの注目ポイント:
- ドコモ・au・Softbankすべての回線に対応
- 料金プランがシンプルで分かりやすい
- パケットを無料でもらえるサービスがある
- チャットや電話サポートが心強い
mineoの最大のポイントは、ドコモ/au/ソフトバンクの回線に対応しているということです。これの何が良いのかというと、これまでキャリアのスマホを使っていた人は、SIMカードを差し替えるだけですぐに使えます。
通常、キャリアから格安SIMに乗り換える際には、スマホのSIMロック解除という手続きをしないといけません。そんなに難しい手続きではありませんが、スマホの扱いに慣れない人にとっては手こずる場合もあり得ます。
しかしmineoなら、これまでドコモだった人はドコモプラン(Dプラン)、auだったのならauプラン(Aプラン)、ソフトバンクを使っていればソフトバンクプラン(Sプラン)にすることでSIMロック解除をしないでも使えるんです。(手持ちの端末が動作確認済み端末かどうか、mineoの公式ページで確認してください)
また、全国のmineoユーザー間で余ったパケットを融通し合うサービスもあるので、月末を待たずにデータを使い果たしてしまった時でも助かります。
mineoは顧客サポートを重視しており、困ったことがあれば何でもチャットや電話ですぐに相談できるのも安心ポイントですね。
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