自宅のNTT固定電話を解約・休止する方法は？一時中断・利用休止・解約の違い

「家の固定電話はほとんど使用していないな」と思ったら、固定電話は解約していいかもしれません。NTTの固定電話（加入電話）の解約方法・電話代の節約方法を詳しく解説。

• この記事のポイント
• NTTの固定電話（加入電話）を「やめる」には、「利用休止」・「一時中断」・「解約」の3つの方法があります
• 引き続き“いえでん”を使用したい場合、光電話にすると固定電話よりも月額料金・通話料も安くなります
• スマホの電話だけで十分という人には、毎月の通話料を0円にする方法があります

固定電話 - 「利用休止」・「一時中断」・「解約」違い

固定電話の使用をやめる際、「利用休止」、「一時中断」、「解約」の3つの手続き方法から1つを選ぶことができます。NTT固定電話の「利用休止」、「一時中断」、「解約」の違いを表にまとめました。

【NTT固定電話の利用休止／一時中断／解約の違い】※横にスクロールできます

	一時中断	利用休止	解約
利用例	家の改装で一時的に仮住まいへ移動。 数か月後に同じ番号で利用を再開したい。	固定電話の利用を止めたいが、 加入権は残したい。 休止中、料金は発生してほしくない。	契約者の死亡、海外転出等で 今後一切固定電話を利用しない。
基本料金の発生	発生する	発生しない	発生しない
電話番号の保持	保持できる	保持できない	保持できない
電話加入権 継続可能期間	保持できる 再開の申請をするまで	保持できる 10年 （途中で更新すればそれ以上も可）	保持できない
停止にかかる工事費	2,200円～11,000円程度	2,200円	-
再開にかかる工事費	2,200円～11,000円程度	2,200円～11,000円程度	-

「一時中断」は数カ月後には利用再開を予定している場合に用いる選択肢であり、継続して基本料金が発生します。このため、固定電話をあまり使わない人の場合には、「利用休止」か「解約」を選択することになります。この2つの間の大きな違いは、電話加入権が保持可能か否かです。

したがって、以下で見るように、節約を考えるうえでポイントになるのは、固定電話を利用するためNTTから購入する権利である「電話加入権」（施設設置負担金）です。

それでは次の章からそれぞれ違いを詳しく解説します。また、費用もかかりますので併せて確認しましょう。

固定電話の一時中断

「自宅のリフォームで仮住まいにいる期間、固定電話は止めたいけど、数か月後にまた利用を再開したい」という場合など、単に一定期間だけ電話の使用を中断したい場合は、固定電話の一時中断を選びます。

ただし、「固定電話の一時中断」をしても、毎月の月額基本料金（1,700円から1,950円 - 電話のタイプや住所によって異なる。）はそれまで通りかかります。

もし通信費の節約が目的であれば「固定電話の一時中断」では意味がありません。電話番号が変わってもOKな場合は、次に紹介する「固定電話の利用休止」を選ぶと毎月の月額料金分、節約ができます。

また、一時中断・復活にそれぞれ2,200円～11,000円程度の工事費が必要になります。

工事費は、NTT局内のみの工事か、ご自宅での工事が必要か否かで幅があります。どちらに該当するは、NTTに問い合わせて確認する必要があります。

固定電話の利用休止

「利用休止」とは、固定電話の加入権はそのままで、現在の電話番号を手放すことを指します。「固定電話はもう必要ないから止めたい。でも、また必要になる可能性も捨てきれない。再開するとなった時にもう一度加入権を購入したくない。」という場合におすすめです。

これを選ぶと毎月の固定電話の月額料金を支払う必要がなくなります。最低でも年間20,400円節約することができます。

固定電話の使用には、通常、電話の加入権（正確には「施設設置負担金」といいます。）を購入する必要があり、39,600円と少しお金が必要です。「固定電話の利用休止」を選べば、万が一固定電話を復活させたくなった場合も、加入権を再び購入することなく、電話を使用することが可能になります。もしかしたら、また固定電話を使用するかもと思っている方にはよい選択肢です。

しかしながら、すでに触れている通り、固定電話の利用休止を選んだ場合、現在の電話番号を手放さなくてはなりません。このため、次回電話を使用する場合は電話番号が変わってしまいます。

工事費は、NTT局内のみの工事から、ご自宅での工事が必要か否かで異なります。

固定電話の解約

固定電話の解約を選んだ場合、電話の加入権、電話番号も手放すことを意味します。完全な契約停止になります。工事費はかかりません。

例えば契約者が死亡したため今後一切電話を使用しなくなる場合や、今後電話はスマホにするから固定電話は一切不要という人におすすめです。

経費削減が目的なら固定電話の「解約」か「利用休止」

節約目的のため、固定電話の使用を見直しているならば、選択肢は、「解約」か「利用休止」のみです。

「利用休止」と「解約」の大きな違いは、電話加入権が保持されるか否かです。「利用休止」では、今まで使用していた電話番号は放棄、電話加入権はキープ可能です。「解約」では、電話番号・電話加入権ともに放棄することになります。

同じ電話番号は念のためキープしつつ、月額料金を払わずに済ませるという手段は残念ながらありません。

固定電話の「一時中断」をしても、月額使用料は今まで通りかかります。むしろ工事費等でさらに料金がかかります。このため、「一時中断」という選択肢を選んでもコスト的には別にメリットはありません。

ちなみに、利用休止の場合の電話加入権は10年所有することができます。利用休止継続の申請をせず10年経つと解約したものと判断されます。

NTTのライトプランなら加入権購入無しで固定電話が使えるNTTでは、通常の固定電話に加え「ライトプラン」というものも用意されています。こちらを選べば、電話加入権を購入しなくても、固定電話を使用することができます。ただし、その分通話料金が少し高めに設定されています。また、電話の加入権はインターネットで中古を購入することもできます。

固定電話を解約・休止する方法（NTT連絡先）

ここからは、固定電話の解約と休止（一時中断）の手続き方法についてご紹介します。

固定電話の解約・利用休止の手続きは、それぞれNTT東日本／NTT西日本のホームページ上から行うことができます。もしくは、局番なし116（NTT東日本／西日本とも）に電話で依頼します。

固定電話の解約・利用休止に必要な情報

固定電話の料金の支払い情報とは、口座振替で支払っているなら銀行口座情報、クレジットカードならばクレジットカードの番号等になります。解約の場合は、「本人確認書類」が必要な場合があります。

1. 電話番号
2. 契約者の名前
3. その電話番号を使用している住所
4. 料金の支払い情報

本当に固定電話を解約しても大丈夫？

ただ、いざ解約するとなると「家の固定電話を解約しても本当に大丈夫？後で後悔しないかな？」と少し心配になりますよね。

ここでは、固定電話を解約することによってデメリットがあるのか、無いのか、あるとしたらどんなデメリットなのか、気になるポイントを一つずつ検証していきましょう。

少しでも“いえでん”を安く利用する方法 - 光電話との料金比較

少しでも自宅の電話代を安くしたいとお考えの方は光電話を検討してみることをおすすめします。

なぜなら、光電話は月額料金も通話料（距離に関わらず料金が一律）も固定電話より安く設定されているためです。

また、基本的に、固定電話で使用していた同じ番号を使うことが可能、また同じ電話機をそのまま使えます。実際の使用にあたっても、何か特別なことをしたり、習慣を変える必要がないので安心です。

光電話と固定電話の料金比較

固定電話と光電話にすると、どれくらい料金に差が出るのが実際に確認してみましょう。

最大の特徴は、光電話の場合、固定電話にかければ距離に関係なく、通話料が3分8円になっている点にあります。

仮に東京から群馬まで電話をしたとします。東京から群馬まで60Km以上離れていますので、固定電話の場合、3分話したら、132円かかるところ、光電話ならば8円で済むことになります。市内同士の料金でも光電話の方が安く設定されていますから、どのような条件でも光電話の方が安く電話を利用できることになります。

光電話の料金は光回線プランによって多少異なりますが、通常の固定電話より月額料金も通話料も安くされています。また、ほとんど上記の表にある料金設定です。

光電話の申し込み方法

固定電話から光電話に乗り換えたい方のために、光電話の申し込み方法を簡単に紹介します。

光回線を利用している場合

すでに光回線インターネットを自宅で利用している人ならば、追加で申し込みが可能です。どのプロバイダーであっても、光電話のオプションサービスが用意されています。

光回線を利用していない場合

家のインターネットが光回線ではない場合は、まずは光回線インターネットを申し込む必要があります。この場合は、光回線インターネットの月額料金が増えることは勘定に入れておきましょう。ネットをあまり利用する予定のない人が、電話のためだけでにインターネットを導入する場合は光回線の月額料金の分コストが増えることになります。

光電話のためにどこの光回線を申し込めば良い？

どこのプロバイダーの光回線インターネットを契約しても、光電話の申し込みが可能です。

そのため、ご自身の希望する光回線プランを選べばOKです。どこも光電話の料金は横並びでで、そして上記で見た通りNTTの固定回線よりも安く料金が設定されているのは共通です。

キャリアユーザーならキャリア提供の光回線をチェック

ドコモ・au・ソフトバンク（ワイモバイル）といった3大キャリアでスマホの契約しており、今後も継続的に利用予定がある場合はキャリア提供の光回線プランを検討してみましょう。スマホ代が毎月割引になる分お得です。

一緒に住む家族やルームメイトはもちろん、家族であれば住所が違っても、割引が有効になります。人数が多いほどお得ですね。

キャリアにこだわらないのであれば

キャリアにこだわらないのであれば光回線はたくさんあります。以下に一覧を紹介します。いずれも光電話をオプション提供しています。

とにかく絶対に速度重視、という方はNURO光がおすすめです。それ以外もNTTのフレッツ光を使った光コラボプランなので安心して利用できます。

電話はスマホだけという人は通話料を0円にすることも可能

固定電話をあまり使わない、スマホの電話だけで十分という人の場合、格安SIMを使うことによりさらに通話料金を下げることができます。特に、楽天モバイルのRakuten Linkを使用すると毎月の通話料金を0円にすることができるため、スマホではよく電話をするという人にはおすすめです。

楽天モバイルの料金プランであるRakuten UN-LIMIT VIは、1カ月に使ったデータ容量が1GBまでであれば、基本料金は0円という驚異的なプランです。これに加えて、Rakuten UN-LIMIT VIでは、次世代通信規格を利用したRakuten Linkというアプリを使うことにより、無料で24時間かけ放題を利用することができます。

このように、0円でかけ放題を利用することができるので、楽天モバイルに乗り換えることにより電話代を0円に抑えることが可能です。

また、今お使いのスマホがデュアルSIM対応端末の場合には、今お使いの携帯会社に加えて楽天モバイルのSIMカードを通話用として追加することもできます。

固定電話を解約して、電話代の節約を考えている人はこの機会に楽天モバイルを使うことにより、さらに効果的に電話料金を節約することを試してみるとよいでしょう。