光電話(ひかり電話)とは？メリット・デメリット・ひかり電話と光電話との違い・注意点

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光電話とは？

光電話とは、光ファイバーケーブルを利用した電話サービスのことです。従来の電話が電話線を使用するのに対し、光電話は光回線（光ファイバーケーブル）を使用しています。

光電話を利用するには、宅内に光ファイバーを引き込むことが必要になります。そのため実際のところ、光電話は光回線の契約に付随するオプションという位置づけです。インターネット利用なしで、光電話のみ申し込むというケースはほとんどありません。

これから光回線インターネットを契約する人は、一緒に光電話に申し込めます。また、すでに光回線インターネットを利用中の人でも、追加で光電話に申し込むことが可能です。

「ひかり電話」と「光電話」の違いは？

「ひかり電話」と「光電話」と二種類の表記を見かけることがあると思います。同じ発音ですが実はこの2つは別物です。光電話は「光IP電話（ひかりアイピーでんわ）」とも呼ばれ、光ファイバーを使用する通話サービスの一般名称として使われています。それに対して、NTT東日本/NTT西日本の提供する光IP電話サービスが、ひらがなの「ひかり電話」（商品名）です。

NTT以外のプロバイダーでは、商品名に漢字の「光電話」を使用している所もあります。例えば、ドコモ光の「ドコモ光電話®」、ソフトバンクの「ホワイト光電話®」などです。プロバイダによって名称は様々ですが、いずれも光回線を使用した電話サービスです。

• NTT東日本/NTT西日本（フレッツ光）・・・「ひかり電話」
• NURO光・・・「NURO光でんわ」
• auひかり・・・「auひかり電話」
• ドコモ光・・・「ドコモ光電話」

名称にいくつかバリエーションがありますが、すべて光回線を使った電話サービスに変わりありません。どのプロバイダーから光回線インターネットサービスを契約しても、大抵は電話サービスをオプションとして申し込むことになります。

光電話と固定電話の料金比較

新規工事費無料の光回線

光電話はプロバイダーによって内容や料金が変わる？

光電話の基本料金や通話料ですが、プロバイダーによる違いはほとんどありません。また、プロバイダーによって電話の音質に差が出るといったこともありません。

IP電話サービスを提供する事業者のことをITSP（Internet Telephony Service Provider）、及びVoIP(※)事業者と呼びます。VoIP事業者にはNTTをはじめ、KDDIやソフトバンク、電力系通信事業者などが挙げられます。

VoIP事業者によって料金に多少違いがあるとはいえ、それ以外の差は微々たるものです。そのため、どのプロバイダーを契約するか決める際に、光電話サービスを比較する必要は特にないでしょう。

プロバイダーを選ぶなら、インターネット接続のサービスや料金で選ぶのが一番良いといえます。

光電話サービス比較 － 大手通信事業者（NTT・ソフトバンク・KDDI）

大手通信事業者が提供する光電話サービスの基本料金と通話料金を比較してみましょう。

主な違いは、自社の携帯電話への通話料金が多少安くなること。特にソフトバンクのホワイト光電話は、SoftBank携帯電話への通話が完全無料になるというメリットがあります。

光電話のメリット

光電話を検討中の方のために「光回線のこんなところが魅力、こんな点はちょっと残念」をまとめてみました。

まず、光電話のメリットから見ていきましょう。

• 電話加入権を購入する必要がない
• 月額料金・通話料金が安い
• 加入電話と同じ電話番号・電話機が使える
• 音質が良い

メリット①電話加入権を購入する必要がない

これまで固定電話の契約がなかった人でも、光電話なら数千円程度の初期費用（光回線の工事費とは別途）で始めることができます。

いっぽう、NTTの電話回線をイチから引こうと思ったら、施設設置負担金（電話加入権）が39,600円かかります。初期費用としては高額といえるでしょう。

光電話なら、新たに電話加入権を買うことなく固定電話を使えます。従来の固定電話よりもよほど安く家用の電話を準備できるのはうれしいですよね。

メリット②月額料金・通話料金が安い

光電話は「月額基本料金」「通話料」も通常の固定電話より安くなります。光電話から固定電話にかけた場合の通話料は、日本全国一律3分8.8円です。

通常の固定電話の場合、距離が離れれば離れるほど通話料金が高くなります。いっぽう、光電話なら相手がどれだけ遠くに住んでいても通話料金は変わりません。

つまり光電話は、遠く離れた相手に頻繁に電話するという方ならとてもお得になります。

また、光電話の月額基本料は毎月550円と低額です。光電話に必要なルーター（ホームゲートウェイ）のレンタル料300円程度を含めて考えても、通常の固定電話の月額基本料約2千円より安くなります。

最近は固定電話を完全に解約するご家庭も増えていますが、「頻繁には利用しないけど固定電話は必要」もしくは「商売などで頻繁に電話をする」という方は、光電話にすることで電話代を節約することができます。

メリット③加入電話と同じ電話番号・電話機が使える

これまでNTT加入電話を使っていた方が光電話に切り替えても、現在の電話番号をそのまま引き継いで使用することができます。これを番号ポータビリティといいます。

電話機を買い替える必要もなく、光電話になってもそのまま使えます。天気予報や時報、110番や119番などの緊急電話も、普通の電話と同じようにかけることができます。

メリット④音質が良い

インターネットの回線を使って電話というと、音が途切れたり音質が悪くないか、と心配になるかもしれませんね。

じつは、光回線は速度が速く高品質な通信が可能なため、アナログ電話より音がクリアで遅延も少ないとされているんです。実際に光電話を使ってみると、その音質の良さに驚くかもしれませんよ。

光電話のデメリット

契約する前に光電話のデメリットもチェックしておきましょう。

• 光回線を契約しないと使えない
• 節約という点では「固定電話の解約」には敵わない
• いくつか利用できない特殊電話番号がある
• 停電の時には使えない

デメリット①光回線を契約しないと使えない

光電話はあくまで光回線インターネットのオプションです。光回線を利用していない人が光電話を使おうと思ったら、まず光回線インターネットに申し込まないといけません。

光回線には申し込まずに、電話だけ光電話にするというのは基本的に不可能です。毎月のトータルコストとしては、光回線の月額使用料も含めて考える必要があります。

デメリット②節約という点では「固定電話の解約」には敵わない

もし自宅の「いえでん」をほとんど使っていないのなら、固定電話そのものを解約するとゼロ円になるのでコスト的にはベストです。

光電話にすると基本使用料は加入電話より安くなりますが、それでも固定費がかかることに変わりありません。

固定電話の使用頻度や重要度が低く、スマホで対応可能なのであれば、光電話にするよりも固定電話の解約を検討してみるといいでしょう。

デメリット③いくつか利用できない特殊電話番号がある

光回線ではコレクトコール以外にも、伝言ダイヤル（0170）やお話中調べ（114）など、いくつかの特殊電話番号にはかけられません。

また、NTT以外のナビダイヤルにも電話できません。

デメリット④停電時には使えない

光電話は光回線を利用した電話方式のため、通話にはルーターが必須です。ルーターは電源を必要とするので、停電時には電話が使えなくなります。

もちろん、今ではスマホを所有している人がほとんどなので、これは決定的なデメリットとはいえません。とはいえ、光電話は非常時には通話できないことを頭に置いておきましょう。

アナログ加入電話は停電時でも使える場合がある

電話機の種類によるものの、アナログ加入電話は停電時でも使える場合があります。商用電源を使用しない電話機、バッテリー搭載の電話機、停電対応の機種などです。

これらの電話機がなぜ停電時にも通話できるのかというと、通話に必要な電源が電話線を通して供給されるからです。

いっぽう、FAXやその他の機能は外部電源を必要とするため、基本的に停電時には使えません。

光電話がおすすめの人・おすすめでない人

光電話は、新規に固定電話が必要な人、安く固定電話を導入したい人、また長距離電話を頻繁に使用するという人におすすめです。

「家にNTT加入電話があるけどほとんど利用していない」という人は、加入電話そのものの解約を検討するといいかもしれません。

ただし、いざという時のために固定電話を残しておきたい人は、加入電話から光電話に変更することで、月々の電話料金が安くなります。

昨今は固定電話の必要性はだいぶ下がっています。そもそも固定電話（いえでん）が必要なのかこの機会に考えてみるのも良いでしょう。

光電話の申し込み方法 - 新規でネットと光電話を申し込む場合

ほとんどの光回線プロバイダがオプションとして光電話サービスを提供しています。ですから、まずはお好みのインターネットプロバイダーを選びましょう。

新規で光回線を申し込むなら、回線料金とプロバイダー料金が一体になっている光コラボが分かりやすくてお得です。

とにかくインターネットの回線速度にこだわるなら、NURO光とNURO光でんわを一緒に申し込むのがおすすめです。

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また、契約してから光電話を使い始めるまでのおおまかな流れはこのようになっています。

ひかり電話を契約し、使用開始するまでの流れ

1. 契約する光回線の会社（プロバイダー）を選ぶ
2. 光回線の申し込み時にオプションとして光電話に申し込む
3. 今お使いの電話で光電話を使えるようにするための小型の機器（ルーター）を用意する
4. 光回線を初めて契約する場合は光回線を通す工事が必要（光電話導入の初期費用もかかります）工事が終了したら光電話の使用スタート

光電話の申し込み方法 - すでに光回線を利用中の場合

光回線を既に利用中の場合、今契約中のプランに光電話オプションを追加することになります。ご利用中のプロバイダーもしくは回線事業者に連絡し、ひかり電話の申込み手続きをします。

工事費がおよそ2～3千円程度かかります。最終的な工事費は契約先に確認をしましょう。

光電話についてのよくある質問

光電話（ひかり電話）とは？ - まとめ

光電話とは、光回線を利用した電話サービスで通常の固定電話のように利用することができます。月額料金も通話料金も固定電話よりも安く設定されています。

いわゆる"いえでん"を今も頻繁に利用する方にとっては、利用する価値のあるお得なサービスといえるでしょう。

By Nodoka

インターネット回線担当

/ Quora
大手光回線プロバイダの元テクニカルサポート担当。インターネットについての知識は大量に仕入れる一方で、支払う料金は1円も無駄にしたくないミニマリスト。基本情報技術者試験保持者。一般財団法人インターネット協会会員。