光回線は工事不要で使えるって本当?工事が不要になるケース3つと確認方法

近く引越しを控えている、オフィス・店舗を構える予定の人などは、新たにインターネット回線を引くことを検討していることでしょう。
「引越し先ですぐに光回線が使えたらいいのに」「光回線工事で何ヵ月も待たされるのはイヤ」そんなあなたに、工事不要で光回線が使えるケースを紹介します。
光回線を引きたい物件で開通工事が不要になるか確認する方法も解説。この記事を読んで、工事不要で光回線を使えるかどうかチェックしてみてください。
- この記事で分かること
- 光回線の工事が不要になる3パターン
- 光回線の工事が必要な3つのケース
- 光回線の工事が不要か確認する方法
- 工事費が無料になる光回線プロバイダ
光回線の工事が不要になる3つのパターン
以下3つのパターンに当てはまる場合は、光回線を工事不要で使い始めることができます。
- 光コンセントが物件に設置されている
- フレッツ光から光コラボ回線に乗り換え(転用)
- 光コラボ同士の乗り換え(事業者変更)
ここから詳しく解説していくので、ご自分の状況に照らし合わせてみてくださいね。
※当記事での工事不要とは、ユーザー目線での工事(派遣工事)がないことを指します。厳密には、光回線を契約すると必ずNTT局内での工事(無派遣工事)が行われますが、ユーザーが実感することはありません。
①光コンセントが物件に設置されている
光回線を引きたい物件に光コンセントが設置済みなら、ほとんどの場合は工事不要で光回線を使えると思っていいでしょう。

光コンセントは光回線工事の際に設置されるので、光コンセントがある=既に工事済みという意味になるからです。
ひとこと解説:光コンセントとは?
光回線専用のコンセントです。屋外から屋内に引き込まれた配線の宅内接続口のことです。通常の電源コンセントとの一体型と、単体ユニットタイプの2種類あります。
こちらの記事も参照:光コンセントとは?確認方法・光コンセントがあれば、本当に工事は不要?
内部の配線が撤去されている場合は工事が必要
光コンセントは設置済みでも、壁内部の配線が撤去されていたり、ケーブルが断線している場合は光回線の工事が必要です。このような状況は外観からは判別できないため、工事担当者に確認してもらう必要があります。
光コンセントの見分け方については記事後半で紹介しているので参考にしてください。
②フレッツ光から光コラボ回線に乗り換え(転用)
現在フレッツ光を契約している人なら、光コラボ回線に乗り換える場合(転用手続き)は工事不要です。
どちらも同じ回線を使用するサービスで、乗り換えるとしても元の回線設備を流用できるため、工事不要なわけです。
光コラボとは?
プロバイダ(接続事業者)がNTT東西から光ファイバーを借り受けて、自社のサービスとして提供するモデルのことです。使用回線はNTTフレッツ光と全く同じになります。
代表的な光コラボにはドコモ光、ソフトバンク光、とくとくBB光、エキサイトMEC光などがあります。
転用のメリットとは
転用、つまりフレッツ光から光コラボに乗り換えることには次のメリットがあります。
- 月額料金が安くなる
- 高額キャッシュバックなどの申込特典がある
- お得なスマホ割がある場合も
NTTフレッツ光は特に安くないうえ、別途プロバイダ料も発生するので割高です。それに対して光コラボは、回線+プロバイダサービスが一つになるため料金が安くなります。
また、光コラボ各社はユーザー獲得のため互いにしのぎを削っており、高額キャッシュバックなど魅力的な申込特典を用意しています。
自分に合った光コラボを上手に選ぶことで、お得に光回線を乗り換えられますよ。
回線速度を変更する場合は工事が必要になる
フレッツ光同士でも、回線速度を変更する場合など「品目変更」をする場合は工事が必要になります。たとえば、1ギガ→10ギガへの切り替え時には工事が必須です。
関連記事:
フレッツ光から光コラボへの転用に必要な「転用承諾番号」とは?転用手続きの方法
③光コラボ同士の乗り換え(事業者変更)
現在何らかの光コラボを利用している人が、他の光コラボに乗り換える場合(事業者変更手続き)も工事不要です。
上記のとおり、光コラボの使用回線は共通してNTTフレッツ光。乗り換えても同じ回線をそのまま使えるため工事が不要なわけです。
関連記事:
光コラボの乗り換え「事業者変更」とは?手順・注意点も解説
事業者変更のメリットとは
光コラボ間での乗り換え手続きを事業者変更といいます。事業者変更には次のようなメリットがあります。
- もっとお得な光回線に乗り換えられる
- キャッシュバックなど特典をもらえる
光コラボといっても数多くあり、それぞれ料金設定が異なります。現在契約している光コラボよりもさらに安い光コラボに乗り換えることで、通信料金を節約できます。
また、事業者変更時にキャッシュバックがもらえる光コラボもあります。たとえば、とくとくBB光なら月額料金が最安級なのに加えて、数万円のキャッシュバックがもらえます。
光回線の開通工事が必要なケース
上では光回線が工事不要で使えるパターンを解説しましたが、今度は開通工事が必須のケースを見てみましょう。
- 建物に初めて光回線を導入する
- マンションの部屋まで光回線が届いていない
- 設備が異なる光回線に申し込む
建物に初めて光回線を導入する
新築物件、または新築でなくても光回線設備がない建物では、光ファイバーケーブルの引き込み工事が必要です。
賃貸物件の場合は、光回線を導入したい旨を事前に管理会社や大家さんに連絡しておきましょう。また、退去時に原状回復をしないといけないかも確認しておくといいでしょう。
光回線設備がない集合住宅に光回線を導入する場合
光回線設備がない集合住宅に住んでいる人が光回線を引くには、戸建てプランに申し込むことになります。
マンションプランは共用部および各戸に配線する必要があり、自分の意思だけで契約することはできません。建物全体に関わることなので、管理会社やオーナーが決定することになります。
基本的にマンションプランは、すでに光回線設備がある建物でのみ申込可能と考えるといいでしょう。
ちなみに戸建てプランに申込可能なのは、集合住宅の中でも3階以下の低階層に限られます。ただし、実際に申込可能かどうかは建物の状況によっても左右されるため、光回線プロバイダに問い合わせることをおすすめします。
マンションの部屋まで光回線が届いていない
マンション自体には光回線設備が導入済みでも、部屋まで回線が届いていないことがあります。このケースでも光回線の開通工事が必要です。
マンションが“光回線対応”となっていても、室内に光コンセントが設置されていない場合はこのケースに当たります。
ただ、マンション共用部まで光回線が来ているのであれば、光回線のマンションプランに申し込むことができます。
マンションの配線方式は3種類ある
マンション共有部から各戸への配線は、光回線方式(最大1Gbps)・LAN配線方式(最大100Mbps)・VDSL配線方式(最大100Mbps)の3種類あります。配線方式は建物ごとに決まっており、それと異なる配線をすることは基本的にできません。
関連記事:
ドコモ光のマンションタイプとは?料金や速度、VDSLとは?
設備が異なる光回線に申し込む
建物に光回線設備があるとしても、それと異なる光回線に申し込みたいなら工事が必要になります。
たとえば、フレッツ光の回線設備がある住居でauひかりに申し込む場合、新たに回線引き込み工事が必要になります。auひかりはフレッツ光と異なる回線だからです。
ちなみに、NTTフレッツ光以外のいわゆる独自回線は工事費がフレッツ光よりも割高なことがあります。一例として、auひかりの工事費はマンション33,000円・戸建て41,250円です。
光回線の工事が不要かどうかを確認する方法
光回線を工事不要で使えるかどうか確認する方法は以下3つ。それぞれ解説していきますね。
- 部屋の光コンセントを確認する
- 光回線申し込み時に工事の要・不要を問い合わせ
- 【入居前の場合】不動産会社に確認する
①部屋の光コンセントを確認する
インターネットを使いたい物件を内覧できるのなら、光コンセントが設置されているか確認しましょう。
物件内に光コンセントがあれば、ほとんどの場合は工事不要で光回線を使えます。特に、築年数の浅いマンションやアパートは、光コンセントが設置済のことが多いようです。
光コンセントの確認方法
戸建ての場合、光コンセントは通常のコンセントと形状が異なるうえ「光」という表記があるのですぐに分かります。
マンションの場合は、配線方式ごとに光コンセントも多少異なります。光配線方式なら「光」表記、LAN配線方式なら「LAN」表記があります。
VDSL配線方式は表記がなく、モジュラージャックのみ付いています。ただし、単なる電話線差込口と見分けがつきにくいため、光回線が使えるかどうかNTTまたは管理会社に確認するといいでしょう。
光コンセントの形状は2種類ある
光コンセントは一体型と分離型の2種類あります。一体型は電話コンセント周り、分離型はエアコンダクト付近にあることが多いので、その辺りをチェックしてみましょう。
一体型タイプ | 分離型タイプ |
---|---|
![]() 通常の電源コンセントと一体になっているタイプです。 電話線の配管を利用するため光ケーブルが露出しておらず、見た目がスッキリしています。 光コンセント自体は右端か左端に位置しており、縦に長く凸状になっています。LAN光ケーブルの差込口は下部に付いており、上に差し込む形になります。 比較的新しいマンションは光回線の使用が前提で建てられているので、この一体型光コンセントが一般的になっているようです。 | ![]() 光コンセント単体の箱型ユニットのことを分離型光コンセント、もしくは光ローゼットといいます。 エアコンのダクトや壁に穴を開けて光ケーブルを引き込んだ場合、この分離型光コンセントが用いられます。 光ケーブルが壁をつたって露出しています。築年数が経っている戸建てや中古マンションでは、この分離型光コンセントがよく見られます。 |
光コンセントの所有者は回線事業者によって異なる
光コンセントは回線事業者ごとに異なります。すでに設置されている光コンセントを使用したいなら、その回線事業者および提携プロバイダに申し込む必要があります。

光コンセントにNTTという表記があれば、それはNTTフレッツ光用ということです。この場合、フレッツ光回線を使用する光コラボに申し込むと、工事不要で光回線が使えるようになります。
いっぽう、光コンセントにKDDIという表記があれば、auひかり用の設備が導入されていることになります。その場合、auひかりに申し込めば工事不要ですが、フレッツ光や光コラボに申し込みたいなら工事が必要です。
②光回線申し込み時に工事の要・不要を問い合わせ
光回線に申し込む際、光回線の事業者に工事が不要になるか聞くこともできます。下記の問い合わせ窓口に電話して確認してみるといいでしょう。
問い合わせの際、住所だけでなくマンション名および部屋番号まで伝えることで、光回線が開通済みか確認できます。
ただし、場合によっては自分で光コンセントを確認してくださいと言われることもあるようです。
申し込みたい光回線 | 問い合わせ窓口 |
---|---|
フレッツ光・光コラボ | (NTT東日本/NTT西日本共通) サービス全般に対応する窓口:0120-116116 受付時間9:00~17:00 |
auひかり | 総合窓口:0120-220077 受付時間9:00~18:00 |
その他 | 各事業者の問い合わせ窓口 |
③不動産会社に確認する
インターネットを使いたい物件の管理会社・不動産に、光回線がすぐに使える状態か尋ねることもできます。
もし以前の入居者が光回線を使っていて、かつ管理会社が開通事情を知っているなら教えてもらえる可能性があります。
まだ契約していなくても、頼めば光コンセントの写真を撮って送ってくれる場合もあります。
開通工事が必要と判明!工事費無料特典がある光回線
光回線の工事が必要と判明したら、光回線をお得に引くためにどうすればいいのでしょうか?その場合、新規工事費が無料になる光回線に申し込むのが一番です。
2025年現在、工事費無料、および実質無料(後から割引でプラマイゼロ)になる以下3プランです。
ドコモ光(とくとくBB) | とくとくBB光 | エキサイトMEC光 | |
---|---|---|---|
月額基本料 | 4,400円(マンション) 5,720円(戸建て) | 3,773円(マンション) 4,818円(戸建て) | 3,597円(マンション) 4,697円(戸建て) |
工事費 | 実質無料 ※dポイントで相当額還元 | 実質無料※36ヵ月以内に解約すると残債発生 | 完全無料 |
スマホ割 | ドコモ/irumo/eximo | なし | なし |
新規申込特典 |
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※上記は2024年11月時点
関連記事:
新規工事費無料の光回線プラン8選|注意点・実質無料との違い・本当にお得?
ドコモ光
ドコモ光は、特にドコモ・irumo・eximoスマホユーザー向けの光回線です。「ドコモ光セット割」でスマホ料金が一台あたり最大1,100円/月割引になります。
ドコモ光を提携プロバイダGMOとくとくBBから申し込むと、新規工事費が実質無料になるだけでなく、4~6万円のキャッシュバックがもらえます。
さらに、高性能なWi-Fiルーターの無料レンタルや無料の訪問サポート、1年間無料のセキュリティソフトなど特典が目白押し。
また、回線工事が完了するまで最大3ヵ月間、モバイルWi-Fiを無料レンタルできます。今すぐネット回線が必要という人も助かりますね。
ちなみに、モバイルWi-Fi無料レンタル特典はとくとくBB×ドコモ光のホームページ申込限定です。下記からドコモ光申込み後、オペレーターによる折り返し電話時に「モバイルWi-Fiレンタル希望」と伝えましょう。
- ドコモ光はこんな人におすすめ
- ドコモ・irumo・eximoのスマホユーザー ⇒スマホ割で最大1,100円割引
- 高額キャッシュバックが欲しい ⇒4万円キャッシュバック
- Wi-Fiルーターをお得に使いたい ⇒高性能Wi-Fiルーター無料レンタル
- 工事までの間ネットが使えないと困る ⇒工事完了まで最大3ヵ月モバイルWi-Fi無料レンタル
ドコモ光はこんな人にはおすすめじゃない:
- ドコモ・irumo・eximo以外のスマホを使っている ⇒スマホ割が適用されない
関連記事:
ドコモ光の評判【独自口コミ調査】悪い口コミはある?実際に申し込んで検証
とくとくBB光
とくとくBB光は、GMOとくとくBBが提供する光コラボです。スマホ割がない代わりに月額料金がとても安いのが特徴といえます。
とくとくBB光は申込特典も豪華。1ギガプランで2万円キャッシュバック、10ギガプランは4万円キャッシュバックされます。さらに、オプション追加することで最大27,000円上乗せされます。
とくとくBB光は、26,400円相当の新規工事費が実質無料です。ただし気を付けたいのは、36回分割された工事費分が毎月割引されるということ。
契約中に工事費の自己負担はありませんが、もし36ヵ月以内にとくとくBB光を解約すると、工事費残債が一括請求されることになります。
- とくとくBB光はこんな人におすすめ
- なるべく安く光回線を使いたい ⇒月額3,773円(マンション)
- 高額キャッシュバックが欲しい ⇒2万円+2.7万円(オプション追加時)
- 今のネット回線の解約金が気になる ⇒他社解約金を最大6万円キャッシュバック
とくとくBB光はこんな人にはおすすめじゃない:
- 3年間利用するつもりはない ⇒36ヵ月以内の解約で残債が一括請求
関連記事:
GMOとくとくBB光(GMO光アクセス)の評判は?デメリットや口コミも検証
エキサイトMEC光
エキサイトMEC光は、中堅プロバイダのエキサイトが提供する光コラボです。コスパ&スピードの両面で優れており、ユーザーからも根強く支持されています。
一般的に光回線に申し込むと、それなりの初期費用が発生するものですが、エキサイトMEC光ならキャンペーンで初期費用が0円になります。
具体的には、契約事務手数料・開通手続き料*・標準工事費が全て無料になります。工事費は完全無料なので、後で解約したとしても残債が発生することはありません。
*開通手続き料が無料になるのはキャンペーン(開通手続き料無料)を選んだ場合です。

初月無料+2~12ヶ月目まで月額253円割引キャンペーン実施中!Wi-Fiルータープレゼント特典も!エキサイトMEC光なら工事費・事務手数料0円。縛りがなく違約金フリーだから安心。
- エキサイトMEC光はこんな人におすすめ
- なるべく安く光回線を使いたい ⇒工事費・初月の月額・契約事務手数料すべて無料
- Wi-Fiルーターをお得に使いたい ⇒Wi-Fiルータープレゼント
- 安くても通信速度は妥協したくない ⇒高速IPoE IPv6対応
エキサイトMEC光はこんな人にはおすすめじゃない:
- スマホ料金を割引してもらいたい ⇒スマホセット割なし
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エキサイトMEC光の評判は?悪い口コミはない?メリットとデメリットを徹底検証
工事が必要だが大家さんから工事許可が下りない場合は?
光回線工事が必要ということで大家さんに連絡しても、工事を許可してもらえないことがあります。そんな時は、工事不要のホームルーターを検討するといいでしょう。
ホームルーター(置くだけWi-Fi)とは、据え置きタイプのWi-Fiルーターサービスの総称です。ホームルーターを契約すると、本体をコンセントに挿すだけで高速Wi-Fi環境を作ることができます。
最新の機種は5Gに対応しており、通信速度は光回線にこそ及ばないものの一般的なネット利用なら十分なスピードを発揮します。
主なホームルーターにはドコモ home 5G、ソフトバンクエアー、WiMAXホームルーターがあります。それぞれ使用するキャリア回線が異なるほか、料金設定や特典も違います。
ホームルーターを検討するなら、下記の記事が参考になります。主なホームルーターを6項目で比較しつつ、一番おすすめなホームルーターを紹介しています。