ブレーカーはどうして落ちるの? 原因と対策を解説

「バチン!」という大きな音とともに、ブレーカーが落ちてしまった。どうしてブレーカーは落ちてしまうのでしょうか。ブレーカーが落ちる原因、正しい対処法、そして予防策についてまとめてみました。
- 私たちの家庭には3種類のブレーカーが取り付けられています
- ブレーカーが落ちてしまったら、4ステップの正しい対処法で復元しましょう。
- 契約アンペア数を見直して、ブレーカーが落ちないように対策しましょう。
- セレクトラのらくらく窓口(03-4520-9550)では、電気の使用スタイルに合った料金プランを探してご紹介します。
ブレーカーの種類と落ちる原因
そもそも、家庭における電気のブレーカーは一体どんな役割を果たすものなのか、ご存知でしょうか?
ブレーカー(Breaker)は日本語で遮断器とも呼ばれる通り、電気の流れを遮断(break)するためのものです。万が一、過剰な電気が流れたり、漏電があったりした場合に火災などを引き起こさないように設置されている安全装置です。
しかし、ブレーカーとひと口にいっても、実は私達の家庭には3種類のブレーカーが存在しています。それぞれのブレーカーは違う役割を担っており、故にブレーカーが落ちる原因も異なります。
ブレーカーの構成
まずは下の写真をご覧ください。これは一般的な家庭に設置されている分電盤です。3種類のブレーカーは、分電盤というケース型のものに収納されているのが一般的です。蓋(扉)がついている場合もあります。
設置した電力会社、設置された時期によっても見た目は異なります。
左側に見える一番大きなブレーカーがアンペアブレーカー、真ん中下に見える黄色と赤のランプが一緒になったものが漏電ブレーカー、右側の小さくて複数あるものが安全ブレーカーです。
電気が消えてしまうときは、いずれかのブレーカーが問題点を抱えて落ちるのです。

ブレーカーが落ちる原因を解説。左から、アンペアブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカー
それぞれのブレーカーの詳細を見ていきましょう。
アンペアブレーカー
アンペアブレーカーは家全体の電流を管理するブレーカーです。

契約アンペアはブレ―カーをチェックするか検針票にも記載があります。
このブレーカーは、電力会社と契約しているアンペア数によって設置されているブレーカーなので、メインブレーカー、サービスブレーカー、契約ブレーカーなどと呼ばれることもあります。
30A、40Aなど契約アンペア数が記載されており、一目で契約アンペア数がわかるように色分けされてるのが目印です。
契約アンペア値を超えた電気が流れた時にブレーカーが落ちる仕組みになっており、ブレーカーが落ちると家庭全体の電気が遮断されて停電します。
例えば契約アンペア数が30Aの場合、31A以上の電気が流れると、このアンペアブレーカーが落ちてしまいます。
漏電ブレーカー
漏電ブレーカーはその名の通り、漏電を検出した際に事故を防ぐためのブレーカーです。家のどこかで漏電を検出するとブレーカーが落ちて電気の流れを遮断する仕組みになっています。
漏電ブレーカーが落ちたときにも、家庭全体の電気が停電するようになっています。
注意! 漏電ブレーカーが落ちた場合、電化製品のコードが消耗していたり機器が故障していたりするなど、重大な事態が考えられます。漏電している機器が見つかればすぐに利用を中止し、漏電している所が分からない場合は電力会社に連絡しましょう。
安全ブレーカー
安全ブレーカーは家庭の各コンセントまでの電気回路と接続しているブレーカーです。
使用している電気機器が故障でショートしてしまったり、使いすぎで許容電流を超えた電流が流れてしまったりした場合に、ブレーカーが落ちて電気を遮断するためのものです。
例えばキッチンなど特定のコンセントに負荷がかかりすぎている場合に安全ブレーカーが落ちます。安全ブレーカーが落ちると、その部屋の電気だけが停電します。
- ここがポイント - ブレーカーの落ちる原因まとめ
- ブレーカーには「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー」の3種類があります。
- 「アンペアブレーカー」は家全体の電気の使い過ぎによって落ちます。
- 「漏電ブレーカー」は漏電を察知して落ちます。
- 「安全ブレーカー」は場所ごとの電気の使い過ぎによって落ちます。
ブレーカーが落ちてしまったときの正しい対処法
急に、ブレーカーが落ちて電気が止まってしまうと、ちょっとしたパニックになってしまいますよね。

ブレーカーが落ちないよう、電力消費は適度に分散させる必要があります。
そしてなんとなくブレーカーのスイッチを切ったり入れたりして電気を復活させている…という人も多いかもしれません。
ブレーカーが落ちてしまったときには、あわてず騒がす、下記の4ステップの正しい対処法でまた電気をつけましょう。
- 落ちたブレーカー以外も3種類のブレーカーすべてのスイッチを「切」にする
- コンセントから電化製品のプラグを外す
- アンペアブレーカー→漏電ブレーカー→安全ブレーカーの順にスイッチを「入」にする
- 外した電化製品のプラグをコンセントに入れる
頻繁にブレーカーが落ちるとき、一度に大量の電気を使っていることや、電気を使う場所が集中していること、もしくは漏電が起こっているなどの問題点が考えられます。
対策として、電力消費を分散させることと、アンペア契約を見直すことの2点が挙げられます。
電力消費を分散させるとは、アンペアブレーカーを作動させないために一度に使う電気の量を低く抑えることです。
各電化製品の消費電力も考慮しながら、負担をかけすぎないように利用しましょう。
契約アンペア容量の変更ででブレーカーが落ちるのを予防する
前述の通り、ブレーカーには3種類あり、それぞれのブレーカーが落ちる原因は異なります。
漏電や電化製品の故障以外で頻繁にブレーカーが落ちてしまうなら、それはアンペアブレーカーが落ちていると考えられます。
契約アンペアを超えないように使用する電化製品を減らす

アンペア(A)は電化製品を動かすために必要なパワーです。電化製品を一度にたくさん使うならば、その分アンペア数もUPしなくてはいけません。
アンペアブレーカーが落ちてしまうのは、現在の電力会社と契約しているアンペア容量よりも多い電気を一度に使用しているということです。
一度に使う電化製品の数を減らしてみる、時間をずらして使用してみることが、ブレーカーが落ちないようにするための効果的な予防策になります。
100W=1Aを目安に家庭で使用している電化製品の合計アンペア数を計算すると、実際に家庭で必要な正しい契約アンペア数を知ることができます。
電力会社に連絡し契約アンペア数を増やそう
また、世帯人数が増えたり、以前の契約アンペア数のままになっている、ということはありませんか?
住んでいる人数が多ければ、一度に使用する電化製品が増えてしまうのは当たり前のこと。これ以上、同時に使用する電化製品の数を減らすことができない場合は、アンペア容量を増やした方が賢明でしょう。
ただし、ほとんどの電力会社の場合、アンペア容量が増えると基本料金も増える料金の仕組みとなっているので、電気代がトータルで上がってしまうことがあることはあらかじめ理解しておいてください。
10A | 15A | 20A | 30A | 40A | 50A | 60A |
---|---|---|---|---|---|---|
295.24円 | 442.86円 | 590.48円 | 885.72円 | 1180.96円 | 1476.20円 | 1771.44円 |
電力会社の契約アンペアを変更する必要があれば、合計よりも少しゆとりを持たせたアンペアを契約して、ブレーカーが落ちるのを防ぎましょう。
一方で、あらためて必要なアンペア数を計算してみたら、現在の契約容量よりも少なくて済みそうな場合は、アンペア容量を小さく変更することで電気代の節約ができます。
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アンペア料金が安いプランや基本料金がない電気料金プランも登場
電力自由化以降、大手電力会社よりも安い電気料金プランを提供する新電力がたくさん登場しました。
例えば、CDエナジーダイレクトの「ベーシックでんき」は、地域の大手電力会社・東京電力よりも、アンペア料金(基本料金)も、1kWhあたりの電気料金(電力量料金)も安く設定されています。
このような電気料金に切り替えれば、アンペア容量を上げても、増額の幅を小さく抑えることができるでしょう。
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