モバイルWi-Fi(ポケットWi-Fi)とは? - モバイルWi-Fiのメリット・デメリット
最近ではコンビニやレストラン、公共施設などでも無料のWi-Fiを利用できるようになってきました。でも、どこにいても自由にWi-Fiを使える便利なツールがあります。それが「モバイルWi-Fi」です。モバイルWi-Fiにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?どんな人におすすめなのでしょうか?
- モバイルWi-Fiなら、ルーターさえ持ち歩けばどこでもインターネットが可能です。もちろん自宅でもインターネットができます。
- モバイルWi-Fiは、高速通信のWiMAX(ワイマックス)が最も人気です。
モバイルWi-Fiとは?
モバイルWi-Fiなら、場所を選ばず、どこでもインターネットができますよ。
モバイルWi-Fiとは実際には、持ち運び可能な小型のWi-Fiルーターのことです。公共施設やお店などに存在するWi-Fiスポットに行かなくても、モバイルWi-Fiルーターが受信できる所ならどこででもWi-Fi接続ができます。
モバイルWi-Fiルーターは日本各地にある基地局とつながっており、手持ちの端末にWi-Fiを飛ばすことでインターネットにアクセスすることができます。
モバイルWi-Fiルーターが一つあれば、パソコン・スマホ・タブレットなど複数の機器を同時にインターネットにつなげることが可能です。
モバイルWi-Fiがあれば、もちろん外出先だけでなく家の中でも当然インターネットを使えます。つまり、固定インターネットを契約せずにモバイルWi-Fiだけでインターネット運用することも可能ということです。
ちなみに、Wi-Fiルーターがポケットサイズの小ささなので、ポケットWi-Fiとも言われることがあります。ただし「ポケットWi-Fi」というのは、イー・モバイルが2009年に発売したモバイルWi-Fiルーターの名称です。一昔前に、SONYがポータブルオーディオプレイヤーに“ウォークマン”と名付けたところそれが広く認知され、それ以降はポータブルオーディオプレイヤーがウォークマンと呼ばれるようになったのと似ていますね。
もちろんモバイルWi-Fiにはメリットとデメリットが存在します。この記事では、それぞれを詳しく説明していきます。モバイルWi-Fiが自分の中でもスタイルに合っているかどうか、考えてみてくださいね。
そもそもWi-Fiとは何?一言で言うならば、「Wi-Fiは通信方式の1つ。屋内や狭い範囲でインターネット接続ができる通信方式。」となります。Wi-Fiを飛ばすルーターを設置すると、そのWi-Fiが届く範囲ならあらゆる端末がワイヤレスでインターネットに接続ができます。また、Wi-Fiはインターネットに繋ぐ側の通信機器の種類を選ばないという、大きな特徴があります。通信機器によっては受信できる通信方法が限られるのですが、どの通信機器を利用してもWi-Fiならば通信可能です。
モバイルWi-Fiのメリット
モバイルWi-Fiには色々なメリットがあります。一つ一つを詳しく見てみることにしましょう。
工事が不要だからネットがすぐに始められる
通常の光回線やADSLの場合、申し込んですぐにインターネットを始めることはできません。回線工事日を待つ必要があるからです。そのため、通常早くても2~3週間は開通まで待たないといけません。
しかしながら、モバイルWi-Fiは工事が不要なので、申し込んでモバイルWi-Fiルーターが手元に届けばすぐにインターネットを始めることができます。つまり、数日でネットが使えるようになるのです。
それに、インターネット接続のための設定も比較的に簡単なので、スムーズにネットを始められます。
引越ししても何の手続きもいらない
家の固定インターネットだと、引越しすることになった時に転居手続きをするか、解約するかしないといけません。
その点モバイルWi-Fiなら、引越し時に何の手続きもしないで継続使用することができます。転勤が多い人や近々引越しを考えている人でも、躊躇なく始めることができるのがモバイルWi-Fiというわけです。
複数端末に同時接続ができる
モバイルWi-Fiは、5台程度の端末を同時にWi-Fi接続することが可能です。これは意外と大きなメリットといえます。
最近では、スマホとタブレットをどちらも持ち歩く人が多くなっています。例えばiPhoneとiPadの両方持っている人もいることでしょう。また、外で仕事をするためにパソコンを持ち歩く人も少なからずいます。
そのような人にとって、全ての機器を同時にWi-Fi接続できるモバイルWi-Fiは本当に便利なツールということができます。
また、家族や友達と一緒にいる時に、モバイルWi-Fiルーターが一台あれば皆でネット接続できるのもうれしいですね。
通信費の節約が可能
通信費というのは、気を付けないと家計を圧迫しかねません。家の固定回線に加えてスマホの通信費を合わせると、1万円を軽く超えてしまうこともあり得ます。
そこで、通信費を節約するために有効なのが、通信をモバイルWi-Fiに一本化するということです。
固定回線は契約せずに、家でも外でもモバイルWi-Fiを利用し、スマホの通信プランは一番安いプランにします。そうすることで、通信費のトータルを毎月数千円ほど節約することができるでしょう。
ただし、同居している家族が多い場合には光回線のような固定回線があったほうがいいかもしれません。モバイルWi-Fiを誰かが外に持って行くと、家にいる人はWi-Fi接続を使えなくなってしまいますから。
モデムやケーブル不要で部屋もスッキリ
工事もいらず、ワイヤレス。ケーブルがいらないのが魅力のモバイルWi-Fi
光回線やADSLだと、モデムに無線ルーター、ケーブル類が場所を取りますし、どうしても目立ってしまいますよね。
その点モバイルWi-Fiなら、必要なのはポケットサイズのWi-Fiルーターだけなので、通常の固定回線のようにモデム機器やLANケーブルなどが必要ありません。
お部屋もスッキリするので、見た目が良くなるだけでなく掃除も楽になります。
モバイルWi-Fiのデメリット
モバイルWi-Fiにはデメリットも存在します。でも前もってデメリットを知っておくことで、うまく対処することも可能です。では、デメリットと対処法を考えてみましょう。
電波が弱く、届かない場所もある
モバイルWi-Fiルーターは、場所によっては電波が弱かったり、届かなかったりする所もあります。そういった場合にはインターネットが遅くなり、接続が切れやすくなります。全くネットにつながらないこともあるでしょう。
また、電波が強いはずの場所でも、分厚い壁のような障害物があるとつながりにくくなることもあります。
対処法は、まず外出先で電波がつながりにくい場合にはスマホの通信を使うことです。スマホのほとんどのプランには通信データが数ギガ分は付いていますので、モバイルWi-Fiが使えない所ではスマホのデータ通信を活用しましょう。
屋内で電波が弱いのであれば、モバイルWi-Fiルーターの置き場所を変えてみましょう。特に高い所や窓際に置くと、より電波が入りやすくなります。
モバイルWi-Fiルーターは充電が必要
家の固定回線なら、常に電源を入れっぱなしなので充電する必要はないですよね。でも、モバイルWi-Fiルーターはスマホと同じく充電しないといけません。
一度充電すると、大体7-9時間程度は使えます。充電が切れてしまうと当然Wi-Fi接続もできないので、電池残量には気をつけないといけません。
対処法としては、モバイルバッテリーを活用することが挙げられます。スマホ用のモバイルバッテリーを持っていれば、外出先でもモバイルWi-Fiルーターを充電することができます。
また、帰宅したらスマホと同時にモバイルWi-Fiルーターも充電する習慣が身に着けば、それほど面倒にも感じなくなるはずです。
常に持ち歩いていないといけない
スマホを持ち歩くのは当たり前のことですが、それに加えてモバイルWi-Fiルーターも常に携帯しておく必要があります。これについては、慣れるしかありません。
最初のうちはけっこう忘れやすく、外出してから「あっ、モバイルWi-Fi持ってくるのを忘れた」ということがあるかもしれません。
忘れないように玄関先に置いておくとか、必ず持ち歩くハンドバックに入れておくのがおすすめです。
ポケットに入れておくと、うっかり洗濯に注意
モバイルWi-Fiルーターはポケットサイズなので、ズボンや上着のポケットにサッと入れられるという便利さがあります。半面、気を付けておかないといけないこともあります。
ポケットに入れたまま忘れてしまうと、うっかり服と一緒に洗濯してしまうことがあり得るからです。モバイルWi-Fiルーターは基本的に防水機能がないので、洗濯してしまうと水没によって故障する可能性が高いです。
そこで、モバイルWi-Fiルーターをポケットに入れる際には十分に注意しましょう。できればバッグや、家で洗濯しない上着のポケットに入れるのがおすすめです。
高速モバイルWi-Fi「WiMAX」とは
モバイルWi-Fiというのは、どこででもWi-Fi接続することができる小型ルーターのことですが、その中でもWiMAX(ワイマックス)という種類のものがあります。
WiMAXとは、もともと無線通信技術の規格名です。携帯電話の通信規格では3Gや4G、LTEなどをよく耳にしますが、WiMAXも1つの通信規格なわけです。
ただ、WiMAXはそのまま商品名としても知られるようになっています。つまり、モバイルWi-Fiの一つであるWiMAXルーターということができます。
WiMAX(ワイマックス)なら他のモバイルWi-Fiにない魅力がたくさんあります。通信速度も、固定回線のADSLにも負けません。次世代型モバイル通信、WiMAXの特徴をチェックしてみましょう。
超速の「WiMAX2+」
モバイルWi-Fi の中でも高速通信で知られたWiMAXですが、2013年からは「WiMAX2+(ワイマックスツープラス)」が登場し、飛躍的に通信速度が高まりました。
具体的にいうと、WiMAXが登場当初に下り最大通信速度40Mbpsだったのに対して、WiMAX2+は440 Mbpsと11倍も速まりました。
固定回線のADSLでも50 Mbpsであることを考えると、WiMAX2+がいかに速いのかお分かり頂けるでしょう。
また、現在最速インターネットである光回線は最大1Gbps(1024Mbps)ですが、WiMAX2+はその光回線の半分くらいの速さと考えても、モバイルルーターとして十分速いことが分かります。
モバイルWi-Fiの提供メーカーによっては今でも名称が「WiMAX」となっていますが、実際にはWiMAX回線の新規申込はすでに2018年9月30日をもって終了しています。
現在WiMAXに申し込むと、全てWiMAX2+回線の契約となります。
我が家のネットWiMAXだけで大丈夫? 家族の人数が多く、それぞれがインターネットをよく利用する、動画もよく観るご家庭の場合や、仕事や趣味で大量のデータをダウンロード・アップロードをする必要がある、という人は通信速度の最も早い固定回線の光回線がベター。
モバイルWi-Fiの注意点
モバイルWi-Fiを契約する前に、いくつかの注意点があります。それらを確認して、問題をクリアにした上で契約に進むと後悔しないで済むでしょう。
自分の住所が提供エリアかどうかチェックしよう
モバイルWi-Fiを契約する前に、自分が住んでいる所が通信可能エリアかどうかをチェックしておくのは必須です。もし未対応のエリアなのであれば、契約する意味がないからです。
提供エリアかどうかは、モバイルWi-Fiの申込ホームページからチェックすることができます。たとえばWiMAXであれば、UQコミュニケーションズHP上のサービスエリアマップで見られます。
契約期間と解約手数料を確認しておこう
モバイルWi-Fiの契約プランには、2年や3年の契約しばり期間があるものが多い点には注意が必要です。通常は、しばり期間終了後に更新月があり、その後契約が自動更新されます。
更新月に解約すればお金はかかりませんが、それ以外だと解約手数料がかかります。解約金は大体1万円前後ですが、場合によってはそれよりも高額になることもあるため、必ず確認しておきましょう。
契約のしばりがなく、いつ解約しても手数料がかからないプランも存在しますが、その場合は月額が高くなり割引や特典を受けられませんので考えものです。
モバイルWi-Fiを契約する際には、最低でも2-3年は使い続けるつもりで申し込むのが無難といえるでしょう。
モバイルWi-Fiがおすすめな人
モバイルWi-Fi(WiMAX)を使うのがおすすめなのは、一体どんな人でしょうか?
独り暮らしの人
一人暮らしであれば、固定回線を契約せずにモバイルWi-Fi一つで家でも外でもインターネットを使えるので、とてもおすすめです。
スマホの通信プランも一番安いものにして、モバイルWi-Fiだけで運用すれば通信費の節約にもなります。
親元を離れて住んでいる学生や単身赴任の人など、一人であればモバイルWi-Fiは重宝すること間違いなしですよ。
外出先でインターネットをガンガン使う人
モバイルWi-Fiの中でもWiMAXは、スマホの4GやLTEといったデータ通信よりも断然速く、インターネットをガンガン使う、ヘビーユーザーに向いています。
たとえば、ノートブックパソコンを仕事や趣味のために外出先でハードに使う人にとっては、スマホのテザリング機能よりもWiMAXルーターのほうが間違いなく快適にネット利用できます。
また、スマホのデータ通信の場合は使用データ量に上限がありますが、WiMAXは上限なしで使い放題のプランがあります。ですから、制限を気にせずインターネットを使うことができます。
最近では、格安SIMとWiMAXのセットで月額6,360円~という安さでスマホとネットを使いまくれるプランも登場しました。UQコミュニケーションズの「ウルトラギガMAX」というプランです。
スマホ国内通話:何度でも5分以内かけ放題 |
月額料金 1年目 : 6,360円 2年目以降 : 7,360円 UQ WiMAXの公式サイト へ |
スマホデータ容量:最大3GB | |
WiMAX:データ量上限なし |
インターネットは高速でガンガン使いたい、だけどお金は節約したいという人にピッタリといえるでしょう。