電気契約 - アンペア容量の選び方:計算方法と変更方法

電気料金の基本料金にかかわるアンペア容量。どのように最適なアンペア容量を選べば良いでしょうか?そもそもアンペアとは何かを確認しつつ、契約アンペアの選び方を考えます。
- アンペアとは電化製品を使うのに必要なパワーのこと。一度に使用する電化製品の数と消費電力に合わせてアンペアを選びます。
- 基本料金がなく、アンペアを選ばなくても良い電力会社も登場しています。
アンペアとは?
アンペア(A)は、「電気の流れる量」を表す単位です。このアンペア、電気契約においては、どれだけの量の電気が自宅で必要なのかを特定するために使用されます。一度にたくさん電化製品を使う家庭ならば、その分たくさん電気が必要になるわけですから、それに足りる電気の量=アンペアを流してもらわなければなりません。
アンペアを理解するには、「同時に」に必要な電気の量というのがポイントになります。それぞれの電化製品を、時間をずらして使うならば、一度にたくさんの電気を流してもらわなくても、動かすことが可能です。しかしながら、特に家族の人数が多いような場合は、それぞれが電化製品を使う時間帯がかぶりがちです。そのような場合はアンペアも大きくしないと電気の量が足りません。
アンペアを道路の幅と考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。幅が狭ければ一度に通れる車の数は1台、幅が2倍になれば、同時に通れる車は2台と増えます。さらに簡単にアンペアを理解するならば、契約アンペアの大きさ(アンペア容量)は、同時に使える電化製品の数と考えてみても良いでしょう。
今契約中のアンペア容量の調べ方
現在、契約中のアンペアがわからないという人も多いかもしれません。電気の契約アンペア数は、「分電盤の中にあるアンペアブレーカー」、「もしくは電力会社から来る検針票/請求書」で確認することができます。
各電力会社から送付される請求書や検針票には、必ず契約アンペア数が記載されています。また、ご契約の電力会社のホームページにあるご自分のアカウントでも、契約アンペアを確認することが出来ます。
分電盤をあけてアンペアブレーカーから契約アンペア数を確認する場合、アンペアブレーカーの色や数字をみます。例えば東京電力では契約アンペア数ごとに以下のような色分けになっています。このアンペアブレーカーの色分け方法は、お住まいの地域の大手電力会社により異なりま。ただし必ず数字も書かれていますので数字からも確認可能です。
アンペアブレーカーの色 | 赤 | ピンク | 黄 | 緑 | 灰 | 茶 | 紫 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
契約アンペア数 | 10A | 15A | 20A | 30A | 40A | 50A | 60A |
今より安い電気料金プラン・ガス料金プランをお探しですか?らくらく窓口なら電気代平均6%削減、最短5分で最適プランが見つかります。
電話で相談する(0120-410-078)
らくらく窓口の営業時間・ご利用方法についてはこちら
契約アンペアが小さすぎるとどうなる?
契約アンペアが少なすぎると、アンペア容量(一度に使える電気の量)を超える度に、ブレーカーが落ちて、その都度部屋が真っ暗になってしまいます。
それまで使用していた電化製品のいずれかの使用を止めないと、再びブレーカーが落ちてしまい、電気が使えないという事態が起こります。
それぞれの電化製品の使用する時間帯をずらせるならば、ブレーカーが落ちるたびにこのように対処することが可能ですが、どうしても電化製品を同じ時間帯に使用することが避けれない場合アンペア容量が少ないと面倒です。
契約アンペアが大きすぎるとどうなる?

契約アンペアが大きすぎても、一度に使える電気の量に余裕があるということになり、実質的には問題はありません。
ただし、契約がアンペアが多いと基本料金を必要以上に多く払っているとも言えます。なぜなら、基本料金がアンペアに連動して設定されていおり、選ぶアンペア容量が増えると、基本料金の額もあがるためです。
東京電力はアンペアによって基本料金を決定している電力会社の1つです。実際に基本料金がどのように変わるか以下の表で見て取ることができます。もちろんこの設定額は電力会社により異なります。また電力会社の中には、アンペア制を採用しているところと、そうでないところもあります。
契約 アンペア |
10A | 15A | 20A | 30A | 40A | 50A | 60A |
---|---|---|---|---|---|---|---|
基本料金 | 286.00円 | 429.00円 | 572.00円 | 858.00円 | 1144.00円 | 1430.00円 | 1716.00円 |
アンペア契約容量の選び方
最適なアンペア容量を選ぶために、各電化製品の消費電力(W)から計算する方法と、おおよその目安で選ぶ方法をご紹介します。
電化製品の消費量からアンペアを計算する
電気契約の時に必要なアンペア数を正確に知りたい場合は、ご自宅の電化製品の消費電力(W)から計算をすることが可能です。同時に使う電化製品の消費電力(W)から、アンペアを計算し、すべて足し算すれば必要なアンペア容量は分かります。
電化製品は、一般的には暖房器具(こたつやファンヒーターなど)を必要とする冬の方が使う数が増えます。このため、冬に使う電化製品の総数で計算をするようにしましょう。
アンペア数(A)は、「電化製品の消費電力(W)を電圧(V)で割る」事で計算できます。例えば、消費電力1400W(ワット)の電子レンジのアンペア(A)数は、1400W ÷ 100V(日本の電圧は100ボルト)で、14アンペア(A)になります。
アンペア(A)の求め方 アンペア数(A)= 電化製品の消費電力(W)÷ 電圧(V)
例:消費電力が1400W(ワット)の電子レンジを使った場合のアンペア数
:1400W ÷ 100Vで、14アンペア(A)
電子レンジ以外に、エアコンや炊飯器など夕飯を準備する時に同時に使う電化製品もを足していけば、必要なアンペア数が自ずと分かります。
実際にシュミレーションをしてみましょう。
家電 | W(ワット)数 | A(アンペア)数 |
---|---|---|
エアコン暖房 | 660W | 6.6A |
冷蔵庫 | 250W | 2.5A |
家中の照明の合計 | 200W | 20A |
IHジャー炊飯器 | 1300W | 13A |
プラズマ42型テレビ | 360W | 3.6A |
電子レンジ | 1400W | 14.A |
合計 | 4170W | 41.7A |
この場合、40Aではアンペア容量が足りず、ブレーカーが落ちてしまいますので、50Aで契約をしなければならない事がわかります。
常に使う電化製品(照明や冷蔵庫など)に、一時的に使うもの(炊飯器、テレビ、電子レンジ)などを足して、必要なアンペア容量を計算します。冬場にエアコン、電気ヒーター、こたつなど使う場合はそれらも含める必要があります。

今より安い電気料金プラン・ガス料金プランをお探しですか?らくらく窓口なら電気代平均6%削減、最短5分で最適プランが見つかります。
電話で相談する(0120-410-078)
らくらく窓口の営業時間・ご利用方法についてはこちら
よく使われる家電の消費電力一覧

通常、電化製品の消費電力(W)は、冷蔵庫の場合は扉を開いた内側、エアコンは本体の下側もしくは側面、テレビは裏側といった具合に、製品の端に記載されています。一般家庭でよく使われる家電の消費電力は以下のとおりです。電化製品の仕様によって異なります。
各電化製品の消費電力がどのくらいか、わかりやすいように、一覧にしてみました。以下の一覧は目安です。モデルや性能、サイズによってもことなりますので正確な消費電力はやはり説明書や本体の記載を確認必要があります。
製品 | 消費電力 | |
---|---|---|
![]() |
IHクッキングヒーター | 1400~3000ワット |
![]() |
エアコン | 300~3000ワット |
![]() |
食器洗い機 | 1100~1300ワット |
![]() |
電子オーブンレンジ | 1000~1400ワット |
![]() |
ドライヤー | 600~1200ワット |
![]() |
掃除機 | 850~1000ワット |
![]() |
洗濯機(洗濯時) | 200~400ワット |
![]() |
冷蔵庫 | 100~300ワット |
![]() |
炊飯器 | 100~300ワット |
![]() |
テレビ(液晶) | 100~200ワット |
必要になるアンペア容量の目安
我が家はどのアンペア容量を選べば良いのかもっと簡単に知りたい方もいらっしゃるでしょう。
どの契約アンペアであれば、どんな家庭がどれくらいの電化製品を使用できるのかを、おおまかに一覧表にしてみました。参考にしてみてください。
契約 | 目安 | 家庭の特徴 |
---|---|---|
10A 15A 20A |
![]() |
|
30A | ![]() ![]() ![]() |
|
40A | ![]() ![]() ![]() |
|
50A | ![]() ![]() ![]() ![]() |
|
60A | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
|
60A 以上 |
![]() |
|

自分にぴったりな電気料金プランをお探しですか?
お住まいの電力エリアで契約できる、おすすめ電力会社をご紹介します。

自分にぴったりな電気料金プランをお探しですか?
お住まいの電力エリアで契約できる、おすすめ電力会社をご紹介します。
契約アンペアによってどのくらい電気料金が変わる?
選ぶ契約アンペアにによってどのくらい電気料金が変わるのかを、アンペア制を取り入れている電力会社の基本料金をピックアップして表にしてみました。
どこの電力会社も、契約アンペアがあがるほど電気の基本料金は高くなっています。このため、必要以上に大きな容量のアンペア契約をしているならばアンペアダウンすることで電気代を安くすることができます。
アンペア | 10A | 15A | 20A | 30A | 40A | 50A | 60A |
---|---|---|---|---|---|---|---|
東京電力 | 286.00円 | 429.00円 | 572.00円 | 858.00円 | 1144.00円 | 1430.00円 | 1716.00円 |
北海道電力 | 341.00円 | 511.50円 | 682.00円 | 1023.00円 | 1364.00円 | 1705.00円 | 2046.00円 |
中部電力 | 286.00円 | 429.00円 | 572.00円 | 858.00円 | 1144.00円 | 1430.00円 | 1716.00円 |
九州電力 | 297.00円 | 445.50円 | 594.00円 | 891.00円 | 1188.00円 | 1485.00円 | 1782.00円 |
アンペアを選ばなくていい電力会社
アンペア制を取り入れてない電力会社もあります。関西より西のエリアでは、一定の電気の使用量(kWh)を含んだ最低料金が設定されている「最低料金制」を採用している大手電力会社がいくつかあります。つまり、関西電力から、関東エリアにお引越しで、東京電力を契約しようと思った場合、見慣れないアンペアという言葉に遭遇するということになります。
また、「基本料金」も「最低料金」もかからない電気料金プランを販売している新電力もあります。アンペア容量が大きいご家庭であれば、基本料金がゼロ円のプランにするとかなり効果的に電気料金を安くすることができるでしょう。
最低料金制 | アンペア制 | 基本料金がない |
---|---|---|
|
|
|
全国で展開している。 |
アンペアの変更方法
契約アンペアの変更は、ご契約の電力会社に電話をして依頼をすれば、無料でアンペアブレーカーの取り換え工事をしてもらえます。しかしながら、季節ごとに契約アンペア変更をすることはできず、一度アンペア変更を行ったら一年は同じ容量を契約しなくてはなりません。
また、アンペア容量の変更手続きの依頼は、電力会社のホームページ内のご自分のアカウントから依頼できる電力会社もあります。アンペア変更手続きの際は、「お客様番号」が必要になる事も多いので、検針票もしくは請求書をお手元に準備しておくとスムーズです。
- 契約中の電力会社に連絡して、アンペア変更を依頼する。
- アンペアブレーカーを取り換えてもらう。
- 一度アンペアブレーカーを取り換えたら基本的に一年は替えることができないので注意すること。
アンペア変更の目的が電気料金の節約ならば
もし、基本料金を安くすることがアンペア変更の目的であれば、他にも電気料金を安くする方法はあります。
アンペア数の変更は、基本的に1年に一度のみ認められており、気軽に何度も変更する事はできません。適切なアンペア容量のままで、電気料金を安くしたいと思ったら、電力会社の切り替えがおすすめです。今よりも単価の安い電気料金プランを見つけて乗り換えれば、アンペア容量や電気の使用スタイルを変えることなく、電気代を節約することができます。
電力自由化以降、お得な電気料金プランを提供する電力会社がたくさん登場しました。これらの電力会社から、ご自分に合った電気料金プランを探してみてはいかがでしょうか。また、セレクトラのらくらく窓口( 0120-410-078)では、最適な電気料金プランのご紹介・契約サポートを行っています。お気軽にお電話ください。
今より安い電気料金プラン・ガス料金プランをお探しですか?らくらく窓口なら電気代平均6%削減、最短5分で最適プランが見つかります。
電話で相談する(0120-410-078)
らくらく窓口の営業時間・ご利用方法についてはこちら