OCNとはどんなプロバイダ?OCN インターネットのメリット・デメリットを徹底解説!
インターネットが日常生活に欠かせない今、プロバイダ選びは非常に重要です。とはいえ、機能やサービス、料金、特典など、数あるプロバイダの中から自分に合ったものを探すのは難しいでしょう。
当記事では、長い歴史と多くのユーザーを抱える老舗プロバイダ「OCN」についてご紹介します。OCNの提供しているサービスや料金プラン、メリット・デメリットを解説するので、「OCNって何?」と気になっていた方は、ぜひご覧ください。
OCNとはどのようなプロバイダ?
OCN(オーシーエヌ/Open Computer Network)は、NTTコミュニケーションズが提供するインターネット接続サービス(プロバイダ)です。プロバイダとは、光回線をインターネットに接続してくれる業者のことを指します。
実は、フレッツ光やドコモ光といった光回線だけではインターネットに繋がりません。プロバイダを介して自宅の機器にインターネット回線を繋げる必要があるのです。
OCNは数あるプロバイダの中でも国内最大級の規模を誇り、幅広い層に対応したサービスを提供しています。法人向けサービスから個人向けサービスまで、多様なニーズに応えるプランが揃っている老舗業者です。
NTTコミュニケーションズ提供のインターネット接続サービス(プロバイダ)
OCNは、NTTコミュニケーションズが運営している、高い信頼性と安定した通信品質が特徴のプロバイダです。NTTグループの一員として、長年にわたりインフラ整備に力を入れてきた背景があり、全国どこでも安心してインターネットを利用できる環境を提供しています。
個人向けサービス
OCNは個人向けサービスとして、以下の4種類のサービスを提供しています。
- インターネット接続サービス
- モバイルサービス
- 電話サービス
- オプションサービス
個人向けインターネット接続サービス
プロバイダのOCNでは以下のサービスを提供中です。
種別 | サービス詳細 |
---|---|
光回線 | ▼受付中サービス
▼新規受付終了
|
その他の接続サービス | アクセスポイント OCN ADSL 「フレッツ」(新規受付終了) |
旧InfoSphere ドリームネット ヴィパレット QUOLIA MEGAX とんとんみ~ | ドリームネットサービス |
2024年4月現在で受付中の光回線サービスはOCN インターネット・IPoEアドバンス・OCN 光 with フレッツ・OCN 光 「フレッツ」の4つです。その他の数あるサービスは、すでに新規受付を終了しています。
特にOCN インターネットは非常にメリットの大きい光回線サービスなので、後ほど詳しく解説します。
個人向けモバイルサービス
種別 | サービス詳細 |
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モバイル接続 | ▼現行サービス なし ▼新規受付終了
|
スマホ・アプリ | ▼現行サービス OCN アプリ ▼新規受付終了 050 plus |
現状新規の方が利用できるのはOCNアプリのみです。OCNアプリは、「OCN モバイル ONE」や「OCN 光の関連サービス」利用中の方に向けたサービスで、dポイントを見る・使う・貯める、請求情報や契約情報をまとめて確認できます。
個人向け電話サービス
種別 | サービス詳細 |
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IP電話 | ▼現行サービス
|
モバイル | ▼現行サービス
|
IP電話以外のお得な通話サービス | ▼現行サービス
|
OCNを運営するNTTは「電話関連のサービス」に強く、数多くの個人向け電話サービスを提供しています。
通話料金がお得になる「050 plus」や、通話時間に合わせて選べるかけ放題オプションなど、魅力的なサービスが揃っています。
個人向けオプションサービス
種別 | サービス詳細 |
---|---|
インターネットセキュリティ | ▼現行サービス
▼新規受付終了
|
メール | ▼現行サービス
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サポート | ▼現行サービス
|
コンテンツサービス | ▼現行サービス
▼新規受付終了
|
オンラインストレージ | ▼現行サービス
▼新規受付終了 マイポケット プラス |
OCNではテレビオプションやセキュリティサービス、サブスクリプションサービスをお得に利用できます。特にサポートとセキュリティ関連サービスは豊富に用意されており、個人のインターネット利用の重要性に応じてプランを組み合わせてカスタマイズできるのがメリットです。
法人向けサービス
各種サービス | サービスの詳細 |
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OCN 光 IPoEサービス | 次世代インターネット接続環境。スムーズなリモート会議運用、セキュリティ性能の高いクラウドを利用できる。 |
OCN 光 PPPoEサービス | NTT東日本・西日本提供の光回線を利用して、固定IPアドレス等を利用できるインターネット接続サービス。 |
ADSL・ISDN | アナログ回線を利用したインターネット接続サービス(ADSL)。 ※ISDNは2023年12月31日でサービス提供終了。 |
モバイル | ビジネススマホ/社用携帯の提供(OCN モバイル ONE for Business) セキュリティPCとネットワーク環境がセットになったテレワークスタートパックの提供。 |
インターネットVPN | 拠点間(支社間)を繋ぐセキュリティ性の高い専用ネットワークサービス。 |
帯域確保型サービス | 契約で定められた帯域の通信速度を確保するサービス。常に安定した通信が可能となる。 |
ISP向け卸サービス | IPv4とIPv6のどちらでも通信が可能になるインターネット接続サービス |
セキュリティ | 常に最新のセキュリティ対策を自動で適用してくれるサービス。ウイルスバスターからフィルタリングまで、企業の情報漏洩を防ぐために必要なサービスが詰まっている。 |
ホスティング | 法人向けレンタルサーバーを利用して、ホームページやメールを手軽に始められるサービス。 |
OCNは上記のような法人向けサービスも提供しています。通信技術に強みを持つNTTによって運営されているので、リモート会議の円滑な運営や、高度なセキュリティ対策といったサービスが特徴的です。
また、長い歴史のなかで培ってきた安定通信と安心感は、企業のインターネット導入に役立つことでしょう。
OCNのこれまでの歴史を紹介
OCNは25年以上にわたる長い歴史を持つプロバイダです。吸収合併、サービスの提供・終了など、これまでの大きな出来事をまとめました。
- 1996年12月にサービス開始
- 1999年にNTTコミュニーケーションズに移管
- 2015年にOCN 光・OCN ひかり・OCN for ドコモ光の提供開始
- 2022年にNTTレゾナントへ
- 2023年にNTTドコモへ
1996年12月にサービス開始
1996年12月、日本電信電話(NTT)によってOCNはサービスを開始しました。当時はまだインターネットが一般に普及していない時代でしたが、インターネットの拡大を視野に入れ、OCNの提供を開始したという背景があります。
特に「OCNエコノミー」は破格の月額料金で、個人や企業を問わず利用者が急増しました。当時の常時接続サービスは64kbpsで月額約20〜50万円と、非常に高い維持費がかかっていましたが、OCNエコノミーは128kbpsで月額約4万円という驚きの価格だったのです。
1999年にNTTコミュニーケーションズに移管
1999年に日本電信電話会社が分割され、OCNはNTTコミュニケーションズに移管されました。その後はアメリカのプロバイダVerio社を買収したり、個人向けサービスやドリームネットをOCNに統合するなどの動きを見せていきます。
2015年にOCN 光・OCN ひかり・OCN for ドコモ光の提供開始
2015年にOCN 光・OCN ひかり・OCN for ドコモ光の提供を開始、2018年に個人向け高速インターネット接続サービス「OCN v6アルファ」IPoE方式(IPv4 over IPv6)の提供を開始しました。
2022年にNTTレゾナントへ
2022年1月にNTTコミュニケーションズはNTTドコモの100%子会社となり、同年7月には個人向けサービスをNTTレゾナントへ移管する運びとなりました。NTTレゾナントはこのタイミングでNTTドコモの100%子会社になります。
2023年にNTTドコモへ
2023年はOCNにとって大きな動きの合った年の1つです。まず6月にOCN モバイル ONE・OCN 光・OCN for ドコモ光の新規受付を終了しました。翌月の7月にはNTTドコモがNTTレゾナントを吸収合併、OCN インターネットと10Gbpsの提供を開始。7月末にはOCN ADSL「フレッツ」の新規受付を終了と、イベントの多い年となりました。
OCNの代表的なサービス紹介
ここからは、OCNの代表的なサービスを4つ紹介します。
- OCN インターネット
- OCN 光フレッツ
- OCN for ドコモ光(新規申込み終了)
- OCN モバイル ONE(新規申込み終了)
OCN インターネット
「OCN インターネット」は「ドコモ光」の新しいプロバイダです。ドコモ光は多くのプロバイダから選べますが、NTTの運営するプロバイダは「OCN」のみです。ドコモ光 1ギガとドコモ光 10ギガに対応しています。
OCN 光フレッツ
OCN 光フレッツは、「フレッツ光」回線契約中の方におすすめのプランです。フレッツ光回線の利用料金とOCNの利用料金を、それぞれ個別に支払う形になりますが、フレッツ光は日本全国を広くカバーしているので、どの地域からでも申し込みできるのがメリットです。
OCN for ドコモ光(新規申込み終了)
OCN for ドコモ光は、NTTドコモが提供する「ドコモ光」に対応したインターネット接続サービスです。2023年6月30日に新規受付が終了し、その後のサービスは「OCN インターネット」に受け継がれました。
OCN モバイル ONE(新規申込み終了)
OCN モバイル ONEは、NTTコミュニケーションズが提供する格安SIMです。ただし、2023年6月26日に新規受付を終了し、ドコモが運営するirumoというサービスに受け継がれました。
「OCN インターネット」ってどんなプラン?
OCN インターネットは、光回線「ドコモ光」と同じ運営会社のNTTドコモが提供するインターネットプロバイダです。ドコモ光 1ギガとドコモ光 10ギガに対応しており、カスタマイズ性と万全のセキュリティ対策が特徴です。
OCN インターネットの料金プラン
ドコモ光1ギガプランの月額費用はこのようになっています。
居住タイプ | 戸建て | マンション |
---|---|---|
2年契約 | 5.720円 | 4,400円 |
契約期間なし | 7,370円 | 5,500円 |
次に、ドコモ光10ギガプランの月額費用です。戸建て・マンションともに同じ料金設定になっています。
居住タイプ | 戸建て | マンション |
---|---|---|
2年契約 | 6,380円 | 6,380円 |
契約期間なし | 8,030円 | 8,030円 |
ドコモ光1ギガプランは戸建てとマンションで料金が異なり、マンションタイプの方が安く、そして契約期間は「なし」よりも「2年」に設定した方が月額費用を抑えられます。
一方、ドコモ光10ギガプランは戸建てとマンションどちらも料金は変わりません。料金の違いがみられるのは契約期間の有無のみです。
OCN インターネットの申込方法
OCN インターネットは、以下の5ステップで申し込めます。
- Webまたは電話から申し込み
- 申し込み確認の電話を受ける
- 契約書類の郵送
- 光回線の開通工事
- 開通・利用開始
開通日・工事日の確定から、ドコモ光 1ギガで2週間程度、ドコモ光 10ギガプランで2週間〜1か月半程度かかります。
OCN インターネットの7つのメリット
OCN インターネットと契約するメリットは、以下の7つが挙げられます。
- 手厚いキャッシュバック特典
- WiFi 6対応・高性能のルーターを無料でレンタル
- 10ギガ回線に対応
- ドコモユーザーならスマホ料金が毎月最大1,100円割引
- 利用料金に応じてdポイントがたまる
- 無料で訪問サポートを受けられる
- 万全のセキュリティ体制
手厚いキャッシュバック特典
▼開催中のキャンペーン
項目 | 1ギガ新規・事業者変更 | 10ギガ新規 |
---|---|---|
還元額 | 37,000円 | 55,000円 |
転用の場合の還元額 | 32,000円 | 37,000円 |
事業者変更の場合の還元額 | - | 42,000円 |
OCN インターネットでは、新規契約、事業者変更、転用など申し込み方法に応じて多額のキャッシュバックを受けられます。最大還元額は10ギガプランへの新規申し込みでもらえる55,000円です。
キャッシュバック金額が還元されるのは、利用開始月の4か月後と、タイムラグがありますが、初期費用の実質負担を減らせるのは大きなメリットといえるでしょう。
※事業者変更・転用とは?
項目 | 事業者変更 | 転用 |
---|---|---|
乗り換え方法 | 光コラボ→光コラボ 光コラボ→NTTフレッツ光 | NTTフレッツ光→光コラボ |
工事費用 | なし | なし |
解約手続き | 不要 | 回線解約:不要 プロバイダ解約:必要 |
@nifty光やドコモ光といったフレッツ光回線を借り受けてサービスを展開する事業者を「光コラボ」といいます。
光コラボからOCN インターネット経由でドコモ光へ乗り換えた場合は「事業者変更」、NTTフレッツ光からOCN インターネット経由でドコモ光へ乗り換えた場合は「転用」となります。
WiFi 6対応・高性能のルーターを無料でレンタル
項目 | 端末スペック |
---|---|
機器名称 | Aterm WX3000HP2 |
機能 | Wi-Fi 6(Draft IEEE802.11ax)対応 |
外形寸法 | 約(W)48×(D)129.5×(H)170mm |
筺体色 | 黒 |
通信最大速度 | 2,402Mbps |
添付品 | ・スタンド ・ACアダプタ ・LANケーブル 1本 ・つなぎかたガイド ・無線LAN設定用QRコード |
最新のWiFi 6に対応した高性能のルーターを無料でレンタルできるのも、OCN インターネットの大きなメリットです。OCNのIPoEインターネット接続は、従来のIPv4通信と最新技術のIPv6通信の2つを利用できます。
OCN インターネット経由でドコモ光へ申し込む場合は、ルーターを用意しなければなりませんが、申し込み時に高性能ルーターを借りられるのでWiFiレンタルとセットで手続きをしましょう。
PPPoE方式におけるIPv4通信は、通信が混雑しやすく遅延の発生率が高めでしたが、IPoE方式によるIPv4通信は、より高速な通信を可能にしました。
10ギガ回線に対応
OCN インターネットは、高速通信の10ギガ回線に対応しています。これにより、超高速インターネットを利用できるので、大容量データのダウンロードやアップロードもストレスなく行えるでしょう。
優待価格の8,980円でWiFi 6対応の中でもトップクラスの通信速度を誇るルーター「バッファロー製 WXR-6000AX12P/D」を購入できます。
ドコモユーザーならスマホ料金が毎月最大1,100円割引
ドコモのスマートフォンユーザーであれば、毎月最大1,100円(税込)の割引が受けられます。離れて暮らしている家族も割引対象です。ドコモ光と契約している間は永年割引されるので、ドコモユーザーの方はぜひ活用しましょう。
利用料金に応じてdポイントがたまる
OCN インターネットの利用料金に応じて、dポイントが貯まります。dポイントは携帯料金の支払いやドコモ光への支払い、街中のコンビニ、飲食店など様々な使い道があるポイントです。ただ毎月月額費用を支払うのではなく、dポイント還元を受けて毎月お得にインターネットを利用できます。
無料で訪問サポートを受けられる
▼サポート内容
・インターネット接続設定(有線)、モデム/ルーター設定、ブラウザー設定、メール設定
・無線LAN(Wi-Fi)設定(無線LANアクセスポイント設定、PC・タブレット・スマホの無線LANクライアント設定、ゲーム機の無線接続設定)
・セキュリティ設定(セキュリティソフトのインストール・設定、ウイルス定義ファイルのアップデート)
・PC初期設定(OSアカウント設定・初期設定、Microsoftアカウント申込代行)
・家庭用複合機プリンター、スキャナー、FAXの接続・設定、動作確認 など
引用:OCN 光回線サービス
万が一、インターネットの設定やトラブルで困った場合は、初回無料で訪問サポートを受けることができます。原則日本全国無料で、土日の訪問も可能です。
経験豊富なスタッフがインターネット接続、セキュリティ設定など、様々な対応をしてくれるサービスとなっています。
以下の流れでサポートを申し込みましょう。
- Webまたは電話で申し込み
- 訪問日の予約
- 訪問日前日:確認の電話を受ける
- 当日:スタッフ訪問
万全のセキュリティ体制
ウイルス、偽造サイト、悪質アプリなどの脅威からデバイスを守れる「ウイルスバスタークラウド」を最大12か月無料で利用できます。1つのライセンスで3台まで登録できるので、セキュリティ面に不安を覚える方は、ぜひ利用してみましょう。
※「ウイルスバスター クラウド 月額版」の申込みが必要です。
OCN インターネットのデメリット3選
OCN インターネットはメリットだけではありません。契約を考えている方は、以下の3つのデメリットも確認しておきましょう。
- OCN以外のプロバイダで契約した方がお得な場合がある
- ドコモユーザーばかり優遇される
- 他社から乗り換えるとメールアドレスが使えなくなる
OCN以外のプロバイダで契約した方がお得な場合がある
OCN インターネットは多くのメリットがありますが、場合によっては他のプロバイダで契約した方がお得になることもあります。キャンペーン内容やサービスの詳細を比較検討することが重要です
例えば2021年8月に提供を開始したGMOとくとくBBでは、最大10万円のキャッシュバックを行っていたり、BBexciteでは最大36か月無料のセキュリティソフトを提供していたりと、各々のプロバイダで強みが異なるので、好みのプロバイダと契約しましょう。
OCN インターネットは老舗ならではの安定感が強みなので、安定した通信を希望する方におすすめです。
ドコモユーザーばかり優遇される
OCNとドコモは同じNTTグループなので、ドコモユーザーが優遇される傾向にあります。例えばドコモの携帯料金割引やdポイント付与率など、他のキャリアとは金額面で若干の差が生まれる点には注意が必要です。
また、ドコモユーザーはWebまたは電話での申し込みが可能な一方で、他のキャリアで契約中の方は、電話でしか申し込みできません。ただ、電話ならわからないことを適宜質問しながら契約を進められるので、Web申し込みは不安な方は電話の方がおすすめです。
他社から乗り換えるとメールアドレスが使えなくなる
ソフトバンク光からドコモ光のように、他のキャリアからドコモに乗り換える場合は、旧メールアドレスが使えなくなります。プロバイダによっては月額料金を支払うことでメールアドレスを継続利用できますが、GmailやYahooメールなら無料で利用できるので、移行するのがおすすめです。