再エネ賦課金はいつ更新される?2026年度も値上げ?電気代への影響を徹底解説
インフレが続く中、燃料費調整額の変動に加え、政府の補助金の終了・縮小といったニュースも飛び交い、電気代の値上げもあるのかと気になります。
そんな中、いつも気になるのは、じわじわと家計を圧迫しているのが「再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)」です。
「一体いつ安くなるの?」「また上がるの?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
再エネ賦課金は毎年見直される仕組みであり、電気料金に大きく影響する要素の一つです。本記事では、再エネ賦課金の更新時期、2026年度の見通し、そして電気代への影響について分かりやすく解説します。
再エネ賦課金の更新は「毎年5月」|発表はもうすぐ
再エネ賦課金の単価は、毎年1回更新されます。一度決定された単価は、その後1年間同じ金額が適用されます。
具体的には、5月の検針分から新しい単価が適用されます。つまり、4月〜5月の検針期間に使用した電気から、新しい賦課金が反映される仕組みです。
参考:経済産業省発表資料
そして、その単価が発表されるのは毎年3月下旬です。例年、経済産業省から正式に公表されます。
2026年度の単価も、例年通りであれば3月下旬に発表される可能性が高いとみられています。
過去、再エネ賦課金の単価はいつ発表された?
| 年度(適用期間) | 発表時期(経産省) | 単価(円/kWh) | 概要 |
|---|---|---|---|
| 2020年度 | 3月頃発表 | 2.98 | |
| 2021年度 | 3月頃発表 | 3.36 | 3円台に乗る |
| 2022年度 | 3月頃発表 | 3.45 | 上昇 |
| 2023年度 | 2023年3月24日頃 | 1.40 | 大幅減(燃料価格高騰などの影響により再エネの市場価格があがったため) |
| 2024年度 | 2024年3月19日頃 | 3.49 | 大幅回復 |
| 2025年度 | 2025年3月21日 | 3.98 | 過去最高水準 |
| 2026年度(予想) | 2026年3月下旬頃 | – | 発表前(予測では高止まりか微増) |
再エネ賦課金のスケジュールをまとめると、次のようになります。
発表時期:毎年3月下旬ごろ(経済産業省が発表)
適用期間:5月検針分〜翌年4月検針分(1年間固定)
決まり方:再エネ導入量や市場価格(回避可能費用)などをもとに算出
【2026年度】新しい再エネ賦課金の単価は上がる?下がる?
2026年度(2026年5月〜適用)の再エネ賦課金については、劇的な値下げは期待しにくい状況です。
現行の2025年度の単価は3.98円/kWhと過去最高水準です。
日本では今後も再生可能エネルギーの導入を拡大していく政策が進められており、そのための費用負担も増えていく可能性があります。
そのため2026年度は、高止まり、あるいは微増となる可能性があると考えられています。4.0円/kWhないしはそれ以上になるというのが大筋です。
そうなると、家計への負担感はさらに強くなるでしょう。
今までの単価は?長期的にはずっと上昇傾向
再エネ賦課金は、2012年の制度開始以来、長期的に見ると上昇傾向にあります。
もちろん年度によって多少の上下はありますが、再エネ導入量の増加に伴い、全体としては上がってきました。
特に2025年度は3.98円/kWhとなり、過去最高水準となりました。
家庭の電気使用量によっては、月に1,000円以上の負担になるケースもあり、電気代の中でも無視できない金額になっています。
なぜ再エネ賦課金は下がりにくいのか?
再エネ賦課金が下がりにくい理由には、いくつかの構造的な要因があります。
再エネ設備の増加
太陽光発電や風力発電などの導入が進むほど、電力会社が買い取る電力量が増えるため、総費用も増加します。現在、販売したい人がいれば電力会社は必ず購入しなければならないことになっています。
市場価格との関係(逆相関)
再エネ賦課金は市場価格(回避可能費用)と連動する仕組みがあります。電力市場価格が下がると、その差額を埋める必要があるため、逆に賦課金が上がることがあります。
エネルギー政策
日本のエネルギー政策では、再エネの割合を今後も拡大する方針が示されています。最新の第7次エネルギー基本計画でも、再エネの電源構成割合を約40%近くまで引き上げる目標が掲げられています。
関連記事: AIで発電増は必須!日本のエネルギー政策の振り返りと今後の課題は?
再エネ賦課金が下がっても=電気代が下がるわけではない
仮に2023年のように、再エネ賦課金の単価が下がっても、これは通常の発電コストが高まったことを表しています。つまり、「燃料費調整額」があがっているため、全体的な電気料金には大きなインパクトはありません。
再エネ賦課金が仮に下がっても、電気料金が安くなるわけではないことは理解しておきましょう。
そもそも再エネ賦課金とは?
再エネ賦課金とは、簡単に言うと「日本の再生可能エネルギー普及を支えるために、電気料金を通じて国民が負担している費用」です。
すべての電力利用者が負担する仕組みであり、電気料金の明細には「再エネ発電促進賦課金」として記載されています。
法律に基づいて徴収されるため、実質的には電気にかかる税金のような性格を持つ費用ともいえます。
関連記事: 再エネ賦課金をわかりやすく説明!これまでの単価の推移は?
背景にあるのは固定価格買取制度(FIT制度)
再エネ賦課金が導入された背景には、2012年に始まった固定価格買取制度(FIT制度)があります。
仕組み
太陽光や風力などで発電された電気を、電力会社が一定期間、固定価格で買い取ることを国が保証する制度です。
目的
発電事業者が長期的な収益を見込みやすくすることで、再エネへの投資を促進し、普及を加速させることです。
賦課金の役割
再エネ電力の買い取り価格は市場価格より高く設定されることが多いため、その差額を国民が「薄く広く」負担する仕組みとして再エネ賦課金が導入されました。
なお、初期のFIT制度では10〜20年間の固定価格で買い取りが行われる仕組みとなっていました。
再エネ賦課金は具体的にどう使われる?誰かが得しているんじゃないの?
再エネ賦課金は、電力会社が再エネ発電事業者から電気を購入する際の費用の一部に充てられます。
正確には、電力会社の送配電部門が再エネ電力の買い取り義務を負っています。
「電力会社が儲けているのでは?」と思われることもありますが、再エネの買い取りは法律で義務付けられています。
また、再エネ賦課金として回収された費用は買い取り費用の補填に使われるものであり、それ以外の事務コストなどは電力会社側の負担となるため、賦課金そのものが電力会社の利益になるわけではありません。
得をしている、金銭的に恩恵を受けている人がいるとしたら、固定価格買取制度(FIT制度)で再エネ発電を導入した企業・自治体ないしは個人と言えます。投資に見合う、ないしはそれ以上の価格で必ず電気を買い取ってもらえるからです。
再エネ賦課金はなくならないの?
再エネ賦課金は、基本的に再エネの買い取り制度が続く限り完全になくなることは難しいと考えられています。
ただし将来的には、負担が徐々に減る可能性もあります。
FIT制度では、高い固定価格での買い取り契約が20年間続く仕組みになっています。
初期に導入された太陽光発電などは、2030年前後から順次この契約期間が終了していきます。以降は、より実質的な買い取り価格に移っていくはずですから、 長期的には賦課金が減少する可能性もあります。
自分の家はいくら?再エネ賦課金の計算方法
いったい、どれくらい再エネ賦課金により、出費が増えているのでしょうか?
計算方法は、簡単です。再エネ賦課金は電気の使用量1kWhあたりで設定されていますから、ご自身が使用した電気の使用量にその単価をかければ算出されます。
電気使用量(kWh) × 再エネ賦課金単価(円/kWh)
例:月300kWh使用した場合(2025年度単価3.98円)
300kWh × 3.98円 = 1,194円
毎月の電気料金の検針票(明細)を見ると、「再エネ発電促進賦課金」という項目で実際に加算されていることが確認できます。
再エネ賦課金を減らすための対策
再エネ賦課金の単価は全国一律で決まっているため、私たちが直接この単価を下げることはできません。
電力会社を買えても再エネ賦課金の単価は変わりません。
しかし、支払う総額は電気使用量を減らすことで抑えることができます。
日常的な節電を意識することで支払う通常の電気料金も再エネ賦課金も減らせるという理屈です。
また、電気料金そのものを見直すことも効果的です。
電力会社や料金プランの見直しをすれば、再エネ賦課金自体は変わりませんが、基本料金や電力量料金が安い電力会社に切り替えることで、電気代全体の支出を抑えることが可能になります。
まとめ - 再エネ賦課金は3月末に新しい単価が分かる
まもなく2026年度の新しい単価が発表されます。現状では、単価が大きく下がる可能性は低いと予想されています。
再エネ賦課金は、日本の再生可能エネルギー普及を支える重要な仕組みであり、化石燃料による発電依存度を下げるためにも欠かせません。
同時に、私たちの電気料金に直接影響するコストでもあります。
2026年度も引き続き高い水準となる可能性があるため、電気代の負担を抑えるには、電気使用量の見直しや料金プランの最適化が重要です。
また、再エネ賦課金だけに注目するのではなく、政府の政策動向も広くチェックしておくと安心です。今後、補助金などの支援がある可能性もあります。
今後発表される最新の単価にも注目しながら、賢く電気代を管理していきましょう。