【中部エリアの都市ガス比較】東京電力と東邦ガス、どっちが安い?
2020年11月より東京電力が中部エリアでも都市ガスの販売を始めました。東京電力の電気とセットで利用できる都市ガスプランについて、詳しく説明します。
- 東京電力の都市ガスは電気料金プランとのセット利用が必要
- 都市ガス料金が東邦ガスの一般料金より3%安くなる
中部エリアの都市ガス:東京電力のとくとくガスプランとは?
関東エリアの大手電力会社・東京電力は、関東以外のエリアでも新電力として電気を販売しています。また、東京ガスエリア・大阪ガスエリア・東邦ガスエリアでは都市ガスを販売しています。
東京電力の都市ガスプラン「とくとくガスプラン」は、東京電力の電気料金プランとセットで利用する必要があります。東邦ガスエリアで東京電力の都市ガスを利用する場合は、電気料金プランを東京電力の電気料金プラン「プレミアムプラン」もしくは「スタンダードプラン」に切り替える必要があります。
このページでは、東京電力の中部エリアにおける都市ガス料金表・電気料金表が確認できます。また中部電力ミライズ・東邦ガスの電気とガスのセットプランと料金比較を行います。
東京電力・中部エリアの都市ガス料金表
東京電力の都市ガスプラン「とくとくガスプラン」は東邦ガスの一般料金プランより、3%安くなります。
都市ガス料金は、使用する量に応じて、基本料金および従量料金が適用されます。ガス料金=基本料金+従量料金となります。例えばある月のガスの消費量が25㎥だった場合は、基本料金は20㎥を超え50㎥までの料金がかかります。そして従量料金は25㎥に1㎥あたりの料金単価をかけたものが適用されます。
例えば東邦ガスの一般料金で1ヶ月に25㎥利用した場合、基本料金が1588.88円、従量料金が25㎥ x 1,541.21円かかります。
1ヶ月の使用量(㎥) | 東邦ガス 一般料金 |
東京電力 とくとくガスプラン |
20まで | 759.00円 | 736.23円 |
20を超え50まで | 1588.88円 | 1,541.21円 |
50を超え100まで | 1833.33円 | 1,778.33円 |
100を超え250まで | 2077.77円 | 2,015.44円 |
200を超え500まで | 2648.14円 | 2,568.70円 |
500を超える場合 | 7109.25円 | 6,895.97円 |
1ヶ月の使用量(㎥) | 東邦ガス 一般料金 |
東京電力 とくとくガスプラン |
20まで | 210.52円 | 204.20円 |
20を超え50まで | 169.03円 | 163.96円 |
50を超え100まで | 164.14円 | 159.22円 |
100を超え250まで | 161.70円 | 156.85円 |
200を超え500まで | 159.41円 | 154.63円 |
500を超える場合 | 150.49円 | 145.98円 |
東邦ガスの一般料金と東京電力のとくとくガスプランを比較すると、基本料金と従量料金どちらも東京電力の方が安くなっていることがわかりますね。
都市ガスだけ東邦ガスよりも安くするなら「TOKAI」
たしかに、とくとくガスプランに切り替えると東邦ガスよりも都市ガスが安くなることがわかりました。ただ、電気と都市ガス一緒に切り替えるのではなく、とにかくガス料金だけ東邦ガスより安くしたいという方もいるでしょう。
東邦ガスエリアでは東京電力以外にも都市ガスを販売している会社があります。「TOKAI」の都市ガスなら、東邦ガスの一般料金プランを利用している場合、東邦ガスより約3%安くなります。
TOKAIは中部エリアで電気も販売していますが、東京電力とは異なり、都市ガスだけ利用することも可能です。
東京電力・中部エリアの電気料金表
東京電力の都市ガスプラン「とくとくガスプラン」とセットで利用できる電気料金プランは「プレミアムプラン」と「スタンダードプラン」です。
東京電力:スタンダードプラン(中部エリア):料金表
東京電力の「スタンダードプラン」は、中部電力ミライズの従量電灯B・Cに相当する電気料金プランです。中部電力ミライズと同じように契約アンペ数に応じた毎月固定の基本料金がかかります。電気を使用した場合の料金単価(電力量料金)も、中部電力ミライズと同様に3段階に分かれています。
スタンダードSプランは主に家庭向けの電気料金プランです。中部電力ミライズの従量電灯Bに相当します。契約アンペア数は10Aから60Aまでの7段階になります。
スタンダードLプランは、店舗や事業所などより多くの電気を一度に利用する方向けのプランです。中部電力ミライズの従量電灯Cプランに相当します。
基本料金 | ||
---|---|---|
契約アンペア数 | 中部電力ミライズ 従量電灯B ![]() |
東京電力 スタンダードS ![]() |
10A | 297.00円 | 286.00円 |
15A | 445.50円 | 429.00円 |
20A | 594.00円 | 572.00円 |
30A | 891.00円 | 858.00円 |
40A | 1188.00円 | 1144.00円 |
50A | 1485.00円 | 1430.00円 |
60A | 1782.00円 | 1716.00円 |
電力量料金(1kWhあたりの料金) | ||
中部電力ミライズ 従量電灯B |
東京電力 スタンダードS |
|
120kWhまで | 21.33円 | 21.03円 |
120kWh超えて300kWhまで | 25.80円 | 24.18円 |
300kWh超える | 28.75円 | 27.52円 |
基本料金 | ||
---|---|---|
契約アンペア数 | 中部電力ミライズ 従量電灯C ![]() |
東京電力 スタンダードL ![]() |
1kVAあたり | 286.00円 | 286.00円 |
電力量料金(1kWhあたりの料金) | ||
中部電力ミライズ 従量電灯C |
東京電力 スタンダードL |
|
120kWhまで | 21.04円 | 21.54円 |
120kWh超えて300kWhまで | 25.51円 | 24.85円 |
300kWh超える | 28.46円 | 26.88円 |
中部電力ミライズの従量電灯プランと東京電力のスタンダードプランを比較すると、基本料金は同額です。また120kWh以下の電力量料金は東京電力のスタンダードプランの方が高くなります。つまり電気をあまり使わない家庭だと、東京電力の方が高くなります。逆に120kWh以上の電力量料金は東京電力の方が安いので、電気をよく使う家庭なら中部電力ミライズよりも安くなる可能性があります。
東京電力:プレミアムプラン(中部エリア):料金表
プレミアムプランは毎月400kWhまでの電気料金が定額になるプランです。毎月400kWh以上利用する場合は、中部電力ミライズの従量電灯プランに比べて割安になりますが、400kWhを下回ると逆に割高になってしまいます。東京電力では世帯人数が5人以上の場合にプレミアムプランの利用を推奨しています。
基本料金 | ||
---|---|---|
契約アンペア数 | 中部電力ミライズ 従量電灯B ![]() |
東京電力 スタンダードS ![]() |
10A | 297.00円 | 286.00円 |
15A | 445.50円 | 429.00円 |
20A | 594.00円 | 572.00円 |
30A | 891.00円 | 858.00円 |
40A | 1188.00円 | 1144.00円 |
50A | 1485.00円 | 1430.00円 |
60A | 1782.00円 | 1716.00円 |
電力量料金(1kWhあたりの料金) | ||
中部電力ミライズ 従量電灯B |
東京電力 プレミアムS |
|
400kWhまで(定額料金) | 9962.6円 (定額とした場合) |
9421.30円 (定額料金) |
400kWh超える | 28.75円 | 26.92円 |
東京電力のガスセット割について
中部エリアで東京電力の電気とガスをセットで利用すると、ガスセット割が適用されます。ガスセット割が適用されると電気代が毎月100円、年間で1200円割引になります。
東京電力・中部電力ミライズ・東邦ガスの電気・ガスセットプラン、どれが安い?
中部エリアの東京電力の都市ガス料金(とくとくガスプラン)が東邦ガスの一般料金よりも安くなることがわかりました。また、中部エリアの東京電力の電気料金(スタンダードプラン)が、毎月電気をよく使う家庭なら中部電力ミライズの従量電灯プランよりも安くなることもわかりました。では、中部エリアで東京電力・東邦ガス・中部電力ミライズの電気・ガスセットプランを利用した場合、どの料金が安くなるのでしょうか?
都市ガス料金を比較する
比較するのは東京電力のとくとくガスプラン、東邦ガスの一般料金、中部電力ミライズのカテエネガスプラン1です。毎月10㎥から50㎥利用した場合の料金を比較してみました。なお、2020年11月時点の料金単価を元に計算、小数点以下は切り捨てで表示します。また中部電力ミライズのカテエネガスプラン1は、電気セット割引2%を適用しています。
1ヶ月の使用量 | 東京電力 とくとくガスプラン |
中部電力ミライズ カテエネガスプラン1 |
東邦ガス 一般料金 |
---|---|---|---|
10㎥ | 2,778円 | 2,748円 | 2,864円 |
20㎥ | 4,820円 | 4,753円 | 4,969円 |
30㎥ | 6,460円 | 6,179円 | 6,660円 |
40㎥ | 8,100円 | 7,711円 | 8,350円 |
50㎥ | 9,739円 | 9,242円 | 10,040円 |
3社で比較すると中部電力ミライズのカテエネガスプラン1の都市ガス料金が最も安くなることがわかりました。使用量が大きくなればなるほど、安くなる額が大きくなっているのがわかります。
電気料金を比較する
比較するのは東京電力のスタンダードS、東邦ガスのファミリープラン、中部電力のおとくプランです。契約アンペア数は40Aで、毎月200kWh、300kWh、400kWh、500kWh利用した場合を比較してみました。なお、2020年11月時点の料金単価を元に計算、小数点以下は切り捨てで表示します。また東京電力のスタンダードプランには、セットによる割引を適用しています。
1ヶ月の使用量 | 東京電力 スタンダードプラン |
中部電力ミライズ おとくプラン |
東邦ガス ファミリープラン |
---|---|---|---|
200kWh | 5,608円 | 5,710円 | 5,501円 |
300kWh | 8,029円 | 8,261円 | 8,053円 |
400kWh | 10,784円 | 11,107円 | 10,726円 |
500kWh | 13,539円 | 13,953円 | 13,486円 |
3社を比較した場合、一番安いのは東邦ガスのファミリープランになりました。続いて東京電力のとくとくガスプランがわずかに東邦ガスよりも高くなります。
電気とガスのセットではどれが一番安い?
確かに中部電力ミライズのガス料金が東京電力よりやすいものの、価格差は100円以下となりほぼ差がありません。一方、電気料金では東邦ガスとほぼ同じくらい数百円単位で東京電力の電気料金が安くなります。ですので電気とガスのセットプランなら東京電力・東邦ガス・中部電力ミライズの中で、東京電力が最も安くなると言えるでしょう。