【2026年度最新】再エネ賦課金引き上げへ。世帯人数別の負担額は?いつから値上がり?徹底解説
経済産業省は本日、2026年度の「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」の単価について発表を行いました。2026年度の再エネ賦課金単価は制度開始以来最高値となる見込みです。具体的に家庭の負担はいくらになるのか、2025年度と比べてどのくらい値上がりするのか、電気代を下げる方法はあるのかについて、詳しく解説します。
2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWh
経済産業省は2026年3月19日、2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)単価を1kWhあたり4.18円と発表しました。この決定は、国内における再生可能エネルギーの導入状況や、卸電力市場における取引価格の動向などを総合的に勘案して算出されたものです。
簡単に言うと「日本の再生可能エネルギー普及を支えるために、電気料金を通じて国民が負担している費用」です。住んでいる地域や契約している電力会社にかかわらず、単価は全国一律です。
▶制度開始以来最高値を更新
再エネ賦課金の制度が開始したのは2012年度。2023年度に一度値下がりしたものの、毎年単価は右肩上がりで、15年目を迎える今年度も最高値を更新することとなりました。
| 年度 | 単価 | 年度 | 単価 |
|---|---|---|---|
| 2012年 | 0.22円 | 2019年 | 2.95円 |
| 2013年 | 0.35円 | 2020年 | 2.98円 |
| 2014年 | 0.75円 | 2021年 | 3.36円 |
| 2015年 | 1.58円 | 2022年 | 3.45円 |
| 2016年 | 2.25円 | 2023年 | 1.4円 |
| 2017年 | 2.64円 | 2024年 | 3.49円 |
| 2018年 | 2.9円 | 2025年 | 3.98円 |
2030年頃がピークとなり、それ以降は下がることが予想されています。 再エネ賦課金を財源とするFIT制度の契約期間が順次終了(卒FIT)するためです。
▶2026年度の単価の適用はいつから?
19日に発表された新しい単価は、2026年5月検針分の電気料金から、翌年2027年4月検針分までの1年間にわたって適用されます。
つまり、4月の電気使用分から再エネ賦課金が1kWhあたり3.98円から4.18円へと0.2円ほど値上がりすることとなります。
世帯人数別で見る、気になる家計への影響
では、具体的に2026年度の家庭における再エネ賦課金の負担はいくらぐらいになるのでしょうか?世帯人数別の平均的な電力使用量に基づいて比較してみましょう。
| 世帯人数 | 月額 | 2025年度との比較 |
|---|---|---|
| 1人世帯 | 668円 | +384円/年 |
| 2人世帯 | 1,170円 | +672円/年 |
| 3人世帯 | 1,379円 | +792円/年 |
| 4人世帯 | 1,755円 | +1,008円/年 |
*月の電気使用量は1人世帯=160kWh、2人世帯=280kWh、3人世帯=330kWh、4人世帯=420kWhと想定
再エネ賦課金は電気の使用量に応じてかかりますので、使用量が多い世帯ほど影響は顕著になります。4人世帯の場合、2026年度は1年でおよそ2万1千円の再エネ賦課金を負担することとなります。
再エネ賦課金だけではない?夏に向けて懸念される電気代高騰の背景
家計にとって厳しい現実は、再エネ賦課金の上昇だけにとどまりません。これから春、そして夏を迎えるにあたって、電気代を押し上げる複数の要因が重なり合おうとしています。
一つ目が、政府が2026年1月から実施してきた電気・ガスに対する補助金(激変緩和措置)の終了です。この補助金は3月の使用分(4月請求分)をもって区切りを迎えるため、この恩恵がなくなることで、電気の使用量が変わらなくても実質的な支払額が増加することになります。
続いて、4月使用分(5月請求分)からは上記で見てきた再エネ賦課金の値上げが加わり、これによって年間400~1,000円程度電気代が高くなるでしょう。
さらに注視すべきは国際情勢の影響です。電気事業連合会の森望会長は19日の定例会見で、中東情勢、特にイラン情勢の緊迫化による燃料価格の高騰に言及しました。日本は発電の7割近くを火力発電に依存しており、その主燃料である液化天然ガス(LNG)のほぼ全量を輸入しています。中東からの輸入割合は約1割であるものの、LNGの取引価格は原油価格に連動する仕組みが一般的であるため、原油価格の高騰に伴ってLNGの価格も値上がりが見込まれています。
国際的な燃料価格の上昇は、すぐには電気代に反映されません。「燃料費調整制度」という仕組みにより、おおよそ数ヶ月から半年程度のタイムラグを経て私たちの請求額に上乗せされます。つまり、春の国際情勢の悪化は、冷房需要がピークを迎える夏頃の電気代に直撃する可能性が高いのです。
森会長も「夏前には上昇局面になりかねない」と危機感を示しており、電力各社も調達先の多角化などで回避の工夫を進めてはいますが、根本的な高騰を防ぐことは容易ではありません。外的要因による電気代上昇の波は、確実に私たちの生活に押し寄せています。
なるべく電気料金を抑えたい!どうするべき?
このように、再エネ賦課金の引き上げ、補助金の終了、そして燃料費の高騰という複数の要素が絡み合い、電気代の負担は増す一方です。
こまめに電気を消す、エアコンの設定温度を見直すといった日常の節電努力は当然重要ですが、それだけでは限界があります。そこで検討したいのが、ご自宅の契約している「電力会社や料金プランの切り替え」です。
電力自由化以降、消費者は自らのライフスタイルに合わせて最適な電力会社を自由に選ぶことができるようになりました。現在契約しているプランが本当にご自身の生活パターンに合っているのか、見直すことで根本的な電気代の削減につながる可能性があります。
▶電力会社の切り替えでどのくらい電気代は安くなる?
例えば、東京電力を利用中の方がオクトパスエナジーに電気の契約を切り替えると、以下のような電気料金の節約が期待できます。
| 東京電力 | オクトパスエナジー | オクトパスが安い💡 年間節約額 |
|
|---|---|---|---|
| 一人暮らし | 4,678円 /月 | 4,455円 /月 | 2,676円 /年 |
| 二人暮らし | 8,382円 /月 | 7,885円 /月 | 5,964円 /年 |
| 3人世帯 | 9,920円 /月 | 9,295円 /月 | 7,500円 /年 |
| 4人世帯 | 13,133円 /月 | 12,231円 /月 | 10,824円 /年 |
【電気料金比較の条件】
・東京電力「従量電灯B」と、オクトパスエナジー「グリーンオクトパス」を比較
・一人暮らし=契約アンペア30A・月使用量160kWh、二人暮らし=契約アンペア40A・月使用量280kWh、3人世帯=契約アンペア40A・月使用量330kWh、4人世帯=契約アンペア50A・月使用量420kWhで想定。
・2026年3月分の単価に基づく基本料金+電力量料金+燃料費調整額+再エネ賦課金の電気代合計。
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お住まいの地域や利用中のプラン、毎月の使用量によって節約できる金額は異なりますが、全体的に、電力自由化前から電気を販売していた各エリアの大手電力会社(東京電力や関西電力等)よりも、それ以降に電力市場に参入した「新電力」の方が電気料金が安くなりやすい傾向があります。
ですので、今まで一度も電気の契約を切り替えたことがない(=大手電力会社と契約している)方は、一度新電力の電気料金プランを検討してみるのがおすすめです。
たとえ新電力でも、電気料金がJEPXの価格に応じて決まるプランだと、燃料価格の高騰が料金の大きな値上がりにつながりやすく、それ以外のプランよりも電気料金が高くなるリスクがあります。ご注意ください。(楽天でんき、シン・エナジー、HTBエナジー、Looopでんき、TERASELでんき「マーケットプラン」等)
外部環境が厳しさを増す中、ただ支出が増えるのを待つのではなく、能動的に固定費を見直す姿勢が求められています。本格的な冷房シーズンが到来して電気代の請求書を見て慌てる前に、今のうちから各社の料金プランを比較し、ご自身の生活に最適な選択肢を探り始めることが、これからの時代を賢く乗り切るための一歩となるでしょう。