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補助金終了に燃料価格高騰…今春は電気の値上がりが止まらない

作成日
補助金終了に燃料価格高騰…今春は電気の値上がりが止まらない

いつもであれば、春になると徐々に暖房の出番が少なくなり、電気代も下がっていきます。しかし残念ながら、今年は例年ほど季節の変化に伴う電気代の値下がりは期待できなそうです。その理由を解説します。

春の訪れとともに薄れる補助金の恩恵、4月請求分から始まる負担増

「今年の冬は思ったより電気代が高くならなかったな」と感じている方も多いのではないでしょうか。

これは、政府の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」によって補助金が適用されていたことが大きな理由です。多額の予算を投じたこの支援は、物価高に悩む私たちの生活を少し楽にしてくれていました。

ただし、これはあくまでも一時的な応急措置。今回の補助金も、適用期間は2026年1月~3月の使用分に限定されています。そして、3月使用分についてはこれまでの3分の一に補助金額が減額となっています。

つまり、4月に請求される電気料金は、補助金の減額によって値上がりする、ということです。

「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による電気料金への補助金額
1・2月使用分
(2・3月請求分)
-4.5円/kWh
3月使用分
(4月請求分)
-1.5円/kWh

具体的にどれほどの痛手となるのでしょうか?
4人以上のファミリー世帯では、前月と同じ量の電気*を使う場合、補助金の減額によって1,350円ほど電気代が高くなる計算です。
*ひと月450kWh使用すると仮定

補助金終了と過去最高値の「再エネ賦課金」が重なる5月

ゴールデンウィークを迎え、気候も穏やかになる5月。エアコンを使用する機会が最も少なくなり、電気使用量も減る時期ですが、電気料金の減少幅は思うほど大きくならないかもしれません。

第一の理由が、先に説明した政府の補助金が、4月使用分(5月請求分)をもって完全に終了することです。これにより、実質的な割引効果がゼロとなり、本来の電気料金がそのまま請求されることになります。

そしてここに追い打ちをかけるのが、「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」の料金改定です。経済産業省は、2026年度の単価を1kWhあたり4.18円(2025年度と比べて+0.2円/kWh)に設定しました。
これは2012年に再エネ賦課金の徴収が始まって以来の過去最高値となり、これが5月請求分から翌年4月まで1年間にわたって適用されます。

4月請求分と比べると、5月請求分の電気代はどれだけ高くなるのでしょうか?
仮に4人以上のファミリー世帯において同じ量の電気*を使った場合、補助金の終了+再エネ賦課金の改定による電気料金の値上がりは759円となります。
*ひと月450kWh使用すると仮定

前月と比べると値上げ幅は小さいものの、家計への痛手であることに代わりはありません。

なお、2026年度、私たちがひと月あたりに負担する再エネ賦課金の目安額は以下のとおりです。

世帯人数別:2026年度の再エネ賦課金の負担額目安(月額)
世帯人数 負担額目安
1人世帯 約668円
2人世帯 約1,170円
3人世帯 約1,379円
4人世帯 約1,755円

再エネ賦課金は、太陽光や風力といった再生可能エネルギーを電力会社が買い取るための費用を、国民全員で広く負担する仕組みです。電気の使用量に応じて課金されるため、使用量が多い世帯ほど影響は顕著になることがわかります。例えば4人世帯の場合、1年間でおよそ2万1千円もの賦課金を支払う計算となり、家計への重圧は少なくありません。

海の向こうから押し寄せる波、6月を直撃する燃料費高騰リスク

国の支援終了と制度的な値上げを乗り越えたとしても、私たちの家計を取り巻く不安の種は尽きません。今度は国内の事情ではなく、遠く海を越えたホルムズ海峡を取り巻く中東情勢の緊迫化が、私たちの生活に影響を及ぼすかもしれません。

日本は発電電力量の7割近くを火力発電に依存しており、その主役である液化天然ガス(LNG)はほぼ全量を海外からの輸入に頼っています。中東地域からの直接的な輸入割合は約1割程度ですが、国際的なLNGの取引価格は原油価格と連動する仕組み(JCC連動など)が主流です。そのため、地政学的なリスクによって原油価格が高騰すれば、時差を伴って日本の発電コストも跳ね上がる構造になっています。

事実、東北電力の石山一弘社長は25日の定例会見の中で、中東情勢の影響によるLNG市場価格の上昇に触れ、「5月使用分(6月請求分)の電気料金からお客様への影響が生じる可能性が高い」と強い懸念を示しました。これは決してひとつの地域に限った話ではなく、同じく輸入燃料に依存する全国の電力会社にとって共通の課題です。電気事業連合会も「夏前には上昇局面になりかねない」と危機感をあらわにしています。

  • 4月請求分:政府補助金の「減額」による実質的な値上げ
  • 5月請求分:政府補助金の「完全終了」と過去最高値の「再エネ賦課金」適用
  • 6月請求分:中東情勢の緊迫化に端を発する「燃料費(LNG)」の世界的価格高騰

このような3つの要因が連鎖して、私たちの電気代は数か月にわたって押し上げられていく見込みです。

受け身の節約から脱却し、エネルギー防衛策を講じる時期

毎月のように押し寄せる値上げの波に対し、ただ指をくわえて明細書を眺めているだけでは、家計へのダメージは蓄積する一方です。もちろん、こまめに照明を消す、不要なコンセントを抜くといった日常的な節電努力は素晴らしい心がけですが、根本的な単価が上がり続ける中では、そうした「我慢」の節約にも限界があります。

私たちが今目を向けるべきは、外部からの支援に頼らず、自分たちでコントロールできる仕組みの見直しです。たとえば、自宅の窓に断熱シートを貼る、あるいはより省エネ性能の高い最新家電への買い替えを検討することは、長期的な視点で見れば確実な投資となります。

最も即効性のある対策とは?

手軽かつ根本的な解決策として検討したいのが、現在契約している「電力会社や料金プランの切り替え」です。電力自由化によって、私たちはライフスタイルに合ったプランを自由に選べるようになりました。明細書を一度じっくりと見直し、ご自身の生活パターンに最適な契約を探してみる価値は大いにあります。

電力会社の切り替えでどのくらい電気代は安くなる?

お住まいの地域や利用中のプラン、毎月の使用量によって節約できる金額は異なりますが、全体的に、電力自由化前から電力供給を行う各エリアの大手電力会社(東京電力や関西電力等)よりも、それ以降に電力市場に参入した「新電力」の方が電気料金が安くなりやすい傾向があります。

例えば、東京電力を利用中の方がオクトパスエナジーに電気の契約を切り替えると、以下のような電気料金の節約が期待できます。

オクトパスエナジーVS東京電力:電気料金比較(2026年3月分)
  東京電力 オクトパスエナジー オクトパスが安い💡
年間節約額
一人暮らし 4,678円 /月 4,455円 /月 2,676円 /年
二人暮らし 8,382円 /月 7,885円 /月 5,964円 /年
3人世帯 9,920円 /月 9,295円 /月 7,500円 /年
4人世帯 13,133円 /月 12,231円 /月 10,824円 /年

【電気料金比較の条件】
・東京電力「従量電灯B」と、オクトパスエナジー「グリーンオクトパス」を比較
・一人暮らし=契約アンペア30A・月使用量160kWh、二人暮らし=契約アンペア40A・月使用量280kWh、3人世帯=契約アンペア40A・月使用量330kWh、4人世帯=契約アンペア50A・月使用量420kWhで想定。
・2026年3月分の単価に基づく基本料金+電力量料金+燃料費調整額+再エネ賦課金の電気代合計。

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▷オクトパスエナジーについて詳しく「オクトパスエナジーの評判「怪しい・高い」は嘘💡口コミ&電気料金比較で徹底検証

ただし「市場連動型」は注意

たとえ新電力でも、電気料金がJEPXの価格に応じて決まるプランだと、燃料価格の高騰が料金の大きな値上がりにつながりやすく、それ以外のプランよりも電気料金が高くなるリスクがあります。ご注意ください。(楽天でんき、シン・エナジー、HTBエナジー、Looopでんき、TERASELでんき「マーケットプラン」等)

エネルギー価格そのものがかつての安価な水準まで劇的に下がる見通しは、残念ながら立っていません。補助金という「痛み止め」の効果が完全に切れるこの春というタイミングは、私たちとエネルギーとの向き合い方を根本から問い直しています。単なる支出の削減にとどまらず、いかに効率よく電気を使い、いかに賢い選択をするか。次々と迫り来る値上げの波に呑み込まれないために、今こそ生活防衛のための新たな一歩を踏み出すべきではないでしょうか。

 

 

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