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【2026年6月】電気代値上げの“正体”とは?再エネ賦課金・燃料費調整額を解説

Rei Rei 更新日:
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「6月から電気代が上がる」というニュース報道が増えています。

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しかし、今回の値上がりは、電力会社が電気料金そのものを一律で値上げするという話ではありません。

実際には、「再エネ賦課金の引き上げ」や「燃料費調整額の上昇」などが主な原因です。

また、ニュースでは「標準家庭で〇〇円上昇」と説明されることが多いものの、実際には世帯人数や使用電力量によって負担額は大きく異なります。

この記事では、2026年6月の電気代値上げの“正体”について、一人暮らし・二人暮らし・ファミリー世帯などのケースを交えながらわかりやすく解説します。

テレビのニュースを見ても、なんだかよく分からなかった…という方はご一読ください。

6月から電気代が上がると言われている理由

2026年6月の電気代上昇には、主に以下の3つの要因があります。

  • 再エネ賦課金の値上げ
  • 燃料費調整額の上昇
  • 政府補助の終了

ニュースでは「電気代値上げ」と一括りにされることが多いですが、実際には複数の要素が重なっています。

原因① 再エネ賦課金の値上げ

まず、大きな要因のひとつが再エネ賦課金です。

再エネ賦課金とは、太陽光・風力など再生可能エネルギーの普及を支えるために、電気利用者が毎月負担している費用のことです。

この単価は毎年見直されており、2026年度は前年度より引き上げられました。新しい単価は2026年5月請求分から適用されています。

今回の値上がりでは、0.2円/kWhの負担増となります。

年度 再エネ賦課金単価
2025年度 3.98円/kWh
2026年度(5月から適用)

4.18円/kWh

6月に届く請求書を見て「電気代が上がった」と感じる背景には、この再エネ賦課金の引き上げも影響しています。

5月からの再エネ賦課金の値上がりによる負担

世帯人数別に、おおよそどれくらい負担が増えるのかを一覧にしました。

たとえば、毎月260kWh使用する家庭の場合、再エネ賦課金だけで毎月約50円の負担増になります。

5月からの再エネ賦課金の値上がりによる負担

世帯タイプ
月使用量の目安
月使用量の目安 再エネ賦課金負担額
(2025年)
再エネ賦課金負担額
(2026年)
増加分
一人暮らし 約150kWh 597円/月 627円/月 +30円/月
二人暮らし 約200kWh 796円/月 836円/月 +40円/月
標準世帯(3〜4人) 約260kWh 1,035円/月 1,087円/月 +52円/月
4〜5人世帯 約350kWh 1,393円/月 1,463円/月 +70円/月
オール電化家庭 約450kWh〜 1,791円〜/月 1,881円〜/月 +90円〜/月

再エネ賦課金は、電気使用量に応じて増える仕組みのため、電気を多く使う家庭ほど影響が大きくなります。

再エネ賦課金の値上がりについては、【2026年5月】電気代が上がる理由でも詳しく解説しています。

原因② 燃料費調整額の上昇

電気代値上げの、もうひとつの大きな要因が、燃料費調整額です。この、燃料費調整額は毎月更新されます。少しでも単価があがると「値上げ」として報道されます。

テレビニュースなどでは「電気代値上げ」と報道されることが多いものの、その中身として、この燃料費調整額について詳しく触れられていないケースも少なくありません。

燃料費調整額とは、発電に必要なLNG(液化天然ガス)・石炭・原油などの価格変動を、毎月の電気料金に反映させる仕組みです。

近年は、以下のような要因で燃料価格が不安定な状況が続いています。

  • 円安
  • 世界的なエネルギー価格の上昇
  • 中東情勢の緊迫化
  • LNG需要の増加

燃料費調整額は、過去数か月分の燃料輸入価格をもとに計算されるため、国際情勢の影響が少し遅れて電気料金に反映される特徴があります。

つまり、「6月から急に値上げされた」というより、世界的な燃料価格上昇が徐々に反映されているという側面が強いのです。

燃料費調整額の仕組みについては、電気料金の燃料費調整額とは?でも詳しく解説しています。

6月からの燃料費調整額

2026年6月は、関西電力を除く大手電力会社で燃料費調整額が上昇しています。

ニュースで報じられている「大手9社が値上げ」という内容は、関西電力を除いた電力会社を指していると考えられます。

九州と関西電力以外は、燃料費調整額がマイナス単価であることが分かります。

6月からの燃料費調整額

5月の燃料費調整額 6月の燃料費調整額 前月との差
北海道電力 -7.21円/kWh -7.17円/kWh +0.04円/kWh
東北電力 -8.41円/kWh -8.35円/kWh +0.06円/kWh
東京電力 -7.37円/kWh -7.30円/kWh +0.07円/kWh
中部電力 1.26円/kWh 1.35円/kWh +0.09円/kWh
北陸電力 -7.74円/kWh -7.69円/kWh +0.05円/kWh
関西電力 2.24円/kWh 2.24円/kWh ±0円/kWh
中国電力 -9.83円/kWh -9.76円/kWh +0.07円/kWh
四国電力 -6.96円/kWh -6.93円/kWh +0.03円/kWh
九州電力 1.28円/kWh 1.33円/kWh +0.05円/kWh
沖縄電力 -12.42円/kWh -12.50円/kWh -0.08円/kWh

燃料費調整額の詳細は、各電力会社の公式サイトでも確認できます。

参考: 北海道電力 / 東北電力 / 東京電力 / 中部電力 / 北陸電力 / 関西電力 / 中国電力 / 四国電力 / 九州電力 / 沖縄電力

原因③ 政府補助の終了

2026年1月から実施されていた政府による電気料金補助は、3月で終了しています。

その影響は、4月使用分以降の電気料金に反映されています。

そのため、5月以降の請求書を見て「急に高くなった」と感じた方もいるかもしれません。

ニュースでは「値上げ」と表現されるケースもありますが、実際には「補助が終了した影響」が含まれています。

過去の補助内容については、電気料金が急に高い・おかしい…それ“値上げじゃない”かもでも詳しく解説しています。

「標準家庭で〇〇円値上げ」の“標準家庭”とは?

ニュースでは、「標準家庭で月〇〇円値上げ」と説明されることがあります。

しかし、この“標準家庭”がどの程度の電気使用量を想定しているのか、分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

実際には、電力会社や行政の資料では、以下のような使用量モデルが使わることが多いようです。

世帯タイプ 月間使用量の目安
一人暮らし 150〜250kWh
二人暮らし 250〜350kWh
4人家族 350〜500kWh
オール電化住宅 500kWh超

つまり、「標準家庭で月400円値上げ」と言われても、一人暮らしならもっと少なく、オール電化住宅ならさらに高くなる可能性があります。

実際の負担額は、家庭ごとの電気使用量によって大きく異なります。

世帯別|6月の電気代はどのくらい上がる?

ここでは、再エネ賦課金の値上がりと燃料費調整額の変動をもとに、世帯別の影響額の目安を見ていきましょう。

なお、燃料費調整額は地域によって差があるため、今回は大手電力会社の中で「最も上昇幅が小さいケース」と「最も上昇幅が大きいケース」をもとに、おおよその幅を計算しています。

一人暮らし(200kWh)の場合

一人暮らしの場合、電気使用量は200kWh前後がひとつの目安です。

再エネ賦課金の増加分は約40円/月となります。

さらに、燃料費調整額の変動分を加えると、地域によって約6〜18円/月程度の差が発生します。

そのため、合計では約46〜58円/月程度の負担増となる計算です。

二人暮らし(300kWh)の場合

二人暮らしでは、300kWh前後使用する家庭も多く見られます。

再エネ賦課金の増加分は約60円/月です。

燃料費調整額の変動分を加えると、約9〜27円/月程度の差が発生します。

そのため、合計では約69〜87円/月程度の負担増となります。

4人家族(450kWh)の場合

4人家族では、エアコン・給湯・調理などの影響で使用量が増えやすくなります。

450kWh使用する場合、再エネ賦課金の増加分は約90円/月です。

さらに、燃料費調整額の変動分を加えると、約14〜41円/月程度の差が発生します。

そのため、合計では約104〜131円/月程度の負担増となります。

オール電化住宅(600kWh)の場合

オール電化住宅では、給湯や暖房も電気でまかなうため、使用量が大きくなりやすい傾向があります。

600kWh使用する場合、再エネ賦課金の増加分は約120円/月です。

さらに、燃料費調整額の変動分を加えると、約18〜54円/月程度の差が発生します。

そのため、合計では約138〜174円/月程度の負担増となります。

6月からの電気代値上げ | ニュースで分かりにくいポイント

テレビやニュースでは、「標準家庭で〇〇円上昇」という形で報道されることが多くあります。

ただし、実際には以下のようなポイントが省略されているケースも少なくありません。

  • 何が原因で上がるのか
  • 再エネ賦課金なのか、燃料費調整額なのか
  • 電力会社による値上げなのか
  • 補助金終了の影響なのか
  • どの使用量モデルを前提としているのか

そのため、「ニュースで見た金額」と「実際の請求額」が一致しないこともあります。

特に、電気使用量が多い家庭では、標準家庭モデル以上の影響を受ける可能性があります。

6月の電気代値上げは“料金改定”ではなく調整費用の上昇

今回の電気代上昇は、「電気料金そのもの」が大幅に改定されたというより、再エネ賦課金や燃料費調整額など、毎月変動する調整費用の影響が大きいといえます。

特に、電気を多く使う家庭ほど負担が増えやすいため、オール電化住宅やファミリー世帯では影響を感じやすくなるでしょう。

また、再エネ賦課金は全国共通ですが、燃料費調整額は電力会社によって異なるため、契約先によっても負担額は変わります。

「ニュースで見たから何となく不安」という方は、まずは自宅の毎月の使用量(kWh)を確認し、自分の家庭でどのくらい影響があるのか把握することが大切です。

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Rei 電気・ガス担当

電気・都市ガス・プロパンガスに関する記事を担当。再エネやカーボンオフセットなど、環境に関わるトピックについても執筆。多様で複雑な電気・ガス料金プランについて、わかりやすく役に立つ情報を届けることを心がけています。2019年セレクトラ入社。

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