
「みんな電力って怪しくない?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、みんな電力は気候変動解決への貢献を目標に掲げた真面目な新電力で、その取り組みは環境省のグッドライフアワード最優秀賞を受賞するなどの認知も得ています。
みんな電力の電気は、「電気代をとにかく安くしたい!」という方には向いていません。一方で、電気代を抑えたまま、再生可能エネルギーに移行することが可能です。例えば、関東エリアの4人以上世帯の電気料金は東京電力とほぼ同額でした(2025年1月実績、比較詳細)。
みんな電力の大きな魅力は、環境に負担をかけない「再生可能エネルギー100%」の電気を使えること。みんな電力を利用することで、家庭で排出するCO2の約半分を削減でき、地産地消につながります。
どんな会社? |
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・2016年から電力小売サービスを開始 ・株式会社UPDATERによる運営 ・契約実績:個人15,000件、法人4,200件 |
みんな電力の供給エリア |
東北電力エリア・東京電力エリア・中部電力エリア・関西電力エリア・中国電力エリア・四国電力エリア・九州電力エリア(一部離島を除く) |
契約/解約手数料 |
無料 |
支払い方法 |
・クレジットカード払い ・口座振替(手数料:月100円) |
主なメリット |
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主なデメリット |
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みんな電力は怪しい?どんな会社?
みんな電力は、株式会社UPDATER(旧みんな電力株式会社)が運営する電力サービスです。
気候変動や貧困といった社会問題の解決に貢献する、という目標を掲げ、環境負担の少ない方法で発電する生産者との直接契約を通じて再生可能エネルギー100%の電気の販売を行っています。
その姿勢は様々な機関から評価されており、以下のような受賞歴があります。
2019年11月 | グリーン購⼊⼤賞「大賞」受賞 STIforSDGsAWARD「科学技術振興機構理事⻑賞」受賞 |
2019年12月 | 環境省 グッドライフアワード 最優秀賞 受賞 |
2020年12月 | ジャパンSDGsアワード「SDGs推進本部⻑(内閣総理⼤⾂賞)」受賞 |
2022年3月 | NIKKEI脱炭素アワード プロジェクト部門 大賞 受賞 |
このように取り組みが広く評価されているみんな電力は、怪しくない、信頼できる電力サービスだと言えます。
また、公式サイトではみんな電力を利用している企業・個人のインタビューが多数掲載されています。他の契約者の顔が見えるのも安心できるポイントですね。
みんな電力の電気料金プランの特徴
みんな電力「プレミアム100プラン」の特徴を以下に解説します。
再生可能エネルギー100%の電気
みんな電力の電源構成は以下のとおり。FIT電気と再生可能エネルギーを組み合わせて契約者に再生可能エネルギー100%・CO2排出量ゼロの電気を届けています。

FIT電気とは?
プレミアム100プランの電源構成の多くを占めているのがFIT電気。
FIT電気とは、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)で作られ、かつFIT制度によって買い取られた電気のことです。
FIT制度は、コストの高い再エネの電気を、みんな電力のような電気事業者が買い取りやすくするため、買い取り費用の一部を税金によってまかなう制度のことです。
「FIT電気」は、FIT制度を通じて購入されていない「再生可能エネルギー」とは区別して扱われます。
なぜ再エネで作られているのに「FIT電気」は、「再生可能エネルギー」と区別して扱われるのでしょうか?
それは、FIT電気には「環境価値」がついていないためです。
「環境価値」とは再エネで作られた電気の持つ「CO2を排出していない、環境にやさしい」という目に見えない価値のこと。
FIT電気では、この「環境価値」が税金を通じて購入を補助した我々に分配されるため、電気事業者が買い取った時点では「環境価値のない電気」、つまり火力など他の発電方法で作られた電気と同じものとみなされます。
(なお、ここで言う税金は、電気を利用する我々が負担している「再生可能エネルギー発電促進賦課金」を指します。)
そのため、みんな電力のような電気事業者が契約者に向けて、FIT電気を「再生可能エネルギー」として販売するためには、新たに「環境価値」を付加する必要があります。
みんな電力は、販売するFIT電気と同じだけの量の「非化石証書(再エネ由来)」の購入を通じて、FIT電気に再び環境価値を付加して、「再生可能エネルギー」として販売しています。
🔎FIT電気についてもっと詳しく 閉じる
信頼できる生産者との契約を通じた再エネ供給
みんな電力の電源構成の15%を占めるのが再生可能エネルギー。
みんな電力は、日本各地で再生可能エネルギーの発電を行う生産者と直接契約を行い、再生可能エネルギーを購入・供給しています。
なお、みんな電力が契約しているのは、「環境破壊に繋がる開発行為を行っていない」「地域住民との合意形成を行っている」など、自社の電気の調達方針を満たした生産者のみ。
これらの生産者については、公式サイトで確認することができます。
みんな電力「プレミアム100プラン」電気料金の構成
プレミアム100プランの電気料金は、以下のように構成されています。

基本料金 | 電気の使用量にかかわらず、毎月固定で発生する料金 |
従量料金 | 電気の使用量に応じてかかる料金。電気の使用1kWhあたりの単価が設定されていて、この単価に月ごとの使用量をかけて総額が決まる |
電源コスト調整単価(みんなワリ) | 電気の調達コストは絶えず変動するため、このコストの変動を電気料金にコンスタントに反映するために設定されている単価。コストが高くなればプラスに、安くなればマイナスになる |
再生可能エネルギー発電促進賦課金 | 電気の契約者すべてに課された税金。税金なので電力会社にかかわらず単価は全国一律 |
従量料金単価が一律
みんな電力「プレミアム100プラン」では、電気の使用に応じてかかる従量料金の単価が一律です。
一般的な「使用量が増えるにつれて単価も上がる」という価格設定と比べるとシンプルで計算がしやすくなっています。
電力量料金(円/kWh) | ||
電力使用量 | 東京電力 従量電灯B |
みんな電力 プレミアム100プラン |
~120kWhまで | 29.80円 | 28.79円 |
120kWhを超えて300kWhまで | 36.40円 | |
300kWhを超える | 40.49円 |
この特徴から、みんな電力の電気代は、使用量が多いとお得度が高くなる傾向があると言えます。
電源コスト調整単価(みんなワリ)って?
みんな電力が購入しているFIT電気の価格は電力市場の取引価格と連動し、絶えず変動しています。
みんな電力が設定する基準の電源調達コストに対して、実際のコストが高い・安い場合の調整を行うのが「電源コスト調整単価(みんなワリ)」の役割です。ひと月ごとに単価が設定され、公式サイトにて公開されています。
- 実際のコストが基準を上回った場合=その分を契約者すべてで等しく負担
- 実際のコストが基準を下回った場合=その分を契約者すべてに等しく還元
なお、このような仕組みはみんな電力に限ったことではありません。他の電力会社でも電気の調達コストは絶えず変動しているため、「燃料費調整額」「電源調達調整費」といった、電源コスト調整単価に相当する料金を設けています。
注意すべきは、これらの料金は毎月変動するため料金表には掲載されていない、ということです。電力会社の料金を確認する際は、料金表だけでなくこちらも忘れずに確認しましょう。
みんな電力の公式サイトではすべての料金を含めたシミュレーションが可能です。
料金比較!みんな電力VS東京電力
みんな電力「プレミアム100プラン」の電気料金は高いのか、安いのか、関東エリアを例にとって他社と電気料金を比較します。
比較対象は、関東でもっとも契約者数の多い東京電力「従量電灯B」とします。
東京電力 従量電灯B |
みんな電力 プレミアム 100プラン |
差額 | |
---|---|---|---|
一人暮らし |
5,484円 | 6,308円 | みんな電力が 824円高い |
二人暮らし |
9,801円 | 10,474円 | みんな電力が 673円高い |
3人世帯 |
11,593円 | 12,147円 | みんな電力が 554円高い |
4人世帯 |
15,277円 | 15,310円 | みんな電力が 33円高い |
比較条件を見る 閉じる
残念ながら、みんな電力の方が東京電力よりも電気料金が高い、という結果になりました。
みんな電力では調達コストの高い再生可能エネルギー100%の電気を供給していることを考えると、納得のいく結果だと言えます。月1,000円弱で自宅のCO2排出量をおよそ半分減らせる、ということです。
なお、特徴で確認したとおり、みんな電力は従量料金が一律であるため、世帯人数(=使用量)が増えるほど割安となり、差額も小さくなっていることがわかります。
特に4人以上のご家庭では、東京電力とほぼ同額で再エネを利用できるため、環境負担を減らしたいと考えるご家族に非常におすすめです。
みんな電力のメリット・デメリット
みんな電力のメリット・デメリットを以下にまとめます。
メリット | デメリット |
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みんな電力のメリット
家庭のCO2排出を効果的に削減できる
一般家庭のCO2排出量の47.2%*を占めるのはなんと電気の利用。なぜなら、日本の電気の7割は火力発電に頼っているからです。
一方で、みんな電力の電気は、100%再生可能エネルギー由来で、作られる過程でCO2を排出しません。
ご家庭の電気をみんな電力に切り替えれば、簡単にCO2排出量のおよそ半分を削減することができます。
*出典:温室効果ガスインベントリオフィス、全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイトより「家庭からの二酸化炭素排出量(世帯当たり、燃料種別)」
電気の地産地消につながる
みんな電力は、日本各地およそ270の再生可能エネルギー発電所と契約して電気を購入しています。
一方、日本全体の発電は火力発電が7割、その原料のほとんどは輸入でまかわれているのが現状です。
みんな電力を使うことは、環境負担を減らすだけでなく、地産地消に貢献し、電気の自給を促進することにもつながります。
情報開示が徹底していて安心
みんな電力は、毎月の電気料金の「超明細」をマイページで公開しています。
超明細とは、自分が支払った料金がどこでどのように使われているのかがわかる、詳細な電気料金明細のことです。

何に対してお金を支払っているかが丁寧に説明されているので、信頼して利用することができます。
また、みんな電力の情報公開の徹底は料金にとどまりません。公式サイトには、契約している発電所の情報や契約者のインタビューもたくさん掲載されており、みんな電力の「安心して利用してほしい」という姿勢が見て取れます。
解約・違約金なし
みんな電力では、いつ解約しても解約金や違約金はかかりません。気軽に安心して申し込みがしやすくなっています。
みんな電力のデメリット
電気料金は安くない
料金比較で確認したとおり、みんな電力「プレミアム100プラン」の電気料金は安いわけではありません。
とりわけ、電気の使用量が少ない一人暮らしなどでは、他社と比べて電気代が高くなりがちです。
そのため、「電気契約の決め手は料金の安さ」という方にはみんな電力は不向きです。
口座振替は手数料あり
みんな電力の支払い方法は、「クレジットカード払い」「口座振替」の二択です。
ただし、口座振替を選ぶ場合、毎月手数料として100円がかかるため、注意が必要です。
口座振替に対して手数料を設けている電力会社は少ないため、他社と比べるとこの点はデメリットだと言えます。
みんな電力の契約・解約
みんな電力の契約
みんな電力の契約は、公式サイトから行います。流れは以下のとおりです。
- 公式サイトからメールアドレスを送る
- 送信したメールアドレス宛に本申込用のURLが届く
- 本申込のフォームに記入・送信
- みんな電力から利用開始日のお知らせが届き、指定日時から利用開始
なお、引っ越しに伴う契約、今のお住まいでの契約では以下のことにそれぞれ注意が必要です。
引っ越し先でみんな電力に申し込む場合
引っ越し先でみんな電力を使いたい、という場合は、電気使用開始日の5日前までに申し込みを完了させましょう。
必要な情報 |
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・契約者名、連絡先 ・電気の使用をする住所 ・電気の使用開始希望日 ・支払いに利用するクレジットカード情報 |
今のお住まいで電気契約をみんな電力に切り替える場合
電気契約の切り替えの場合、現在契約している電力会社のお客様番号などの情報*が必要です。検針票やマイページなどで確認しておきましょう。
必要な情報 |
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・契約者名、連絡先 ・電気の使用をする住所 ・供給地点特定番号* ・契約容量* ・お客さま番号(契約番号)* ・支払いに利用するクレジットカード情報 |
なお、切り替え契約の場合、使用開始までに1~2か月ほど時間がかかります。
※口座振替を希望する場合
口座振替の場合、カスタマーサポートに連絡して手続きを行う必要があります。
みんな電力の解約
みんな電力との解約手続きが必要になるのは、引っ越しで現住所の電気の停止が必要となるときだけです。
今のお住まいで別の電力会社に切り替える、という場合、必要な手続きは新しい電力会社への契約申し込みのみとなります。
引っ越しに伴う解約は、みんな電力のマイページより、引っ越しの30日~10日前までに行いましょう。それよりも後になってしまった場合は、カスタマーサポートにお問い合わせください。
みんな電力の問い合わせ先
みんな電力は、以下の問い合わせ窓口を設けています。
電話番号 | 03-6277-5441 |
受付時間 | 10時~18時 (1月1日は休業) |