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車検に必要な費用はいくら?金額の差はどこで出る?絶対にかかる費用とは

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車検に必要な費用はいくら?金額の差はどこで出る?絶対にかかる費用とは
車検に必要な費用はいくら?金額の差はどこで出る?絶対にかかる費用とは

車検は安全な運行を保つためのに欠かせない自動車の保安基準検査です。 しかし、車検代は2年に1回しかない上に、5万~20万までと幅が広く相場がわかりにくい費用でもあります。車検の費用を見極めるポイントを確認していきましょう。

なぜ車検が必要なのか

車検(しゃけん)は、自動車やオートバイなどの車両が、安全基準を満たしているか確認する手続きです。継続検査ともよばれます。

自動車が保安基準に適合していることを証明する書類が「車検証」です。有効期間は2年です。2年を超えてその自動車を運転する場合は、再度、継続検査(=車検)で基準を満たしていることをチェックする必要があります。

「車検に通る」とは「継続検査の基準を満たしている」ことであり、それはつまり新しい「車検証」をもらえることになります。

車検では何をしているのか

道路を走る全ての車両の安全性の確保が目的です。

車検時によって最低限の車両の安全性が確認されます。自動車の走行で重要な部分が正常に機能しているかを点検します。

地方運輸支局の指定をもらった工場が車検の最終チェックをして「車検証」が発行されます。

車検が切れている場合

このように車検の目的は道路の安全を守ることです。そのため、車検が切れた状態で走行している場合は、交通違反になります。

🤔どんな罰則?

6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金

無車検運行 6点

6点から14点までは免許停止処分に該当しますので、車検切れで走ると一発で30日の免停処分になります。

出典:法令検索|道路運送車両法、 警視庁|交通違反の点数一覧表

車検でかかる費用項目

車検は必ず受ける必要があるとわかりましたが、一体車検にはいくらかかるのか。 見積もりをもらったけど見積もりの内容や相場がわからない。という疑問を解説していきます。

車検費用の項目

車検の項目は整備工場やディーラによって呼び名が違うものもありますが、一般的な項目を列挙します。

1.法定費用(自動車重量税・自賠責保険・印紙代)

2.検査費用(車検点検・24ヵ月点検)

3.パーツ交換代

ポイント!継続検査(車検)と24ヵ月点検の違い 「車検検査」と「24ヵ月点検」の2種類ともそれぞれ法で決められた確認箇所があり、劣化・消耗部位を点検します。
「車検の検査」....車検を通すために必要な検査です。問題があった箇所は車検証が発行されません。必ず整備が必要です。
「24ヵ月点検」...将来の故障や事故をを未然に防ぐために重要な点検です。法で定められていますが罰則制度はありません。

出典:国土交通省|中部運輸局、 自動車点検基準|別表第6(自家用乗用自動車等の定期点検基準)(第二条、第五条関係)

車検費用のしくみ:必須費用と安全費用

車検と24ヵ月点検が混ざっているため見積もりがややこしくなるのですが、「車検代」は大きく分けると下記の2種類に分かれます。

車検を通すために必須の費用
項目 車検 金額
1.法定費用 必須 一律
2.検査代(車検点検) 必須 差あり
3.パーツ交換代(車検整備) 必須 差あり
4.車検代行費用 必須 差あり
事故予防のための安全費用
項目 車検 金額
2.検査代(24ヵ月点検) 差異あり
3.パーツ交換代(24ヵ月点検整備) 差異あり

ポイント 車検費用には「車検の検査」と「24ヵ月点検の検査」の2種類があります。パーツ交換についても、どちらの検査結果で必要になったものかで交換の優先順位がわかります。

「24ヵ月点検」は車検を通すための検査ではありませんが、安全な走行のために法で定められた重要な点検です。車検の際に一緒に点検することをおすすめします。

1.法定費用

まずは車検を通すために絶対にかかる法定費用について説明します。法定費用は税金(重量税)・保険料(自賠責)・印紙代(車検手数料)の3項目から成り立っています。

法律で定められている費用ですので、値段交渉の余地はありません

自動車重量税(じどうしゃじゅうりょうぜい):法定費用

車両の重さによって金額が決められている国税です。2年に1度の車検の際に支払う必要があります。

【普通自動車】重量税の一覧
車両重量 2年自家用
エコカー免税 エコカー(本則税率) エコカー外
右以外 13年経過 18年経過
0.5t以下 0円 5,000円 8,200円 11,400円 12,600円
~1t 0円 10,000円 16,400円 22,800円 25,200円
~1.5t 0円 15,000円 24,600円 34,200円 37,800円
~2t 0円 20,000円 32,800円 45,600円 50,400円
~2.5t 0円 25,000円 41,000円 57,000円 63,000円
~3t 0円 30,000円 49,200円 68,400円 75,600円
【軽自動車】重量税の一覧
車両重量 2年自家用
エコカー免税 エコカー(本則税率) エコカー外
右以外 13年経過 18年経過
0.5t以下 0円 5,000円 6,600円 8,200円 8,800円

出典:国土交通省|継続検査等時における自動車重量税の税額

🤔自分の車の重量税はいくら?重量・エコカー?わからない
国土交通省のサイトで車台番号を入力することで重量税の金額を調べることができます。

次回自動車重量税額照会サービス(国土交通省)

「重量税」は「自動車税・軽自動車税(種別割)」とは別の税金です 「自動車税・軽自動車税(種別割)」は排気量別に税金の金額が決まっている地方税です。毎年支払う必要があります。

自賠責保険料(じばいせきほけんりょう):法定費用

自賠責(じばいせき)と呼ばれる保険は「被害者を守るための最低限の保険」です。 事故で被害にあった人が賠償金を必ず受け取れるようにするための保険で、加入は法で定められています。強制保険とも呼ばれています。

販売は各大手保険会社で行われていますが、支払う保険料は「自動車種類」と「期間別」に一律です。

【自賠責保険】保険料一覧
契約期間 自家用乗用自動車 軽自動車
37ヵ月 ¥24,190 ¥24,010
36ヵ月 ¥23,690 ¥23,520
25ヵ月 ¥18,160 ¥18,040
24ヵ月 ¥17,650 ¥17,540

出典:三井住友海上|自賠責保険(本土用)沖縄では保険料が変わります。

自賠責保険も、車検と同様に期間が切れた状態で走行していると罰則があります。

🤔どんな罰則?

6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金

無車検運行 6点

車検と自賠責保険は同時に切れる? 通常、車検の際に自賠責保険を更新します。そのため車検が切れている場合は、自賠責保険の期間も切れている可能性が高いです。 万が一車検が切れても、保険は切れないように、保険契約は2年(24ヵ月)ではなく余裕をもって25ヵ月とすることがあります。

印紙代(車検手数料):法定費用

車検証発行などの費用を払うための手数料です。

車種と整備工場の種類によって手数料は変わりますが、1,400円〜1,800円が相場です。

出典:関東運輸局|登録・検査手料一覧

整備工場の種類とは? 整備工場には「認証工場」と「指定工場」があります。 自動車の「分解整備」を行う場合は、地方運輸局長の「認証」を受けなければなりません(道路運送車両法第78条第1項)。 この「認証」を受けた工場を「認証工場」と言います。
「指定工場」は「認証工場」の内、さらに厳しい基準に適合する設備です。「指定工場」に車検を依頼した場合、 運輸支局あるいは軽自動車検査協会への車の持ち込みが省略できます。

出典:国土交通省|自動車整備工場には認証工場と指定工場があります。その違いは?

2.検査費用(車検点検・24ヵ月点検)

車検の見積もりでは、「車検基本料」という表記になっていて、そこに「検査費用」が含まれている場合が多いです。

  • 「車検基本料」に通常含まれているもの
  • 検査費用:車検項目点検代
  • 検査費用:24ヶ月点検
  • 車検代行費用

基本料の中身は整備工場によって違います。「24ヵ月点検」が含まれていない検査もありますので、 特別安いというような場合は、基本料には何が入っているのか確認しましょう。

「24ヵ月点検」は車検検査とは別の検査になりますが、事故を未然に予防するための法で定められた検査です。安全な運転のためにも点検を受けることをおすすめします。

この「基本料」には決められた金額はありません。 どこの整備工場で車検をするか・車の車種などによって価格に差があるため、相場に差があります。

整備工場の種類と参考基本料

車検基本料(検査費用・車検代行費用※)
  軽自動車 小型車普通車
(2.0トン以下)
普通車
(2.0トン超)
カーディーラー 36,000円 42,000円 44,000円
ガソリンスタンド 32,000円 35,000円 35,000円
カー用品店 21,000円 21,000円 21,000円

※法定費用・交換パーツ代は含まれていません

出典:カーディーラー| Honda Car 大月、ガソリンスタンド|株式会社シェル石油大阪販売所、オートバックス|オートバックス都岡店早コース

このほかにも、もちろん各地域にある自動車修理整備工場でも車検を受けることができます。

検査項目

「車検検査」と「24ヵ月点検」の検査項目はそれぞれ次の通りです。

車検検査項目(保安基準)

  • 同一性の確認、外観検査
  • サイドスリップ、ブレーキ、スピードメーター検査
  • 排気ガス・ヘッドライト検査
  • 下回り検査

出典:国土交通省九州運輸局|自動車の検査

24ヵ月点検(法定56項目)

  • かじ取り装置(ハンドル、ギア、パワー・ステアリングなど)
  • 走行装置(ホイール)
  • 動力伝達装置(クラッチ、トランスミッションなど)
  • 電気装置(点火装置、バッテリなど)
  • 原動機(本体、潤滑装置、燃料装置など)
  • ...

出典:法令検索|自家用乗用自動車等の定期点検基準

3.パーツ交換代

検査に「車検」と「24ヶ月点検」の2種類があると説明しましたが、整備・パーツ交換代にも「車検のための」と「事故を未然に防ぐための」の2種類があります。

パーツ交換や整備にかかる費用は、車の状態によりますので、相場は人それぞれとなります。そのため、「整備・部品代」は車検金額に差がつく原因になります。

安全と価格の適切なバランスを重視しよう

車検に関する情報を確認すると、「基本料金」が安くても、オプション交換代などが高額になるため、合計の車検代が高くなるということがあるようです。

交換しないと車検が通らないパーツはもちろん交換が必要です。 その他、しておいた方がいい交換については、安全と価格のバランスを考えながらどのように対応するべきか整備工場とよく相談しましょう。

🤔車検に必要な修理や交換か?
🤔緊急度は?
🤔交換パーツに選択肢はあるか?(ネット購入やリサイクル品など)

しかし、相談するといっても何もわからない状態では整備工場話がかみ合いません。可能であれば前回の交換記録や、交換時期の目安は頭に入れて見積もりをチェックしましょう。

  • 主要なパーツの標準交換時期を把握しておく
  • これまでの交換記録をつけておく
車検で交換が必要になる消耗品と交換時期の目安
消耗品 標準交換時期
(情報引用|トヨタ自動車メンテナンス)
エンジンオイル 15,000km、または1年
※ガソリン車(ターボ車除く)
エンジンオイルフィルター 15,000km
エアクリーナー 50,000kmごと
バッテリー バッテリーチェッカーでの診断で交換が必要と診断されたとき。
2~3年毎(ただし、使用状況により寿命は変わります)
エンジン冷却水(ラジエーター液) 1回目16万kmまたは7年 2回目以降:8万kmまたは4年
ブレーキフィールド リザーバータンクのフルードが黒っぽく変色している
2~3年以上ブレーキフルードを交換していない
ブレーキパッド・ブレーキライニング ・走行中、ブレーキから異音が出だした
・メーター内のブレーキ警告灯が点灯した
・リザーバータンクの液量が減ってきた
点検後、残量が少なければ交換します。
ブレーキパッド・ブレーキライニングの摩耗が進むと、ブレーキディスク・ブレーキドラムを削ってしまい修理費用が高額になりますので、早めの交換をおすすめします。
タイヤ 亀裂、損傷、摩耗
溝の深さが1.6mm以下。(トレッド面にスリップサインがあらわれます)
スリップサインはタイヤ横にある▲のマークのある部分にあります。スリップサインが出る前に早めの交換をおすすめします。

引用:トヨタ自動車株式会社|メンテナンスについて

それでも高額になる場合はその場で決定せずに「セカンドオピニオン」として別の整備工場で見積もりを取るなどという方法もあります。

納得のいく整備・修理のために・・・

  • いつもお願いして事情を理解している行きつけの整備工場で車検をする
  • 自分で定期的に点検・交換している

参考までに、セレクトラ編集部の独自アンケート調査で賢く車検をされている回答者を紹介します。

整備工場:ディーラー
車種:デミオ
車検基本料金:1.5万円
整備代:3.5万円です。

整備代にはパーツ代も含まれますが、毎車検毎に消耗品として前倒し交換です。殆どのメンテは自身で行い、手の入り難い所や特殊な工具が必要な所をお願いしています。非常に安価です。

tamo(111687) 50代 男性

アンケート概要 【調査期間】2023年8月29日
【調査対象】2年以内に車検を受けた方
【回答数】30名
【調査機関】マクロミル

車検に必要な費用のまとめ

これまで見てきた車検代をまとめると下記の通りになります。

車検費用の概算(カー用品店に依頼する場合)
  軽自動車 普通車
(2.0トン以下)
普通車
(2.0トン超)
法定費用 重量税 6,600円 32,800円 41,000円
自賠責保険24ヵ月 17,540円 17,650円 17,650円
印紙代 1,600円 1,600円 1,600円
基本料(カー用品店の場合)
検査代
車検代行料
21,000円 21,000円 21,000円
パーツ交換代 車両次第 車両次第 車両次第
概算 約47,000円+パーツ代 約73,000円+パーツ代 約81,000円+パーツ代

車検費用に対して気になることをセレクトラでアンケートを取ったところ「税金」と「パーツ交換代などのオプション」に集約されることがわかりました。

😢税金が高い

交換代などを含めない場合、車検代のうち、重量税は費用全体の50%を占めることがわかります。(普通自動車の場合)
セレクトラのアンケートでも税金が高いという印象を持っている回答者の声がありました。重量税だけを考えると軽自動車のコストメリットは大きいことがわかります。

整備工場:ガソリンスタンド
車種:ホンダグレイス
2万円程(法定費用除く)。税金が高すぎる。

ファーレンハイト(123927) 50代 男性

整備工場:ディーラー
車種:アウトバック
6.9万(法定費用除く)。高いと思うが、それよりも税金の方が高すぎる

tri(100959) 40代 男性

整備工場:ガソリンスタンド
車種:アウディ
10万円(法定費用除く)整備代は妥当だと思いますが、税金が高いと思う

風雅(109745) 50代 女性

😢パーツ・交換代などオプションが高い

パーツ交換代については、ゼロの方から10万円以上かかる方まで様々です。整備工場側も利益になるため高く表示する可能性があるため、車や工場によって変わる費用です。 「安全と価格の適切なバランスを重視しよう」の項目を参考にして、妥当な価格で車検を受けることを意識しましょう。

アンケート概要 【調査期間】2023年8月29日
【調査対象】2年以内に車検を受けた方
【回答数】30名
【調査機関】マクロミル

その他の追加費用が掛かる場合

基本的な車検の内容について説明してきましたが、下記の場合は追加費用が掛かる場合があります。

🚢輸入車

交換パーツが特殊な場合は、パーツ自体が高額になるため、通常の普通車に比べて高額になる可能性があります。

📅年式の古いクルマ

法定費用の車両重量税は13年以降、18年以降経過した車は15%程度増税します。また交換が必要なパーツが増えるため、 同じ車種や重量だとしても新車に比べて費用が掛かる傾向があります。

🚗代車を借りる場合

車検に1日以上かかる場合で、車が必須な方は、整備工場から代車を借りることになります。 ディーラーやカー用品店などほとんど無料で借りることができますが、整備工場によっては有料になる場合もあります。

代車が必要な場合は、空きと値段の確認が重要ですので、事前に整備工場へ確認しましょう。

まとめ:安さの追求よりも任せられる整備工場を見つけよう

車検は2年に1回ですので、前回の車検の記憶が薄れていたり、相場がわかりにくいという事情があります。

そのため車検基本料は格安でも、パーツ交換代などで高額な価格を提示する工場もあるという話も聞きます。

その一方、車は事故をおこすと人命にかかわるため、何よりも安全が大一です。安全にかかわる整備はユーザーの義務ですので、 本当に交換が必要なパーツなどはきちんと対応する必要があります。

セレクトラの独自アンケートによると、「きちんと見てもらっているから安心」「なじみの工場だから」という回答者は価格と安全への納得感が高い傾向にありました。

安い価格を追求しすぎるよりも、妥当な価格で安心して任せられる整備工場という観点から車検先を選ぶことをおすすめします。

  • 任せられる整備工場の例
  • 過去の整備履歴を把握している
  • 整備箇所の説明や質疑応答が具体的
  • 交換パーツの持ち込みなども許可してくれる
  • 整備・パーツ交換とその後の保証について説明がある