法人向けのインターネット契約|オフィス・事務所のネット選びガイド

オフィスや事務所にインターネット導入を検討しているなら、法人向け・個人向けどちらのプランにするか迷うかもしれませんね。ここでは、法人向けインターネットの特徴やメリット・デメリット、おすすめの法人向け光回線を紹介します。
法人向けのおすすめ光回線
事務所利用、商業利用などを目的に光回線ネットを導入するなら法人プランを契約しておくと安心です。法人契約を検討中なら、こちらの3つの光回線がおすすめです。
NURO光 | BIGLOBE biz. | フレッツ光 | ||
---|---|---|---|---|
固定IPアドレス最大発行数 | - | 16 | 1 | |
最大速度 | 下り2Gbps/上り1Gbps | 下り上り1Gbps | 下り上り1Gbps | |
帯域保証 | あり | なし | なし | |
工事費 | 戸建て | 44,000円 (分割払いで実質無料) | 16,600円~26,600円 | 19,800円 |
マンション | 16,600円~26,600円 | 16,500円 | ||
月額基本料 | 戸建て | 5,200円 | 5,180円 特典で12ヶ月間2,400円値引き | 5,500円~ |
マンション | 2,090~2,750円 | 4,080円 特典で12ヶ月間2,400円値引き | 3,500円~ | |
申し込みサイト | NURO光のサイト | BIGLOBE biz.のサイト | - |
BIGLOBE biz.(法人向けBIGLOBE光)
BIGLOBE biz.(法人ビッグローブ光)は、ビッグローブの法人向け光通信サービスです。料金は個人向けサービスと変わらず、サービス内容はより法人向けとなっています。
法人ビッグローブ光は、NTT東日本/NTT西日本と同じフレッツ光回線を使用する光コラボです。月額料金は個人向けプランより100~200円高いだけなので、コストパフォーマンスも良いといえます。
法人ビッグローブ光おすすめポイント
- 法人専用サポート窓口がある
- 無料の訪問設定サポート
- IPv6対応WiFiルータープレゼント
- 最大14個まで固定IPアドレスを利用可能
①法人専用サポート窓口がある
個人向けプランにはない法人ビッグローブ光のメリットは、法人専用サポート窓口があることです。
ビッグローブは法人向け光回線サービスの運営実績が35年以上あり、積み上げてきたノウハウがあります。法人特有の悩みや気になる点にもしっかり答えてくれるので、いざという時にも安心ですよ。
②無料の訪問設定サポート
法人ビッグローブ光に申し込むと、特典により初回の訪問設定サポートが無料になります。オフィスにインターネット環境を導入する際、プロの接続業者に代行してもらうと助かりますね。
③IPv6(IPoE)対応WiFiルータープレゼント
法人ビッグローブ光の申込み特典の1つとして、IPv6(IPoE)対応 WiFiルーターが無料でもらえます。最新の通信規格IPoEにより、回線混雑を回避して通信速度の低下を防げます。
オフィスの複数の通信機器を有線接続するのは大変ですが、WiFiルーターを使えば配線も減りスッキリしますよ。
①最大14個まで固定IPアドレスを利用可能
法人ビッグローブ光は固定IPアドレスを最大14個まで取得でき、社内サーバの構築やセキュリティ対策に役立てられます。
社内サーバを構築すると、外部のパソコンやスマホから社内のパソコンを遠隔操作することが可能になります。また、特定のIPアドレスからのアクセスのみ許可することにより、不正アクセスを防止できます。
- 固定IPアドレス利用料金
- 1IP⇒3,500円/月
- 6IP⇒12,000円/月
- 14IP⇒24,000円/月
NURO光(個人事業主・法人の方も契約OK)
個人事業主・法人の方も、個人向けNURO光に申し込みができます。個人向けサービスになっているとはいえ、オフィスや事務所に導入しても十分過ぎるほどのパフォーマンスを発揮します。
ただし、個人向けNURO光は固定IPアドレスの発行をしていない点は頭に入れておきましょう。
NURO光おすすめポイント
- 通信規格G-PON採用により国内最速
- セキュリティサービスが永年無料
- 訪問設定サポートがある
- NURO光でんわがお得
- NURO光の提供エリア
- 北海道
- 関東エリア(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県)
- 東海エリア(愛知県、静岡県、岐阜県、三重県)
- 関西エリア(大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県)
- 九州エリア(福岡県、佐賀県)
①通信規格G-PON採用により国内最速
国内で唯一NURO光が採用する通信規格G-PON(ジーポン)は、他の光回線の通信規格GE-PONに対して2倍の最大伝送速度を持ちます。そのためNURO光は、下り最大2Gbpsという驚異のスピードを実現しています。
下記を見ても、NURO光が時間帯にかかわらず安定して速いことが分かります。オフィスで複数のパソコンを同時にネット接続しても、快適に業務をこなすことができるでしょう。
時間帯 | Ping | 下り | 上り |
---|---|---|---|
朝 | 12.67ms | 837.61Mbps | 715.41Mbps |
昼 | 11.48ms | 852.71Mbps | 726.03Mbps |
夕方 | 11.67ms | 786.84Mbps | 645.16Mbps |
夜 | 11.32ms | 799.81Mbps | 668.69Mbps |
深夜 | 10.54ms | 865.04Mbps | 727.98Mbps |
参照:みんなのネット回線速度(2025年3月時点)
②セキュリティサービスが永年無料
NURO光の月額基本料には、無線LANレンタル料とセキュリティーサービス「カスペルスキー」が含まれています。カスペルスキーのソフトは最大5台の端末までインストール可能です。
カスペルスキーの性能
- ウイルス/ランサムウェア/不正アプリ対策
- 情報漏えい/個人情報保護対策
- 不正侵入対策(ファイアウォール)
- 脆弱性対策
- WiFiセキュリティ対策
- 迷惑メール/不正メール/SMS対策
- 紛失/盗難対策
③訪問設定サポートがある
NURO光には、インターネット接続設定を代行してくれるサービス「So-net設定サポート」があります。初回無料なので、気軽に申し込むといいでしょう。
So-net設定サポートの内容
- 光ファイバーの接続設定
- Webブラウザとメールソフトの設定
- IP電話の設定
- セキュリティーサービスの設定
- 無線LANの設定
④NURO光でんわがお得
NURO光の光電話サービス「NURO光でんわ」は、ソフトバンクの光通信網を利用したIP電話です。そのため、ソフトバンクスマホやBBフォン間との通話は24時間無料。
またソフトバンクの「おうち割 光セット」にも対応しており、ソフトバンク携帯料金が1台あたり月々500~1,000円割引されます。従業員に持たせる携帯電話を安く運用できるのは助かりますね。
項目 | 料金 | |
---|---|---|
初期費用(工事費) | 3,000円 | |
月額基本料 | 300円(東海・関西・九州) 500円(北海道・関東) | |
通話料 | 固定電話へ | 7.99円/3分(全国一律) |
携帯電話へ | ドコモ/au:25円/分(8-23時)20円/分(23-8時) ソフトバンク:無料 |
フレッツ光ネクスト(事務所向けサービスあり)
フレッツ光は、国内のほとんどの場所で申し込める最大規模の光回線です。ここでは、事務所向けの付加価値を提供している正規代理店によるサービスを紹介します。
注目ポイント
- 全国エリアカバー率90%以上
- スムーズ&スピーディーな導入が可能
- NTTのサポートだから安心
- 代理店申込みでオフィス機材をお得に手配できる
①全国エリアカバー率90%以上
フレッツ光は、NTT東日本・NTT西日本合わせて全国の人口カバー率90%以上となっています。地方や田舎のほうでも申し込める可能性が高いといえるでしょう。
②スムーズ&スピーディーな導入が可能
フレッツ光は申込みから開通までに平均3週間~1ヵ月程度と、スピーディーな導入が可能です。
他の光回線だと、工事の日程調整や工事実施に時間がかかり2~3ヵ月待たされることもあるため、なるべく早くインターネットが必要ならフレッツ光がおすすめです。
③NTTのサポートだから安心
業務用に導入することもあり、インターネットのトラブル時には迅速に対応してもらいたいですよね。その点、NTTフレッツ光のサポート体制は規模・品質ともに優れています。訪問によるトラブル対応も可能なので安心ですよ。
④代理店申込みでオフィス機材をお得に手配できる
NTT東日本・NTT西日本の正規代理店ベストリンクにてフレッツ光に申し込むと、ビジネスフォンを3台3,000円~とお得にリースできます。
また、クレジットカード決済端末やコピー機など、オフィスや事務所に必要な関連商材もまとめて見積もりを取ることが可能。別々に手配する手間を省けるのでおすすめです。
法人向け光回線の一覧
法人向けの光回線プランには以下のようなところがあります。
サービス名 | 特徴 | |
---|---|---|
BIGLOBE Biz. | 公式サイト |
|
enひかり | 公式サイト |
|
DTI光 | 公式サイト |
|
NURO光 | 公式サイト |
|
インターネット契約における法人向け・個人向けの違いとは?
インターネットプランには「法人向け」と「個人向け(一般向け)」があります。それらの大きな違い、それは次の3つです。
項目 | 法人向けプラン | 個人向けプラン |
---|---|---|
複数の固定IPアドレス取得 | ✅ある(要有料オプション) | ✖なし (1つのみ取得可能) |
帯域保証・帯域優先 | ✅プランによってあり | ✖なし |
領収書発行 | ✅ある | ✖なし (明細書・請求書のみ発行可) |
帯域保証とは?
プロバイダ側が一定の通信速度を保証してくれるという仕組みのことです。帯域保証無しの場合、通信が混雑すると、各契約回線の通信速度が抑えられる仕様になっています。
個人向けプランの中にも、法人に向いている光回線はいくつも存在しますが、オフィスや店舗で契約するなら法人向けプランの方が安心です。記事後半で、法人向け光回線プランを紹介しますので参考にしてください。
まずは、法人向けインターネット契約にどのようなメリット・デメリットがあるのか見てみましょう。
法人向けインターネット契約のメリット
法人向けのインターネットプランには5つのメリットがあります。
- 複数の固定IPアドレスを取得できる
- セキュリティが強固
- 帯域保証・帯域優先あり
- サポート体制が整っている
- 領収書が発行される
①複数の固定IPアドレスを取得できる
法人向けインターネットプランでは、固定IPアドレスを2~30個ほど取得することが可能です。それに対して個人向けプランでは、固定IPアドレスを1個までしか取得できません。
固定IPアドレスとは?
1コンピュータに付与され、ずっと変動しないIPアドレスのこと。通常はインターネットに接続すると、ネット接続するたびに異なるIPアドレス(動的IPアドレスという)がプロバイダによって付与される。動的IPアドレスではサーバー運用ができないが、固定IPアドレスならサーバー運用が可能。
固定IPアドレスのメリットとは
固定IPアドレスがあると、次の2つのメリットがあります。
- 会社のホームページやWEBサイトを自社サーバーで運用できる
- 会社の機密情報への不正アクセスを防げる
会社のホームページを自社サーバー※で運用するには、固定IPアドレスである必要があります。毎回IPアドレスが変わると、誰もアクセスできなくなってしまうからです。
サーバーとは?自社サーバーとレンタルサーバーとの違い
ホームページなど、一般に公開する情報を格納する保管場所のことをサーバーといいます。自社サーバーとは、会社自体が設置・管理・運営しているサーバーコンピューターのことを指します。
それに対してレンタルサーバーとは、専門業者からレンタルしたサーバーのことです。レンタルサーバーを利用してホームページを運用するのは費用が安く、管理も請け負ってもらえるため会社の負担が大きく軽減されます。レンタルサーバーでは固定IPアドレスが割り振られるので、自分で用意する必要はありません。
なお、個人向けインターネットプランでも固定IPアドレスを1つ取得できる(有料オプション)ので、ホームページ1つ運用するだけなら対応可能です。
②セキュリティが強固
法人向けインターネットを契約すると、上記の固定IPアドレスを使うことによってセキュリティが強固になります。
会社の情報にアクセスするパソコンに固定IPアドレスを割り振り、VPN(Virtual Private Network)を導入すれば、会社の情報漏洩を強力に防ぐことができます。
特に社員のテレワークを実施している会社なら、固定IPアドレス&VPN接続の導入によって、会社内の情報に他の場所からネットワークを介して安全にアクセスできるようになります。
会社の機密情報にアクセスできるパソコンの固定IPアドレスを設定しておけば、それ以外の機器からアクセス不可になります。要は、不正ログインを完全に防げるわけです。
そのため、テレワークを実施している企業にとって法人向けインターネット契約はおすすめといえます。
③帯域保証・帯域優先あり
「帯域保証」とは、ユーザーに対して一定の通信速度を確実に保証するサービスです。「帯域優先」は、通信速度を優先的に確保するサービスのことです。
法人向けインターネットプランには、10~30Mbpsの帯域保証や帯域優先があることも。時間帯や回線の混雑状況にかかわらず安定したデータ通信が可能になります。
いっぽう、個人向けのインターネットプランはベストエフォート型(最大限努力します、という意味)なので、回線状況によっては通信速度が10Mbps以下になる可能性もあります。
いかなる場合にも常に安定した高速データ通信が必須、という会社は法人向けのインターネットを契約するほうがいいでしょう。
④サポート体制が整っている
法人向けのインターネットプランでは、問い合わせ窓口やトラブル時の対応部署が個人向けインターネットとは別個に用意されている場合が多いです。
ネットワークに障害が発生したり、何らかの問題が発生した際に、より迅速な対応を期待できるでしょう。
⑤領収書が発行される
法人向けのプランなら、インターネット料金を経費に計上するために必要な領収書が発行されます。
それに対して、個人向けプランでは領収書が発行されることはありません。その代り、プロバイダによっては請求書や料金明細が発行可能なところもあるので、それで代替可能なら個人向けプランでもいいでしょう。
法人向けインターネット契約のデメリット
法人向けのインターネット契約の主なデメリットは次の2つあります。
- 月額料金が割高
- 特典や割引がない
①月額料金が割高
法人向けのプランは、月額料金が数万円とかなり割高になる可能性があります。しかし個人向けのインターネットプランなら、月額料金は5,000円前後で済みます。
たとえばフレッツ光ネクストを例にとって考えてみましょう。個人向けは月額5,940円、法人向けは45,210円となっています。(どちらもプロバイダー料を除く・割引非適用の金額)
しかも、法人プランの最大通信速度は一般プランと同じ1Gbpsです。セキュリティ対策は固定IPアドレス以外にもできるので、小規模な会社や事務所であれば法人プランにこだわる必要なないでしょう。
②特典や割引がない
法人向けの光回線プランには申込み特典や料金割引等がなく、コスト削減は難しいといえます。
いっぽう、個人向けの光回線サービスならプロバイダごとに様々な特典や割引キャンペーンがあるので、上手に申し込めばとてもお得になります。
まとめ:法人向け光回線選びの重要ポイント
法人としてインターネット契約する際に、大事なポイントをまとめてみました。
- 法人向けプランでも個人向けプランと通信速度は変わらない
- 法人向けプランは固定IPアドレスを複数取得OKが主なメリット
- 小規模のオフィス・事務所なら個人向け光回線プランでもOK
- 小規模法人のおすすめ光回線は手厚いサポート・割引で安くなるBIGLOBE biz.がおすすめ