ワイモバイルからソフトバンクに乗り換える条件が大幅に変更!改定後の事務手数料と「のりかえ特典」とは?

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ワイモバイルからソフトバンクに乗り換える条件が大幅に変更!改定後の事務手数料と「のりかえ特典」とは?

2025年8月20日より、ワイモバイルからソフトバンクへの乗り換えの事務手数料が改定されました。同時に、「ワイモバイル→ソフトバンクのりかえ特典」も変更されています。

結論から言うと、事務手数料の値上げと特典内容の変更により、ワイモバイルからソフトバンクへの乗り換えは今までよりも厳しい条件になりました

この記事では、具体的な変更点やソフトバンクの狙いについて解説します。ワイモバイルを利用していて見直し方法を迷っている人は、必見の内容です。

ワイモバイルからソフトバンクへの移行は無料でなくなった!新たな事務手数料とは?

2025年8月20日より、ワイモバイルからソフトバンクに移行時の事務手数料が改定され、店頭・オンライン手続きともに有料となりました。

ワイモバイル→ソフトバンク 事務手数料の変更
手続き方法 改訂前(税込) 改定後(税込)
店頭 0円 4,950円
オンライン 0円 3,850円

関連記事:ソフトバンクとドコモが事務手数料を値上げ!ワイモバイル・LINEMO・ahamoのユーザーへの影響とは?

PayPayカード利用者であれば引き続き事務手数料が無料(ただしプランによる)

今まで無料だった事務手数料がここまで値上げするのは驚きですが、救済措置とも言える特典があります。PayPayカードを利用することで、事務手数料が最大で実質無料になる特典です。

特典は2つありますが、どちらも特典の条件はPayPayカードをソフトバンクの支払いに設定することです。

まず1つ目の特典(特典①)では、PayPayカードをソフトバンクの支払いに設定することで1,100円相当のPayPayポイントをもらうことができます。
このポイント付与により、事務手数料が店頭は実質3,850円オンラインは実質2,750円となります。ここまでがソフトバンクのプランを問わずにもらえる特典です。

そして2つ目の特典(特典②)は、ソフトバンクの「ペイトク50」もしくは「ペイトク無制限」に乗り換える方限定になります。
この特典で、店頭手続きの方は3,850円相当、オンライン手続きの方は2,750円相当のPayPayポイントが付与されます。これにより、事務手数料が実質無料となる仕組みです。

PayPayカード利用者への特典
店頭 オンライン
特典①
※全プラン
実質3,850円 実質2,750円
特典②
※対象プランのみ
実質0円 実質0円

ソフトバンクのプラン割引特典も厳しい条件に変更

ワイモバイルからソフトバンクへの乗り換えには、ソフトバンクの利用料金が1年間割引になる特典があります。
2025年8月20日からの改定では、その条件も「改悪」と言える内容に変更されています。

具体的には、毎月の割引額が減ったこと、ワイモバイルを1年以上利用しないと適用されなくなったこと、の2つがポイントです。
一方で、特典利用の上限が撤廃されたことはソフトバンク回線を続けたい方には改善点です。

ワイモバイル→ソフトバンク 特典内容の比較
変更前 変更後
割引額/月 2,838円×12か月間 2,750円×12か月間
※実質88円/月値上げ
特典の利用条件 ・ワイモバイルを1年以上利用
・ワイモバイルで「おうち割光セット」に加入中
・ワイモバイルを1年以上利用
特典の利用回数の上限 1回線につき1回まで 回数制限なし

ソフトバンクでの月額の割引特典が88円減少で年間1,056円割高に

以前の「のりかえ特典」では2,838円/月の割引額が、改定後は2,750円/月に変更されました。
月額88円の値上げとなり、年間で1,056円割高になりました。

なお、特典の対象プランに変更はなく、以下のプランに割引が適用されます。

  • ペイトク無制限
  • ペイトク50
  • ペイトク30
  • メリハリ無制限+
特典適用後のソフトバンクの料金
メリハリ無制限+ ペイトク無制限
基本料金 7,425円 9,625円
のりかえ特典+ -2,750円 -2,750円
新みんな家族割(3回線以上) -1,210円 -1,210円
おうち割光セット -1,100円 -1,100円
PayPayカード割 -187円 -187円
最安料金 2,178円 4,378円

特典の利用条件が変更されてワイモバイルの1年以上の利用が必須に

「ワイモバイル→ソフトバンクのりかえ特典+」では、特典の利用条件も変更しています。

以前までは、ワイモバイルの利用期間が1年未満でも「おうち割光セット」を適用している人は特典の対象でした。しかし、2025年8月20日以降は「おうち割光セット」の有無に関わらず、ワイモバイルを1年以上利用していることが条件です。

利用条件が厳しくなったため、この変更点も改悪だと言えます。

「おうち割光セット」が条件から外れていることは店舗で確認を取りました。

特典の利用回数の上限が撤廃、何回でも利用可能に

2025年8月19日以前は、1回線につき1度までしか特典を利用できませんでした。現在は利用回数の上限が撤廃されて、同じ回線で何度でも利用できます

これはソフトバンクやワイモバイルを長く利用したい人にとって嬉しい変更です。

ソフトバンクとワイモバイルを往復することで何度でも特典を利用できるため、割引を活用して安く使い続けることができます。

特典内容を変更したソフトバンクの狙いは「囲い込みの強化」と「収益の増加」

ソフトバンクは、なぜこのタイミングでブランド間の乗り換え条件を厳しくしたのでしょうか?

特典内容を変更したソフトバンクの狙いは、囲い込みの強化収益の増加と考えられます。

ソフトバンクの狙い①:囲い込みの強化

特典内容を変更したソフトバンクの1番の狙いは「囲い込みの強化」だと考察できます。考えられる具体的な意図は、以下のとおりです。

  • ワイモバイルを契約後、1年以上利用してほしい
  • 特典回数の上限を撤廃することで、他社への流出を防ぎたい
  • 他社への流出を防ぐことで、Wi-Fiなども継続的に利用してほしい
  • 家族割を継続することで、家族ごと囲い込みたい
  • ペイトクプランを安く利用できることをきっかけにPayPayユーザーを増やしたい

まとめると、ソフトバンクとワイモバイルの間で往復する人を増やすことで、他社への流出を防ぐことが目的だと思われます。

スマホ回線の他社への流出を減らすことで、同時にWi-Fi(SoftBank 光やSoftBank Air)の解約率も減らすことが可能です。PayPayやPayPayカードの利用者を増やすことで、更なる囲い込みができます。

ソフトバンクの狙い②:収益の増加

囲い込みを強化したソフトバンクの2つ目の狙いは「収益の増加」だと考察できます。

それは今回の変更で、「のりかえ特典」の割引額がわずかに減少したこと、事務手数料を値上げしたことから窺えます。

まず、特典を利用してワイモバイルからソフトバンクに乗り換えた人が支払う月額を、一律で88円上げています。
ユーザーに負担を感じさせない範囲で値上げをすることで、1回線あたりの収益を上げたいという狙いがあるようです。

同時に、ソフトバンクとワイモバイルの間での乗り換えに対して、契約事務手数料を値上げしています。囲い込みを強化しつつも、コンスタントに収益を出したいという意図が見えます。

ワイモバイルからソフトバンクに乗り換えるメリットとデメリット

以上の変更点を踏まえて、最新のワイモバイルからソフトバンクに乗り換えるメリットとデメリットを解説します。メリットとデメリットを知ることで、自分が特典を利用すべきかの判断が可能です。

ワイモバイルからソフトバンクに乗り換えるメリット

ワイモバイルからソフトバンクに乗り換えるメリットは以下のとおりです。

  • 利用する回線が変わらない
  • ソフトバンクのWi-Fiの見直しが不要
  • 最安月額2,178円で無制限プランが利用できる
  • 機種値引きのキャンペーンが利用できる

ソフトバンクとワイモバイルは利用する回線が同じなので、電波が悪くなる心配がありません。また、SoftBank光やSoftBank Airなども見直す必要がないため、手続きの手間も最小限で済みます。

そして何よりも 「ワイモバイル→ソフトバンクのりかえ特典+」の最大のメリットは、機種購入のキャンペーンが利用できることです。最新のiPhoneや人気のAndroidが、割引価格で利用できます。機種を安く入手して月額料金も抑えられるため、節約効果が高いことが特徴です。

ワイモバイルからソフトバンクに乗り換えるデメリット

ワイモバイルからソフトバンクに乗り換えるデメリットは以下のとおりです。

  • ワイモバイルを契約してから1年間待つ必要がある
  • 特典の割引期間が1年間で終了する
  • Wi-Fiや家族での割引がないと高い

「ワイモバイル→ソフトバンクのりかえ特典+」の最大のデメリットは、月額料金の割引が1年間で終了することです。割引終了後は月額料金が2,750円上がるため、その前に見直しをする必要があります。特典終了直前にワイモバイルに戻す人が多い印象です。

ソフトバンクを安く利用するためには、各種割引条件を満たす必要がある点も注意しましょう。Wi-Fiや家族での割引がないと他社より割高になる場合も多いため、注意が必要です。

ワイモバイルを使っている人におすすめの見直し方法3選

特典内容の変更があったことで「ワイモバイルを利用しているが今後の見直し方法に疑問がある」という人も多いはずです。ここでは格安SIMの販売員の視点から、おすすめの見直し方法を3つ紹介します。

機種購入のキャンペーンと無制限プランを同時に利用したい人はソフトバンクへ乗り換え

「ワイモバイル→ソフトバンクのりかえ特典+」の魅力は、機種購入のキャンペーンを利用しつつ、無制限プランを安く利用できることです。家族割などを利用すると、ワイモバイルよりも安い料金でソフトバンクを利用できます。

スマホで利用する回線も変わらず、自宅のWi-Fiも見直しの必要がありません。電波が悪くなる心配がないため、安心して手続きができます。

実はスマホの乗り換えで見逃しがちな点が、Wi-Fiの見直しです。Wi-Fiを変えると解約金や工事の手間が発生することもあります。しかし、「ワイモバイル→ソフトバンクのりかえ特典+」を利用することでWi-Fiの見直しをせずに済むため、手間や費用を最小限に抑えることが可能です。

機種を安く買いたい・無制限プランが不要な人は他社へ乗り換え

以下のような場合は、他社に乗り換えることも検討しましょう。

  • ワイモバイルの電波に不満がある
  • 機種を安く買いたいだけで、無制限プランは必要ない
  • ワイモバイルやソフトバンクへのこだわりがない

ワイモバイルの電波に不満がある場合、ソフトバンクでも同様の不満を感じる可能性が高いです。無制限プランが必要ない人も、「ワイモバイル→ソフトバンクのりかえ特典+」にこだわる必要はありません。他社(他回線)への乗り換えを検討しましょう。

他社に乗り換える場合は、UQモバイル(au回線)やahamo(ドコモ回線)がおすすめです。どちらもお得な端末キャンペーンを実施中、ワイモバイルと同程度の月額料金で利用できます。

無制限プランを安く使いたい人は楽天モバイルへの乗り換え

無制限プランを安く利用したい人は、楽天モバイルがおすすめです。無制限プランを月額3,278円で利用できます。

楽天モバイルは誰でも無条件で安く利用できることが特徴です。ソフトバンクで各種割引を適用できない人は、楽天モバイルの方が安く利用できます。

しかし、まだソフトバンクほどの基地局を持たない楽天モバイルでは、ワイモバイルに比べて電波が悪くなる可能性があります。
乗り換え前に、楽天回線のカバーエリアを確認したり、地元の口コミを調べたり、と事前に繋がりやすさを調べておくと安心です。

結論:ワイモバイルからソフトバンクへの乗り換えは1つの選択肢として捉えよう

ワイモバイルからソフトバンクへの乗り換えは、プラン見直しの選択肢の1つに過ぎません。記事内で紹介したメリットとデメリットを踏まえて、ソフトバンクへの乗り換えを検討しましょう。

  • ワイモバイルからソフトバンクへの乗り換えのメリット
  • 利用する回線が変わらない
  • ソフトバンクのWi-Fiの見直しが不要
  • 最安月額2,178円で無制限プランが利用できる
  • 機種値引きのキャンペーンが利用できる
  • ワイモバイルからソフトバンクへの乗り換えのデメリット
  • 特典を使うためにワイモバイルを契約してから1年間待つ必要がある
  • 特典の割引期間が1年間で終了する
  • Wi-Fiや家族での割引がないと割高

今回の変更は、ソフトバンクが「囲い込みの強化」と「収益の増加」を目的としていることが考察できます。しかし、ワイモバイルユーザーにとって魅力的な特典であることも事実です。特に、機種購入のキャンペーンと無制限プランを同時に利用したい人にはおすすめの選択肢です。

ワイモバイルからソフトバンクへの乗り換えに魅力を感じない人は、他社への乗り換えを検討しましょう。他社に乗り換える場合は、UQモバイル、ahamo、楽天モバイルがおすすめです。

By Akira
平日はWebライター、週末は格安SIM・Wi-Fiの販売員として活動中。通信業界での実務経験を活かして、最新の情報を分かりやすくお伝えします。