「浴槽エプロンは外さないでください」掃除したい場合は?プロに頼むといくら?
浴槽の側面(エプロン)のすき間からのぞく、黒いカビやヘドロのような汚れが気になったことはありませんか? 自分でエプロンを外して洗いたいと思うこともあるでしょう。
しかし結論からいうと、浴槽エプロンは安易に外さないでください。無理に外そうとすると、水漏れや破損の原因になることも。
この記事では、浴槽エプロンを外してはいけない理由や、外さずに掃除する方法、クリーニング業者に依頼した場合のメリット・デメリットまで徹底解説します。

- この記事で分かること
- 浴槽エプロンを自分で外すことのリスク4つ
- 外せるタイプと外せないタイプの見分け方
- 浴槽エプロンを外さない場合と外した場合の掃除方法
- エプロン内部洗浄を業者に頼むメリット・デメリット
- 浴槽のエプロンを業者に頼むとどのくらいかかる? - エプロン清掃の清掃は「浴室クリーニング」のオプション
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浴槽エプロンとは?汚れが溜まりやすい原因
浴槽エプロンはなんのためにあるのかを確認してみましょう。
浴槽エプロンの役割
浴槽エプロンとは、バスタブの側面を覆っている化粧カバーのことです。
浴槽の内部や配管を隠して見た目を整えるとともに、損傷から保護する役割をもっています。バスタブの保温性の向上や、内部浸水によるカビの増殖を防ぐ役目も果たします。
エプロンには主に樹脂(繊維強化プラスチック)や金属パネルが使われ、外せるタイプと外せないタイプがあります。
汚れの原因
バスタブの側面は密閉されているように見えて、じつはエプロンと浴槽あるいは床との間にわずかなすき間が存在します。お風呂を使うたびにお湯や湯気、石鹸カスや皮脂汚れなどがこのすき間から入り込みます。
エプロンの内側は通気性が悪く高温多湿なので、カビが繁殖しやすい環境となっています。そこに、カビの栄養源となる石鹸カスや皮脂が流れ込むわけです。カビや雑菌の温床になっても不思議ではないですよね。
これらの汚れが蓄積されて悪臭やコバエの発生源になったり、素材の劣化につながります。

外せないタイプのユニットバスもある
近年のユニットバスでは、外せないエプロン固定タイプが増加傾向にあります。
これら外せないタイプは、水密性や防カビ性を重視しています。そもそも内部の掃除を想定していない設計になっているため、無理に外そうとしてはいけません。
無理やり外そうとすると破損や水漏れに直結するほか、メーカーの保証対象外となり最悪、自費でのバスタブ交換が必要になってしまいます。
浴槽エプロンを外さないほうがいい理由
浴槽エプロンを自分で外せそうに思えても、安易に外さないほうがいい4つの理由を考えます。
元に戻せなくなるリスク
浴槽エプロンを外したのはいいものの、元に戻せなくなるリスクがあります。嚙み合わせがズレたり、最後のツメが入らなかったりして隙間が空いてしまうことも。
エプロンの固定具やパッキン、クリップが摩耗していたために、一旦取り外すと元通りにならない可能性もあります。
このように浴槽エプロンを元に戻せなくなると、お風呂の際に大量の水が入り込んで、カビの増殖を加速させる悪循環に陥ります。
破損や変形のリスク
プラスチック製(FRPや樹脂)のエプロンの場合、経年劣化により素材が硬化して脆くなっている場合が見られます。
取り外しの際や、無理に戻そうとして力を入れた瞬間に、固定用のツメがポキっと折れてしまう場合も少なくありません。また、エプロンそのものが変形してしまったり、亀裂が入ってしまうこともあります。
ちなみに、浴槽エプロンはメーカー取り寄せの部品扱いとなり、ホームセンターではまず売っていません。
古い型番で生産終了している場合、エプロンの修理や、最悪の場合ユニットバスごとの交換という高額な出費を招くことになります。
漏水や土台の腐食につながるリスク
浴槽エプロンの取り付けが不完全だと、すき間から水や湿気が内部に侵入し、床下の土台や断熱材の腐食、階下への水漏れを引き起こす可能性があります。
特に集合住宅では、下階への水漏れが原因で損害賠償問題に発展するケースも。
賃貸での原状回復トラブル
賃貸物件にお住まいの人は、原状回復義務や修理費用の請求が発生することもあるため、特に注意が必要です。
自分で浴槽エプロンを外して掃除しようとして、ツメを折ったり水漏れ事故を起こして床を腐らせたりした場合、それは「通常の使用による劣化」とは認められず、原状回復費用を請求される可能性があります。
賃貸マンションやアパートでは特に、浴槽エプロンを無理して外さないほうが賢明です。
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外せるタイプと外せないタイプの見分け方
ご自宅の浴槽エプロンが掃除のために外して良いタイプなのか、それとも自分で外してはいけないタイプなのか見分ける方法を紹介します。
取扱説明書をチェックする
最も確実な方法は、ユニットバスのメーカー名と型番を確認して、取扱説明書やメーカー公式サイトにて「エプロンが外せるかどうか」調べることです。
もしエプロンの外し方が図解付きで載っているなら、外して掃除してもよいタイプということ。逆に「エプロンを外さないでください」という記載があったり、外し方が載っていなかったりする場合は外してはいけません。
なお型番を見るには、浴室のドア枠の上部や、エプロンの隅に貼られているシールを探してみましょう。
点検口は掃除用ではない
エプロンに小さな四角い蓋のようなものが付いていたり、一部だけが外れる構造の場合、それは「点検口」の可能性があります。掃除用ではなく、配管の点検や修理のための開口部です。
点検口は小さいので、そこから内部全体を掃除するのは難しいうえ、自分で開けると水漏れの原因になってしまうことも。掃除目的で安易に開けないほうがいいでしょう。
固定ねじやコーキングがある場合は外さない
浴槽エプロンがネジでがっちり固定されていたり、エプロンと壁・床の境目がコーキング(防水ゴム)で埋められている場合は、取り外しを前提としていない構造です。
絶対にカッターで切ったり、無理にはがそうとしたりしてはいけません。外側を掃除するのにとどめましょう。
浴槽エプロンを外さないで掃除する方法
エプロンが外せないタイプの場合や、リスクを冒したくない場合の掃除方法を紹介します。
あくまで見える範囲の汚れを落とし、これ以上のカビ増殖を抑えるための応急措置とはいえ、臭いを軽減するのに役立ちますよ。
すき間掃除用ブラシを使う
隙間掃除用のブラシを使って、エプロンと床またはエプロンとバスタブの隙間の汚れやカビを洗い落としましょう。力を入れすぎず、優しくこすり洗いするのがコツです。
カビ取りスプレーを噴射する
市販のカビ取りスプレー(塩素系・酸素系など)をエプロンの隙間に吹きかけ、15分~30分ほど放置してから水で洗い流します。
ガンコなカビや黒ずみが取れにくい場合は、カビ取りスプレーを噴射してしばらく後にブラシでこすると、落ちやすくなります。
ちなみに、塩素系カビ取り剤は効き目が強力ですが、刺激臭や素材への影響もあるため、必ず換気を徹底して、ゴム手袋やマスク着用を心がけましょう。
酸素系や乳酸系のカビ取りスプレーは塩素系ほど強力ではないものの安全性が高く、軽度のカビや予防に向いています。
熱めのシャワーをすき間にかける
普段のお風呂の際にできることとして、50~60℃程度の熱めのシャワーをエプロンの隙間に数十秒かけるのも効果的です。
これにより、表面のカビ菌を死滅させる効果を期待できます。シャワー後はなるべく乾燥させることが、カビ繁殖防止のポイントになります。
※熱いシャワーを扱う際は火傷に十分注意してください。また、熱湯のかけすぎはバスタブを傷める恐れがあります。
浴槽エプロンを外せる場合の掃除方法
浴槽エプロンが外せるタイプであることを確認でき、かつ取り外しに自信がある場合は、以下の手順で掃除を行いましょう。
※エプロン取り外しは自己責任であることをご了承ください。
①準備する
エプロン内部の洗浄には強力な洗剤を使うことになるため、万全に準備します。以下のような道具を事前に用意しておきましょう。
- ゴム手袋
- マスク
- ゴーグルまたはメガネ
- 長袖・長ズボン
- 塩素系カビ取り剤
- 柄の長いブラシ
- スポンジ
- 雑巾
作業に取りかかる前には窓を開けるか換気扇を回して、十分な換気を確保しておきましょう。
②浴槽エプロンの取り外し
取扱説明書に従って外します。エプロン下部を持ち上げて手前に引くのが一般的な外し方です。
外したエプロンの裏側を洗浄したら、その後は破損や変形を防ぐため脇に避けておきます。
エプロンが固くて外れない場合は無理をせず、メーカーや業者に相談しましょう。
③洗浄する
以下の流れでエプロン内部を洗浄します。
- 全体を濡らす:シャワーでエプロン内部の汚れをざっと流します
- 洗剤を塗布:カビがひどい部分にカビ取り剤をたっぷり吹きかけます
- 放置:15~30分ほど放置して洗剤を浸透させます
- こすり洗い:ブラシやスポンジでこすります
- 洗い流す:洗剤成分が残らないよう十分にシャワーですすぎます
④乾燥させる
洗浄後は、乾いた雑巾で可能な限り水分を拭き取り、できれば半日ほど窓や換気扇を開けたままにして完全に乾燥させます。
内部が十分に乾かないままエプロンを戻すとカビが再発しやすいため、しっかり乾燥させるようにしましょう。
⑤浴槽エプロンを元に戻す
換装したことを確認してから、取り外しと逆の手順でエプロンを取り付けます。
エプロンに少しでも隙間があると、水漏れやカビの原因になります。ツメの位置やフックのかかり具合をよく見て、ガタつきや隙間がないか入念にチェックしましょう。
エプロン内部洗浄を業者に頼むメリット・デメリット
「エプロン取り外しに自信がない」「エプロン内部の洗浄は難しそう」と感じる方には、プロのクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。
クリーニング業者にエプロン内部の掃除を頼むメリット・デメリットをまとめました。
メリット
専門技術でリスクを回避
プロの業者は浴室クリーニングのノウハウを持っており、構造や素材に応じた最適な方法で洗浄作業をします。
エプロンを外せるかどうかの判断や、破損させない取り外し・取り付けまで安心して任せることができます。
もし万が一のことがあっても、損害賠償保険に加入している業者がほとんどなのも安心ポイントです。
高圧洗浄や薬剤で徹底除菌
クリーニング業者は、家庭用シャワーとは比較にならない高圧洗浄機や、プロ専用の薬剤を使って、手の届かない奥のカビやヘドロも徹底的に除去します。
防カビ・防臭の効果が長く続くのも、プロの技ならではといえるでしょう。
保証やアフターケアがある
多くの業者では、作業後の仕上がり保証や一定期間のアフターケアサービスを提供しています。
万が一のトラブルにも迅速に対応してもらえるため、賃貸物件や高額な設備でも安心です。
デメリット
エプロン掃除だけの依頼ができない場合がある
大半のクリーニング業者では、エプロン内部洗浄はあくまで浴室クリーニングのオプションメニューとなっています。
エプロン内部洗浄単体での依頼はできないか、受け付けていても割高になるケースがほとんどです。
とはいえ、プロの業者にエプロン内部を含めた浴室全体の洗浄をしてもらうことで、お風呂の汚れを徹底的にリセットする良い機会でもあります。
費用がかかる
当然ですが、業者に依頼すると費用がかかります。料金相場は、浴室クリーニング一式が12,000円~20,000円前後、エプロン内部洗浄オプションは+3,000円~5,000円程度です。
浴槽のエプロン掃除は”オプション”
浴槽のエプロンの清掃は、「浴室クリーニング」を依頼した際のオプションとなっていることが一般的です。
浴槽のエプロンのみの清掃を依頼することは通常できません。(大手ではダスキンのみがエプロンのみの清掃を提供しています。)
高圧洗浄や防カビ仕上げには追加料金が発生する場合もあるため、業者のWEBサイトにて事前に確認しておきましょう。
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浴槽のエプロン掃除を業者に頼んだ場合の料金 - 浴室クリーニングの料金
浴室のエプロンの掃除をプロに頼んで徹底的にきれいにしたい場合、どのくらいコストがかかるのか見てみましょう。
エプロン掃除は単品で申し込める業者は少なく、通常はオプションとなっています。
ダスキンはエプロン掃除のみで注文できますが、割高になります。
| 会社 | 基本料金(税込) | 基本のクリーニング内容(作業時間) |
|---|---|---|
| おそうじ革命 | 17,930円 エプロン内部:3,080円 | 浴槽・浴槽回り、床、排水口、給湯器具、鏡、シャワーフック、窓(内側)、扉、サッシ、天井、換気扇カバー・乾燥機カバー(表面)、照明器具、壁 (作業時間:2時間30分 - 3時間) |
| カジタク | 19,580円 エプロン内部:6,600円 | 浴槽・蛇口・シャワー・排水口・鏡(ウロコ取りは除く)・天井・壁・床・扉 (作業時間:2時間) |
| 東京ガスのハウスクリーニング | 17,600円 エプロン内部:4,400円 | 浴槽/浴槽のふた/鏡/カウンター/水栓/シャワー/排水口/リモコン/照明器具表面/換気扇・換気口(カバー・フィルター)/ドア/窓内側/天井/壁/床/備品(桶、椅子、シャンプーボトルなど ※おもちゃを除く) (作業時間:2時間20分) |
| おそうじ本舗 | 19,800円 エプロン内部:3,300円 | 浴槽/天井/照明/窓(室内側のみ)/蛇口/シャワー/壁面/床/扉/鏡/換気扇フィルター/換気扇カバー(内部は含まず) (作業時間:2時間) |
| ハートクリーニング | 19,800円 (エプロン清掃かウロコ取りどちらかのオプションが1つ無料) | 浴室・床・壁・蛇口・扉・排水溝・鏡・換気扇・ドア周り (作業時間:2時間30分) |
| ベアーズ | 19,910円 エプロン内部:5,500円 | 天井・換気扇・壁4面・シャワー・蛇口・鏡(手作業)・エプロンカバー・エプロン内部(手作業)・浴槽内・浴槽ふた・温度調節機・扉・床・排水口・窓(内側)・照明 (作業時間:2時間) |
| ダスキン | 22,000円 エプロン内部:5,060円 エプロン掃除のみの注文:11,000円 | 浴槽・浴槽のふた/窓ガラス(内側のみ) / 蛇口などの金属部分 /ドア/ 鏡 / 排水口 / 小物(洗面器・シャンプーボトルなど) /照明器具 / 換気口表面 /壁面・天井 /床面 (作業時間に関して記載なし) |
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まとめ|浴槽エプロンを外さずにこめまなお風呂掃除を心がけよう
浴槽エプロンを安易に自分で外そうとすると、元に戻せない・破損・水漏れといったトラブルを招くリスクがあります。
そのため基本的には自分で外さず、エプロンの外からできる範囲で掃除を心がけましょう。
浴室のカビ臭さや汚れがなかなか取れない場合は、プロの業者にエプロン内部の徹底洗浄を依頼するのがおすすめ。
普段の掃除では落としきれない汚れをまとめて一掃すれば、毎日のバスタイムが劇的に快適になりますよ。


