再生可能エネルギーを使った環境にやさしい料金プランがある電力会社は?

再生可能エネルギーを使った環境にやさしい料金プランがある電力会社は?
再生可能エネルギーを使った環境にやさしい料金プランがある電力会社は?

再生可能エネルギーを使った電気料金プランについてご紹介します。環境にやさしい、エコなエネルギーに切り替えたいと思っている方は必見です。また、一口に「再エネ」と言っても、その性質はまったく同じではありません。詳しく見ていきましょう。


「再生可能エネルギー」の考え方

環境問題が深刻さを増していく状況の中、エネルギー消費の見直しを行うことはますます重要となっています。それに伴い、再生可能エネルギーを使った電気料金プランを提供する電力会社も増えています。最近では菅首相が「2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする。カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と所信表明演説を行ったこともあり、この動きは今後ますます活発となることが予想されます。

ただし、それぞれの電力会社が「再エネ」と指している電気は必ずしも同じものではありません。この違いをわかっておくと、再エネを使っている電気料金プランへの理解が深まりますので、まずはその違いについて確認しましょう。

本来、再生可能エネルギーとは

再生可能エネルギーとは本来、「太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスといった、温室効果ガスを排出しない、再利用することができるエネルギー」のことを指しています。

また、再生可能エネルギーの他に、「自然エネルギー」という言葉もよく使われています。自然エネルギーは、「太陽光・風力・水力・地熱など、自然現象から得られるエネルギー」のことを指しています。つまり、再生可能エネルギーの一部が自然エネルギーであると言うことができます。

環境価値のない再エネ、FIT電気

FIT電気とは、再生可能エネルギーのうち、固定価格買い取り制度(FIT制度)によって買い取られた電気のことを指します。

ですから、電力会社の電源構成に「FIT電気」という風に表示されていたら、その電力会社は「太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなどの温室効果ガスを排出しない方法」のどれかを使って作られた電気を供給していると考えてOKです。

ただし、ややこしいのが、FIT電気は「環境価値がない再エネ」だということです。どういうことでしょうか?

実は、電力会社がFIT制度によって再エネを調達する際、費用の一部が我々消費者が負担している再生可能エネルギー発電促進賦課金によってまかなわれています。つまり、電力会社は私たちの協力によって、再エネを購入できているということになります。

この際、FIT制度を通じて購入された再エネ(=FIT電気)の価値は2つに分けられます。

  1. 電気そのものの価値:部屋を明るくしてくれる、暖房を動かしてくれる、などの、電気がもともと持つ価値
  2. 環境価値:CO2を排出しない、環境にやさしい、という目に見えない価値
 =  + 

 

この環境価値(②)は再エネ賦課金の負担額に応じてした私たち消費者に分配されます。そのため、電力会社が供給するFIT電気には単なる電気としての価値(①)しか残りません。これは、消費者のお金で買った電気で、電力会社が「環境にやさしい、エコだ」というイメージを享受すべきでない、という考えによるものです。

だから、電力会社が販売するFIT電気は、再エネで作られた電気でありながら、環境価値がない電気として扱われます。つまり、火力発電などと同じように扱われ、電力会社が環境価値のある電気(=CO2を排出しない電気)を供給しているとはみなされないのです。

もちろん、電力会社がFIT電気を使うことは再エネを増やすためには不可欠の取り組みです。しかし、消費者負担を減らし、かつ、電力会社自身が本当に環境保全に対する努力をするためには、FIT電気の供給だけでは不十分、ということになります。

ちなみに、仮に電力会社がFIT制度に頼らずに再エネを購入するとすれば、その再エネには環境価値がそのまま残りますから、電力会社は環境価値のある電気を供給することができます。

環境価値を付加した「実質的」再エネ

環境にやさしい電気料金プランについて調べていると、「実質的再生可能エネルギー」などという言葉を目にすることがしばしばあります。これは何を意味するのでしょうか?

これは、環境価値を付加されることで、実質的に「環境価値のある電気(=CO2を排出しない電気)」になった電気のことを指しています。

さきほど、FIT電気は「環境価値が切り離された電気」と説明しましたが、ここで切り離された環境価値は、我々消費者に分配されるほか、「非化石証書」として可視化され、電力会社に向けて売りに出されます。電力会社はこの非化石証書(=環境価値)を購入することによって、自社が供給する電気に環境価値を付与することができるのです。

環境価値のかたち、いろいろ日本で売買されている環境価値には、非化石証書以外にグリーン電力証書やJクレジットがあります。

つまり、たとえ、調達した電気が火力発電によるものだったとしても、非化石証書の購入を通じて環境価値を付与することで、その電気は実質的に再生可能エネルギーの価値を持つことになります。

 +  = 

 

「火力発電なのに実質再エネなんて、なんだかずるい気がする」と思った方もいるかもしれません。たしかに、CO2を排出する電源ばかりを使いながら環境価値でちゃらにしていたら本末転倒ですね。しかし、環境価値を購入している会社のほとんどが、併せて再エネ(もしくはFIT電気)の購入を行っています。環境価値の購入は「再エネの調達が追いつかない部分を補う」という意味合いが強いと言えます。電気料金プランを選ぶときには電源構成も確認して、その電力会社が環境価値の付与だけでなく、再エネやFIT電気を使う努力をしているかどうかをチェックしてみましょう。

非化石証書は再エネ賦課金の負担軽減になるなお、電力会社が購入した非化石証書の売上は、私たちの支払う再エネ賦課金と同様にFIT電気の購入にあてられています。つまり、電力会社が非化石証書を購入することは、私たち消費者の負担を減らすことに繋がっています。非化石証書の購入が増えるほど、再エネの安定的な供給と開発が可能になります。

再生可能エネルギーを使った電気料金プラン

再生可能エネルギーの内容について確認したところで、実際にどのような電気料金プランがあるのか、例をいくつか見ていきましょう。電源構成も確認できます。

再生可能エネルギーを使った電気料金プランの例
みんな電力 プラン詳細
自然電力のでんき プラン詳細
グリーナでんき プラン詳細
Looopでんき プラン詳細
ミツウロコでんき プラン詳細
ソフトバンクの自然でんき プラン詳細

みんな電力

みんな電力は、2011年に(東京で)誕生した新電力です。「生産者の顔が見える電気を届けたい」という思いで、日本各地にある大小さまざまな自然エネルギー発電所と契約を行い、そこで作られる電気を主に供給しています。

 供給エリア:東北、関東、中部、関西、中国、四国、九州

電気料金プラン

みんな電力では、電源構成と料金に合わせて2つのプランを用意しています。非化石証書の購入によって、実質再生可能エネルギー100%(実質CO2排出ゼロ)の電気を使うことも可能です。

  • スタンダードプラン:FIT電気と再エネが75%を占めるプラン
  • プレミアム100プラン:FIT電気+FIT電気分の非化石証書+再エネで、実質再生可能エネルギー100%の供給を行うプラン

再エネ利用実績

みんな電力では、再生可能エネルギーとFIT電気のどちらも利用割合が非常に高くなっています。

自然電力のでんき

自然電力は福岡県で2011年に誕生した新電力です。電気の小売事業だけでなく、太陽光発電・風力発電をはじめとする自然エネルギー発電所の開発運営を行っています。

 供給エリア:沖縄と離島を除く全国

電気料金プラン

自然電力のでんきは、実質的な再生可能エネルギーの割合に応じて3つのプランが用意されています。また、プランに関わらず、電気代の1%が自然エネルギーを増やすための取り組みに充てられます。

  • SE Debut:電気使用量の3%分の非化石証書を購入(実質再エネ3%)
  • SE 30%:電気使用量の30%分の非化石証書を購入(実質再エネ30%)
  • SE 100%:電気使用量の100%分の非化石証書を購入(実質再エネ100%)

再エネ利用実績

自然電力では、自社グループの発電施設で作ったFIT電気を積極的に利用して電気の供給を行っています。

グリーナでんき

グリーナでんきは、太陽光モジュールの販売、太陽光発電所の設計などを手がけるグリーナ株式会社による新電力です。

 供給エリア:東北、関東、中部、関西

電気料金プラン

グリーナでんきでは、「グリーン電力証書」の購入によって実質的な再生可能エネルギーの供給を行っています。グリーン電力証書は非化石証書と同様で、環境価値を可視化したものです。

  • GREENa RE 100プラン:FIT電気とグリーン電力証書を組み合わせて、100%実質再生可能エネルギーを提供するプラン
  • GREENa スタンダードプラン:FIT電気比率50%を目指した電気料金プラン

再エネ利用実績

* 常時バックアップ=東北電力、東京電力、中部電力、関西電力、九州電力の不特定の発電所から継続的に卸売を受けている電気。
* JEPX=日本電力卸取引所

Looopでんき

Looopでんき

Looopでんきは、太陽光発電システムの開発運営を手がける株式会社Looopの新電力です。今のところ、非化石証書等の購入によって環境価値を付与した電気料金プランは販売していませんが、FIT電気や再エネの利用を積極的に行っています。

 供給エリア:全国(離島を除く)

電気料金プラン

Looopでんきは基本料金0円、従量料金1段階というシンプルな料金設定のプランを提供しています。電気の使用量が多いほど電気代がお得になりやすいプランです。

  • おうちプラン:一般家庭向けプラン
  • ビジネスプラン:事務所や店舗および電気使用の多い一般家庭向けプラン
  • 再エネどんどん割:北海道限定、10年間電気料金が下がり続けるプラン

再エネ利用実績

ミツウロコでんき

ミツウロコでんき

プロパンガスや都市ガスも扱うミツウロコグループの新電力がミツウロコでんきです。日本各地に太陽光発電や風力発電などの施設を有しています。今のところ、非化石証書等の購入によって環境価値を付与した電気料金プランは販売していませんが、FIT電気や再エネの利用を積極的に行っています。

 供給エリア:沖縄と離島を除く全国

電気料金プラン

電気の使用スタイルに合わせて異なるプランが用意されています。

  • 従量電灯プラン:大手電力会社の従量電灯と同様の構成だが、電気使用量が多いと大手よりもお得になる料金設定
  • シングル応援プラン:電気使用量が少ない家庭向けで、120kWhを超えた分が大手電力会社よりも安くなる
  • とくとくナイトプラン:オール電化住宅向けのプラン。夜間の電力量料金がお得

再エネ利用実績

ソフトバンクでんき

ソフトバンクの自然でんきは、名前のとおり携帯の三大キャリアであるソフトバンクが提供する電気です。

 供給エリア:北海道、東北、関東、中部、関西、中国、四国、九州

電気料金プラン

自然でんきでは、2020年10月より、非化石証書の購入を通じて実質再生可能エネルギー100%を実現しています。

  • 自然でんき:実質再生可能エネルギー100%。一般家庭向けのプランで、基本料金が0円、電力量料金が1段階のシンプルな料金設定

再エネ利用実績

更新日