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ガンジー・プロジェクト:風力発電施設支援によるカーボンオフセット

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ガンジー・プロジェクト:風力発電施設支援によるカーボンオフセット
ガンジー・プロジェクト:風力発電施設支援によるカーボンオフセット

セレクトラグループは、2019年より、個人単位で参加可能なカーボンオフセットプログラムの提供を開始しました。その一貫として、インドの風力発電施設の開発運営を行う「ガンジー・プロジェクト」を2019年~2021年にかけて支援しました。この記事ではガンジー・プロジェクトの概要をご紹介します。

ガンジー・プロジェクトとは?

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セレクトラグループは、2019年より個人で申し込みが可能なカーボンオフセットプログラムを提供しています。

このプログラムの一貫として支援を行ったのが「ガンジー・プロジェクト」です。フランスのEcoAct社を通じて、2019年から2年にわたって支援を行いました。

ガンジー・プロジェクトは、インドにおける風力発電施設の開発運営を通して再生可能エネルギー発電を拡大するプロジェクトです。「ガンジー・プロジェクト」の名称は、発電施設のひとつがマハトマ・ガンジーの出生地であるグジャラート州のポールバンダルに建設されたことに由来しています。

発展途上国であるインドでは、発電量の56%を石炭火力に頼っています。石炭火力は低コストで発電できるものの、環境への負荷が高いというマイナス面があります。エネルギー消費量が中国・アメリカに次いで世界3位のインドにおいて石炭火力への依存を減らすことは、温室効果ガス排出量の効果的な削減につながります。

なお、日本における石炭火力発電の割合は当然インドよりもずっと低いものでしたが、多くの原子力発電施設が停止している現在においては、日本の石炭火力発電の依存率も高まっているのが実情です。

数字で見るガンジー・プロジェクト

ガンジー・プロジェクトについて、具体的な数字を用いてご紹介します。

  • 風力タービン : 21基
  • 年間の発電量:36 GWh(ギガワットアワー)
  • 削減できるCO2(二酸化炭素)排出量 : 33,000トン

今日、ガンジー・プロジェクトによって21基の風力タービンが稼働しています。この風力タービンによって年間36GWhの電気が作られています。日本の1世帯あたりの年間の電気使用量を5,150kWhとすると、およそ7,000世帯の年間発電量がまかなえる量です。

削減できるCO2の排出量はおよそ33,000トンで、これは75,000トンもの石炭を燃やさずに済んだという計算になります。

なお、日本における年間のCO2排出量は一人当たり約9.3トンに相当するため、ガンジー・プロジェクトではおよそ3,500人分のCO2排出量をオフセットできる計算となります。

ガンジー・プロジェクトでは、上記の風力発電施設の開発運営に対する支援の他、以下の支援もおこなっています。

  • 80校を対象に、学校の設立・もしくは支援(奨学金)
  • 800人超を対象とした食糧的支援

学校の設立・支援はウダイプール市ティディ村(ラジャスターン州)における就学率の50%増に貢献しています。また、発電施設の運営は雇用創出や電力の安定供給にもつながっており、環境支援のみならず、地域の発展に貢献しています。

セレクトラグループにおけるガンジー・プロジェクトの実績セレクトラグループは、2019年よりガンジー・プロジェクトの提供を開始しました。
2020年9月時点において、5万人以上のお客様からCO2排出量削減の手段としてお選びいただいており、そのCO2排出削減量は6万トン以上に値します。

どうして我々はCO2の排出をオフセットするべきなのか?

なぜ私たちはCO2の排出量を削減する必要があるのでしょうか。

地球温暖化

ここ100年で地球温暖化は無視できないほど存在感のある問題となりました。温度の上昇により、世界の生態系(種の絶滅、水面の上昇など)に大きな影響を及ぼしています。今からかつての気候・温度に戻すことは、もはやほぼ不可能と考えられます。しかしながら、研究者により、影響・被害を最大限抑えることは可能であることが確認されています。

各国もこの問題に取り組み始めています。過去のサミットでは、すでにいくつかの合意が国際的にも取られています。この中にはもちろん1997年に採択された京都議定書も含まれます。京都議定書では、排出量取引(カーボンクレジットの取引)を推進していくことなど、確認がとられました。さらにパリ協定においては、平均気温の上昇を2度未満に抑えるという目的のもと、様々な対策が取り決められました。

地球温暖化は、温室効果ガスの排出が大いに関係をしています。もともと自然に存在をしているものもありますが、大気中におけ温室効果ガスの濃度が過度に高くなっているのは人為的な理由によるものです。

温室効果ガスとは?温室効果ガスには、二酸化炭素(CO2)はもちろん、水蒸気(H2O)もしくはメタンガス(CH4)、オゾン(O3)また亜酸化窒素(N2O)などが含まれます。これらの透明で無臭なガスは、地表から発せられる熱を吸収、健全な熱の放出を阻害し、結果気温上昇をもたらします。過度に大気に存在することによって環境に悪影響をおよぼします。

カーボンオフセットは温暖化と戦うための手段

カーボンオフセット

カーボンオフセットは、自分が排出した温室効果ガス(CO2など)を、他の場所での排出削減や吸収活動に貢献することを通して埋め合わせる取り組みのことです。地球温暖化と戦うためのひとつの手段として、年々注目が高まっています。

温室効果ガスの排出量を減らしたいと思ったときに、自らの行動を変えるのは真っ先に行うべきことですが、経済活動や生活を続ける限り、排出量をゼロにすることは困難です。そんな時、主体的な努力に加えてカーボンオフセットを行うことによって、CO2の排出量をゼロにすることが可能になります。

カーボンオフセットは多くの場合、温室効果ガスの排出の削減や吸収に貢献できるプロジェクトへの投資を通じて行われます。

そして、先進国が発展途上国で行われるプロジェクトに投資をするというタイプのものがプロジェクトの大多数を占めています。発展途上国においてより環境汚染が深刻である一方、状況を改善するために必要な資金に欠いているという実状から見ればごく自然な傾向と言えるでしょう。

ガンジー・プロジェクトにおいては、インドでの低炭素発電普及に貢献する風力発電施設の支援を通じてカーボンオフセットを行います。

なぜガンジー・プロジェクトを選んだのか?

セレクトラがカーボンオフセットの取り組みとして、ガンジー・プロジェクトを選択した理由を以下でご説明します。

厳しい基準をクリアするプロジェクト

セレクトラグループは、EcoAct社の協力のもと、ガンジー・プロジェクトの支援を行うことを決定しました。EcoAct社はフランスに本社を持ち、欧州やアメリカにも拠点を置く、再エネ発電や環境保全、カーボンオフセットに関するプロジェクト開発やコンサルティングを行う企業です。

当社から提案されたプロジェクトのうち、最も魅力的なものがガンジー・プロジェクトでした。オフセットできるCO2の量で考えると、投資額に対するリターンが非常に高いためです。環境面における費用対効果がとても高いプロジェクトなのです。

ガンジー・プロジェクトはカーボンオフセットに対する厳格な審査基準である「Verified Carbon Standard(VCS)」の認証を受けています。したがって、ガンジー・プロジェクトを通じてオフセットされるCO2排出量はVCSの管理運営団体であるVerraによるチェックが行われます。VerraはどれだけのCO2排出量がオフセットされたかを算定し、その排出量に対して保証書を発行、これをもってセレクトラはお客様に提供するオフセットの量を保証します。この保証書は、セレクトラによって集められた資金がインドにおける風力発電施設の開発運営という目的に正しく利用されることも保証しています。

Verified Carbon Standard 2005年に、The Climate Group(TCG)、国際排出量取引協会(IETA)、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)の3団体によって策定されたカーボンオフセットの審査基準です。米・ワシントンDCに拠点を置くNGOであるVerraによって管理されています。

付加的・長期的なプロジェクト

私たちは、このようなプロジェクトは、付加的なものであるべきと考えています。つまり、参加者の投資がプロジェクトの達成に絶対不可欠である場合においてのみ、カーボンオフセットプロジェクトは有効性を発揮すると考えます。そのため、行政・民間による投資がないエリアにおいて実施される当プロジェクトの支援を決定しました。

また、このようなプロジェクトは、長きにわたって続けられるべきものであると考えます。もし、数年で終わるようなものではあれば、本当にカーボンオフセットを行い環境に貢献をしたとはいえません。ですから、このガンジー・プロジェクトによって設立される風力発電施設は20年から30年と長期間利用が可能な施設です。

つまり、ガンジー・プロジェクトは長期間持続する再エネ促進プロジェクトであり、かつ、参加者による投資があって初めて実現可能となるプロジェクトであるということです。

効果がきちんと数値化されるプロジェクト

カーボンオフセットにはその特徴によって「事後的」なものと「事前的」なものの2種類に分かれます。どちらも、CO2排出をオフセットをするという点では当然何も変わりがありません。しかし、投資のタイミングが異なります。「事後的」であれば、カーボンオフセットのためのインフラ建設が済んでいるプロジェクトに対して投資を行います。「事前的」であれば、インフラ建設がまだ済んでいないプロジェクトに対する投資を行います。

風力発電施設はすでに建設されているため、ガンジー・プロジェクトは「事後的」なプロジェクトに当てはまります。すでに建設されている施設に投資をすることで、年間どれだけのCO2排出量をオフセットできるかをより正確に算出することができます。

当然ながら、Verified Carbon Standard(VCS)の認証を受けているガンジー・プロジェクトにおいては、それぞれの参加者に発行されるカーボンオフセット認証は唯一無二です。同じものが繰り返し販売されることはありません。つまり、1人1人の参加者が投資した分だけ、確かにCO2の排出量が削減できるということです。