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まず結論:見送りで何が変わって、何が変わらない?
「義務化見送り」と「スマホ契約は実質必須」という2つのニュースが同時に流れ、混乱している方も多いはずです。取得そのものは強制されないが、オンラインでスマホを契約するなら事実上マイナンバーカードが要る――これが今の状況です。要点を先に早見表でまとめます。
マイナンバーカードとスマホ契約|2026年の結論早見表
| 項目 | 結論 |
|---|---|
| マイナカードの取得 | 今後も「任意」(2026年7月21日、政府が義務化を見送り) |
| 取得しないと罰則は? | なし。持っていなくても罰則はない |
| スマホのオンライン契約の本人確認 | 2026年4月1日から見直し。運転免許証などの「券面+顔写真」画像送信は原則廃止 |
| オンライン契約で実質必要なもの | ICチップを読み取れる本人確認書類(=実質マイナンバーカード) |
| マイナカードがない場合 | 店頭(対面)契約など、別の手段を選ぶ必要が出てくる |
| なぜ変わった? | 特殊詐欺・携帯電話の不正契約を防ぐため |
「取得の義務化」(カードを作ること自体の強制)と、「スマホ契約の本人確認の厳格化」(契約手続きのルール)はまったく別の話です。前者は見送られ、後者はすでに始まっています。
マイナカードの取得義務化が「見送り」に(2026年7月21日)
政府は2026年7月21日、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を閣議決定しました。この中で焦点となっていたマイナンバーカードの取得義務化については、盛り込むことが見送られました。カードの取得は、これまでどおり任意のままです。
自民党の「取得義務化」提言は反映されず
今回の義務化は、自民党が2026年5月にまとめた政策提言「デジタル・ニッポン2026」で、罰則を設けない形での検討を政府に求めていたものでした。全国民がカードを持っている前提でデジタル化を進める狙いでしたが、政府は今回の重点計画には反映しませんでした。
見送りの理由|保有率は約83%まで上昇
松本尚デジタル相は、マイナンバーカードの保有率が約83%まで達し、毎年およそ450万人ペースで増え続けていることを指摘。「順調に右肩上がりになっていることを踏まえれば、義務化するところには至らなかった」と説明しました。
国の調査では、カードを取得していない人から「メリットを感じない」「情報流出が怖い」といった声が多く挙がっています。政府は、義務化ではなく利用できる場面を広げることで、さらなる普及を目指す方針です。
「義務化されたらどうなる?」提言の中身と想定されていた影響
今回は見送られましたが、「もし取得が義務化されていたら、私たちの生活はどう変わっていたのか」を、自民党の提言内容にそって整理しておきます。
提言されていた内容
- マイナンバーカードの取得を法的に義務づける方向で検討する
- ただし取得しない人への罰則は設けない
- 全国民がカードを持っている前提で、行政・民間サービスのデジタル化を進める
義務化されていた場合に想定された変化
「全員が持っている」ことが前提になると、行政手続きや本人確認は一気にカード中心へ移行します。紙の証明書や窓口対応が縮小し、オンラインで完結できる手続きが増える一方で、カードを作れない・作りたくない人が取り残される懸念が指摘されていました。義務化が見送られた今も、この「持っていないと不便になる場面が増える」という流れ自体は続いています。その象徴が、次に説明するスマホ契約の本人確認です。
スマホのオンライン契約は2026年4月から"実質必須"に
取得は任意のまま。にもかかわらず「実質必須」と言えるのは、携帯電話(スマホ)契約の本人確認ルールが2026年4月1日から変わったからです。根拠となるのは、携帯電話不正利用防止法と犯罪収益移転防止法(犯収法)の省令改正です。
何が変わった?|画像アップロードの廃止
これまでオンライン契約では、運転免許証などの本人確認書類の写真と自分の顔写真を送信する方式(いわゆる「ホ」方式)が広く使われてきました。この方式が、なりすまし・偽造による不正契約の温床になっていたため、原則として廃止されました。
代わりに主軸となるのが、スマホのNFC機能でICチップを読み取る「公的個人認証」です。一般の利用者がこれに対応する本人確認書類として現実的に持てるのは、マイナンバーカードです。だからこそ「オンライン契約は実質マイナカードが必要」になります。
スマホ契約の本人確認|2026年4月からの変更点
| 契約方法 | これまで | 2026年4月以降 |
|---|---|---|
| 非対面(オンライン) | 免許証などの画像+顔写真を送信(ホ方式) | 券面画像方式は原則廃止。ICチップ読み取り(公的個人認証)が基本に |
| 対面(店頭) | 免許証などの目視・コピー | ICチップ読み取りへ移行が進む(対面での義務化も今後予定) |
※ 施行日は2026年4月1日。事業者ごとに対応時期や経過措置が異なる場合があります。契約前に各社の最新の本人確認方法をご確認ください。
なぜ厳しくなったの?
背景にあるのは、特殊詐欺やSIMの不正契約対策です。他人になりすまして契約した回線が、詐欺の電話や犯罪の連絡手段に悪用される事例が相次いだため、契約の入口である本人確認を厳格化する流れになっています。
マイナカードを持っていない人はどうする?
取得は任意なので、「作りたくない」という選択は当然できます。ただし、その場合はスマホのオンライン契約でつまずく可能性があることを知っておきましょう。現実的な選択肢は次のとおりです。
- 店頭(対面)で契約する:ショップなら、当面は運転免許証などでの本人確認が使える場面が残る
- マイナンバーカードを申請する:スマホからオンラインで申請でき、交付まで通常1か月ほど
- ICチップ読み取りに対応した端末を用意する:オンライン契約ではNFC対応スマホが必要
なお、マイナンバーカードはスマホ本体に登録して使う「スマホ用電子証明書」にも対応が広がっています。Androidは2023年5月から、iPhoneは2025年6月から利用でき、行政手続きやコンビニでの証明書取得などがスマホだけで完結します。詳しくは以下の記事で解説しています。
格安SIM・eSIM契約への影響|オンライン申込が多い人ほど要チェック
この本人確認の変更は、オンライン申込が中心の格安SIMやeSIMを使う人ほど影響が大きいと言えます。店舗を持たずにWeb完結で契約する事業者が多く、これまで免許証の画像アップロードで済んでいた手続きが、ICチップ読み取り前提に切り替わっていくためです。
これから格安SIMに乗り換える・契約する予定がある人は、マイナンバーカードとNFC対応スマホを手元に用意しておくと、オンライン申込がスムーズです。eSIMなら、本人確認から開通までを最短でその日のうちに済ませられます。
マイナカード義務化見送り・スマホ契約に関するよくある質問
いいえ。2026年7月21日、政府は「デジタル社会の実現に向けた重点計画」への取得義務化の明記を見送りました。カードの取得は今後も任意で、持っていなくても罰則はありません。
オンライン(非対面)契約では、2026年4月からICチップ読み取りによる本人確認が基本となり、実質的にマイナンバーカードが必要です。ただし、店頭(対面)契約など別の方法も残っているため、まったく契約できなくなるわけではありません。
オンライン契約での「免許証の画像+顔写真を送信する方式」は原則廃止されました。対面での本人確認では引き続き利用できる場面がありますが、今後はICチップ読み取りへの移行が進む見込みです。
特殊詐欺やSIMの不正契約を防ぐためです。携帯電話不正利用防止法と犯罪収益移転防止法(犯収法)の省令改正により、2026年4月1日から本人確認方法が見直されました。
はい。「スマホ用電子証明書」として、Androidは2023年5月から、iPhoneは2025年6月から対応しています。マイナポータルの利用やコンビニでの証明書取得などがスマホだけで完結します。
まとめ|取得は任意のまま、でもスマホ契約では持っておくと安心
2026年7月21日、マイナンバーカードの取得義務化は見送られ、作るかどうかは引き続き自分で選べます。罰則もありません。
一方で、スマホのオンライン契約の本人確認は2026年4月からすでに変わっており、運転免許証の画像アップロードは原則廃止、ICチップ読み取り(実質マイナンバーカード)が基本になっています。義務ではなくても、「持っていないと手続きで困る場面」は着実に増えているのが実情です。
これからスマホや格安SIMを契約する予定がある人は、マイナンバーカードとNFC対応スマホを用意しておくと、オンライン申込をスムーズに進められます。