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このたびの令和8年熊本地震により犠牲となられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。一日も早い平穏な日常の回復を、心よりお祈り申し上げます。
2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震では最大震度7を観測し、建物や家財に大きな被害が出ています。その陰で静かに広がっているのが、パソコンやスマホの破損という問題です。落下や水濡れで機器が壊れ、中に入っていた写真・仕事のファイル・思い出のデータが取り出せなくなる——災害のたびに繰り返されてきた困りごとです。
これを受けて、PC専門店各社が被災者向けの修理・データ復旧支援を相次いで打ち出しました。この記事では各社の支援を整理したうえで、「いざ壊れたときにどうするか」、そして「壊れる前にどう備えるか」までを順に解説します。
- ドスパラは同社製PCの修理診断料・技術料・往復送料を無料に(受付は2026年9月30日まで)
- パソコン工房 熊本店は修理見積もり無料、代替機の1 ヵ月無償レンタル、故障品でも1,000 円の下取り保証
- 両社とも「診断・見積もり・検証までは無料、実際の復旧作業や部品は有料」という点は共通
- 水濡れした機器は絶対に電源を入れない・充電しない。通電がデータ喪失の原因になる
- 最大の防災は日頃の備え。3-2-1ルールとクラウド保存なら、本体が壊れてもデータは残せる
PC修理・データ復旧の被災者支援 早見表
まずは、本記事執筆時点(2026年8月3日)で各社が公式に発表している個人向けの支援内容を早見表で整理します。条件・期間は変更される可能性があるため、利用前に必ず各社の公式ページで最新情報をご確認ください。
令和8年熊本地震:PC専門店の被災者支援 早見表(2026年8月3日時点)
| 項目 | ドスパラ(サードウェーブ) | パソコン工房 熊本店(ユニットコム) |
|---|---|---|
| 対象者 | 災害救助法の適用地域に住む個人 | 被害を受けた方(店頭で申し出) |
| 対象製品 | 過去に購入した同社製PC (GALLERIA/raytrek/Diginnos/THIRDWAVE) |
当社製パソコン(iiyama PC)ほか |
| 無料になるもの | 修理診断料(診断後のキャンセルも可) 技術料 往復送料 |
修理見積もり費用 代替機の1 ヵ月無償レンタル 故障品でも1,000 円の下取り保証 |
| データ復旧 | 検証作業費用は無料 ※復旧作業工賃・部材費は別途 |
データ復旧・データ移行の検証作業費用が無料 ※修理工賃・部品費は別途 |
| 有料のもの | 修理部材費 | 修理工賃・部品費 |
| 水濡れ対応 | 記載なし(要問い合わせ) | 通常は非対応だが特別に対応 |
| 受付期間 | 2026年7月29日〜9月30日 | 2026年7月29日〜9月30日 |
ご覧のとおり、両社に共通するのは「診断・見積もり・検証」までは無料でも、実際にデータを取り出す復旧作業や部品交換は有料になるという点です。まずは費用が発生する範囲を確認してから依頼するのが安心です。それぞれの詳細を順に見ていきましょう。
ドスパラ(サードウェーブ)の修理支援
ドスパラを運営するサードウェーブは、令和8年熊本地震で被害を受けた同社製パソコンについて、修理サービスの一部料金を無償化すると発表しました。郵送でも受け付けられるため、近くに店舗がない方でも利用できます。
対象になる人・対象になる製品
支援を受けるには、次の2つの条件を両方満たす必要があります。
- 「令和8年熊本地震に係る災害救助法」の適用地域に居住する個人であること(適用地域は内閣府のサイトで確認できます)。
- 修理対象が過去に購入した同社製パソコンであること。対象ブランドはGALLERIA・raytrek・Diginnos・THIRDWAVEです。
無料になるもの・有料のもの
「どこまで無料か」を正確に押さえておくことが、あとでの行き違いを防ぎます。
- 無料:修理診断料(診断後のキャンセルも可能)、技術料、往復送料。
- 有料:修理部材費。
- データ復旧:検証作業費用は無料ですが、復旧作業工賃および部材の費用は別途発生します。
「診断は無料、部品は有料」を前提に考える
修理を出す前に「見積もりが出た段階で、いくらまでなら依頼するか」を決めておくと判断がスムーズです。診断後のキャンセルが可能なので、まず診断だけ依頼して金額を確認する、という使い方もできます。
受付期間と対象店舗
受付期間は2026年7月29日(水)から9月30日(水)までです。修理支援を実施している店舗は次の4店舗で、熊本県外にも窓口が用意されています。
- ドスパラ 熊本浜線店(096-297-9907)
- ドスパラ 宮崎恒久店(0985-66-6356)
- デジタルドック 大分光吉インター店(ドスパラ大分光吉インター店内/097-507-2260)
- デジタルドック 佐賀南部バイパス店(ドスパラ佐賀南部バイパス店内/0952-77-1041)
パソコン工房 熊本店(ユニットコム)の支援
パソコン工房を運営するユニットコムは、パソコン工房 熊本店を対象店舗として、2026年7月29日(水)から9月30日(水)までの支援措置を発表しました。店舗利用時に「被害を受けており、本サービスを利用する」旨を申し出ることで適用されます。
4つの支援内容
- 下取り保証:パソコン買い替え時の製品下取りについて、故障品の場合でも1,000 円での買取を保証。
- 修理見積もり無料:当社製パソコン(iiyama PC)の修理見積もり費用が無料。
- 代替機の無償レンタル:修理期間中に代替機が必要な場合、1 ヵ月間パソコンを無償でレンタル(利用時に身分証明書の提示が必要)。
- データ復旧・移行の検証費用無料:データ復旧およびデータ移行に伴う検証作業費用が無料。
水濡れにも特別対応、ただし工賃は別途
注目したいのが水濡れへの対応です。水濡れした機器は通常、修理の対象外とされることが多いのですが、今回の支援では対象に含まれています。津波や浸水、断水後の給水トラブルなどで濡れてしまった機器も、まず相談してみる価値があります。
下取り・見積もり・代替機・検証作業は無料ですが、実際の修理工賃および部品費は有料です。データ復旧も「検証は無料、復旧作業は有料」という構造は、ドスパラと共通しています。
法人向けにも特別保守対応
個人向けだけでなく、法人向けにも保守サービスの特別対応が発表されています。会社のパソコンやサーバーが被害を受けた場合は、こちらもあわせて確認しておきましょう。
- 日本IBM:災害救助法適用地域の被災顧客に対し、保守契約または保証期間内の修理作業料を無料化。部品は特別価格、IBM時間制サービス(オンコール修理)は通常料金の半額。
- JBCCグループ:IBM・Lenovo・東芝・HP製のパソコン、PCサーバー、周辺機器、および旧JBアドバンスト・テクノロジー製品を対象に特別修理サービスを実施。
企業・著名人による寄付や物資支援など、被災地を支える動きの全体像については、こちらの記事でまとめています。
前提となる「災害救助法の適用地域」を確認する
ドスパラや日本IBMの支援は「災害救助法の適用地域に住んでいること」が条件になっています。まずは自分の住む市町村が対象かどうかを確認しましょう。
内閣府の発表によると、令和8年熊本地震では2026年7月28日付で熊本県内の21市町村(10市10町1村)に災害救助法が適用されました。
令和8年熊本地震で災害救助法が適用された市町村(2026年7月28日時点)
| 区分 | 市町村 |
|---|---|
| 市(10) | 熊本市、八代市、水俣市、山鹿市、菊池市、宇土市、上天草市、宇城市、天草市、合志市 |
| 町(10) | 美里町、大津町、菊陽町、御船町、嘉島町、益城町、甲佐町、氷川町、芦北町、津奈木町 |
| 村(1) | 西原村 |
災害救助法の適用状況はその後の被害状況によって追加・変更されることがあります。最新の情報は内閣府防災情報のページで必ずご確認ください。
パソコンやスマホが壊れたら、まずどうする?
「中のデータを取り出したい」という場合、あわてて操作すると状態を悪化させることがあります。落ち着いて、次の手順を意識してください。
- 水濡れした機器は、電源を入れない・充電しない。通電がショートを招き、かえってデータを失う原因になります。乾かそうとして電源を入れるのは逆効果です。
- 「データが最優先か」「本体を直したいのか」を決める。データ復旧と機器の修理は別作業で、費用も分かれます。優先順位によって依頼先が変わります。
- 自己流の復旧を繰り返さない。電源のオンオフや分解を繰り返すほど、専門業者でも復旧が難しくなります。大事なデータほど「触らずに預ける」が基本です。
- 災害救助法の適用地域なら、まずメーカー・販売店の被災者支援を確認する。診断や検証が無料になる場合があります。
- 物理破損は「必ず直る」ものではないと理解しておく。破損が激しい場合や部品が欠損している場合は、復旧できないこともあります。
水に濡れた機器の電源を入れる・充電することです。「動くか確かめたい」という気持ちは自然ですが、内部が濡れた状態での通電はショートを起こし、復旧できたはずのデータまで失う最大の原因になります。電源を切ったまま、乾燥させずにそのまま専門業者へ持ち込んでください。
だからこそ、次に説明する「日頃の備え」が決定的に重要になります。
本当に守るべきは「データ」──3-2-1ルール
災害でいちばん取り返しがつかないのは、本体よりも中のデータです。パソコン本体は買い直せても、子どもの写真や仕事のファイルは戻りません。ここで役立つのが、データ保護の原則として世界的に知られる「3-2-1ルール」です。米国のサイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)傘下のUS-CERTなども、データバックアップの推奨策として掲げています。
地震・水害では、家の中に置いた外付けHDDも本体と一緒に壊れてしまうことがあります。今回の熊本地震でも、パソコンと一緒にバックアップ用のドライブまで被害を受けたケースが想定されます。「自宅の外に1つ」=クラウド保存こそが、この3-2-1ルールの肝であり、災害に強いバックアップの決め手です。
クラウドバックアップという選択肢
クラウドバックアップの最大の利点は、意識しなくても自動で「自宅の外」にコピーが残ることです。代表的なサービスは、普段使っている端末に合わせて選ぶのがいちばん失敗しません。
主なクラウドサービスと向いている人
主なクラウドストレージと向いている人
| サービス | 向いている人 | 特徴 |
|---|---|---|
| Googleドライブ/Googleフォト | Android・ブラウザ中心の人 | 写真の自動バックアップが手軽。端末を問わず使いやすい |
| iCloud | iPhone・Macユーザー | 標準機能として設定でき、意識せず自動同期できる |
| OneDrive | Windows・Microsoft 365ユーザー | デスクトップやドキュメントフォルダをそのまま同期できる |
| Dropbox | 複数端末を使う人・仕事のファイル共有 | 端末をまたいだ同期と共有に強い |
選ぶときのポイントはシンプルで、①自分がふだん使う端末(iPhone/Android/Windows/Mac)に合わせる、②無料容量で足りなければ必要な分だけ有料プランにするの2点です。まずは「写真」と「消えたら困る書類」だけでも自動同期をオンにしておくと、いざというときの安心感がまるで違います。スマホ本体の容量をどう考えるかは、こちらの記事も参考になります。
通信環境も「バックアップの一部」
見落とされがちですが、クラウドへの自動バックアップは継続的に通信量を消費します。スマホの写真数年分を初回アップロードすれば数十GBに達することも珍しくなく、モバイル回線のギガを消費しながらでは現実的に続きません。だからこそ、自宅にデータ量を気にせず使える固定回線があるかどうかが、バックアップを「習慣として続けられるか」を左右します。
自宅のネット環境を見直す :
また、被災してパソコンの買い替えが必要になった方や、災害時に通信を絶やさないための備えを考えたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。
まとめ|支援を活用しつつ、データは自分で守る
令和8年熊本地震を受け、ドスパラとパソコン工房がPCの修理・データ復旧支援を開始しました。要点は次の3つです。
被害に遭われた方の一日も早い復旧を、心よりお祈り申し上げます。まだ被災していない地域の方も、これを機に「写真と大事な書類のクラウド自動バックアップ」だけでも今日から始めてみてください。
熊本地震に関する通信・支援の情報は、次の記事でもまとめています。
令和8年熊本地震の関連記事 :
PC修理・データ復旧の被災者支援に関するよくある質問
完全に無料にはなりません。ドスパラでは災害救助法の適用地域に住む個人が同社製PC(GALLERIA・raytrek・Diginnos・THIRDWAVE)を修理する場合、修理診断料・技術料・往復送料が無料になりますが、修理部材費は有料です。パソコン工房 熊本店でも修理見積もりは無料ですが、実際の修理工賃と部品費は別途かかります。いずれも受付は2026年9月30日までです。
「検証作業」までが無料で、実際の復旧作業は有料です。ドスパラは検証作業費用が無料ですが復旧作業工賃および部材費は別途発生します。パソコン工房もデータ復旧・データ移行に伴う検証作業費用が無料で、工賃・部品費は別途です。まず検証を依頼して復旧の可否と金額を確認し、そのうえで依頼するかを判断するとよいでしょう。
パソコン工房 熊本店では、通常は対応していない水濡れについても今回は特別に対応するとしています。ただし、持ち込む前に絶対に電源を入れたり充電したりしないでください。内部が濡れた状態で通電するとショートを起こし、復旧できたはずのデータまで失う最大の原因になります。乾かそうとして電源を入れるのも逆効果です。
内閣府の発表によると、令和8年熊本地震では2026年7月28日付で熊本県内の21市町村(10市10町1村)に適用されました。市は熊本市・八代市・水俣市・山鹿市・菊池市・宇土市・上天草市・宇城市・天草市・合志市、町は美里町・大津町・菊陽町・御船町・嘉島町・益城町・甲佐町・氷川町・芦北町・津奈木町、村は西原村です。適用地域は後から追加されることがあるため、内閣府防災情報のページで最新情報をご確認ください。
ドスパラ熊本浜線店、ドスパラ宮崎恒久店、デジタルドック大分光吉インター店(ドスパラ大分光吉インター店内)、デジタルドック佐賀南部バイパス店(ドスパラ佐賀南部バイパス店内)の4店舗です。往復送料も無料になるため、近くに店舗がない場合は郵送での依頼も検討できます。
データを合計3つ持ち(オリジナル+バックアップ2つ)、2種類の異なる媒体に保存し、そのうち1つは自宅の外(クラウドなど)に置く、というデータ保護の原則です。米国CISA傘下のUS-CERTなども推奨しています。地震や水害では家の中の外付けHDDも本体と一緒に壊れることがあるため、「自宅の外に1つ」を満たすクラウド保存が災害対策の決め手になります。
あります。日本IBMは災害救助法適用地域の被災顧客に対し、保守契約または保証期間内の修理作業料を無料化し、部品を特別価格、IBM時間制サービス(オンコール修理)を通常料金の半額としています。JBCCグループもIBM・Lenovo・東芝・HP製のパソコン、PCサーバー、周辺機器などを対象に特別修理サービスを実施しています。