これからテレワークを導入する企業におすすめしたい、在宅勤務・テレワークに便利なツールとは?

2020年に入ってから多くの企業がテレワークの重要性を再認識しています。これからテレワークを導入するなら、このツールを使えば間違いないという6つの便利なツールを紹介します。
テレワーク導入における課題
社員のテレワーク(リモートワーク)や在宅勤務の導入を検討しているのであれば、考慮すべきことが幾つもあります。主に次のような点が懸念されるからです。
・社員間のコミュニケーションが困難
・データやソフトウェアに社外からアクセスが必要
・セキュリティ面のリスク
・労働実態が把握しにくい
・社員の勤怠管理が難しい
ただ、これらの課題をできるだけクリアするために役立つ便利なツールも数多く存在します。上手に活用することで、遠隔作業でもスムーズにプロジェクトを進めることができます。
そもそもテレワークとは?テレワークとは、場所や時間にとらわれず柔軟に働くスタイルのことを指します。テレワークの語源は、英語のtele(遠隔)とwork(働く)を組み合わせた造語です。天災や感染病の蔓延など、出社勤務が困難な状況において有効な働き方として、テレワークの重要性が見直されています。
テレワークに役立つツール6選
この記事で紹介する6つのツールを一覧にしました。初めての導入でも使い方が容易に習得できるツールを厳選しています。
ツール名 | 種類 | 主な機能 |
---|---|---|
①Chatwork(チャットワーク) | コミュニケーションツール |
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②Slack(スラック) | コミュニケーションツール |
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③Zoom(ズーム) | コミュニケーションツール |
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④Trello(トレロ) | タスク管理ツール |
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⑤TeamViewer(チームビューワー) | リモートアクセスツール |
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⑥F-Chair+(エフチェアプラス) | 勤怠管理ツール |
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コミュニケーションツール
テレワーク導入で一番懸念されるのが、遠隔でコミュニケーションを取るのが難しいことです。
これまでは会社の部署でメンバーが顔を合わせながら作業できていたのが、各々自宅で勤務となるとコミュニケーションがどうなるのか不安になるのも当然ですよね。
しかし心配は要りません。遠隔コミュニケーションツールは種類が豊富で、ビジネスシーンで活用できる様々な機能を備えています。ここでは、特に利用者が多い人気のコミュニケーションツールを3つ紹介します。
①Chatwork(チャットワーク)
Chatworkは、導入社数257,000社を超える国内最大級のビジネスチャットツールです。
Chatworkを使うと、テキストでやり取りするチャットに加えて、音声・ビデオ通話、ファイル共有、タスク管理ができます。スマホアプリもあるので、パソコンの前を離れても大事な情報を見逃すことはありません。
自分だけが見れるマイチャット機能を使って情報をメモしたり、自分自身に対してタスク設定したりできるのも便利ですよ。
Chatworkの機能
Chatworkの主な機能を紹介します。
チャット
- マイチャット・・・自分だけが閲覧できるチャット。メモやファイルの一時保存などに使える
- ダイレクトチャット・・・他のメンバーと1対1で会話できるチャット
- グループチャット・・・複数のメンバーと会話できるチャット
音声・ビデオ通話
- メンバーを指定して音声・ビデオ通話ができる
- 自分のパソコン画面を共有しながら説明できる
ファイル共有
- Word、Excel、PowerPoint、画像ファイルなどを共有できる
- ダウンロードせずにプレビュー表示できる
- 1ファイル5GBまでを最大20点アップロード可能
タスク管理
- 仕事を依頼する相手を選んでタスク設定できる
- マイチャットを使用して自分にタスク設定できる
- タスクの一覧表示ができる
Chatworkの料金プラン
Chatworkはコストパフォーマンスが非常に優れています。無料プランから気軽に導入して、さらに機能を拡張したいなら有料プランにグレードアップするといいでしょう。
フリープラン | パーソナルプラン | ビジネスプラン | エンタープライズプラン | |
---|---|---|---|---|
月額料金(1ユーザーあたり) | 無料 | 400円 | 500円(年間契約) 600円(月間契約) |
800円(年間契約) 960円(月間契約) |
最小利用人数 | 1人 | 1人 | 5人 | 5人 |
グループチャット数 | 14 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ビデオ通話 | 1対1のみ | 複数人利用可 | 複数人利用可 | 複数人利用可 |
保存容量 | 5GB | 10GB | 10GB | 10GB |
広告表示 | 表示 | 非表示 | 非表示 | 非表示 |
ユーザー管理 | 不可 | 不可 | 可 | 可 |
各種制限機能 | なし | なし | なし | あり |
②Slack(スラック)
Slackは世界150ヵ国以上で使われている、アメリカ発のビジネスチャットツールです。日本語に対応して以降、国内の多くの企業が取り入れており日本での知名度も上昇しています。
Slackはインターフェイスが見やすく、視覚的にプロジェクトの進捗状況を判断しやすくなっています。使用に慣れてくると、会社で他のメンバーと顔を合わせながら仕事しているかのような一体感を得ることができるでしょう。
Slackではチャンネルという単位を部署、プロジェクト、経理、営業などに分けて会話します。このチャンネルを活用すれば、他の顧客や企業とのビジネスコミュニケーションも円滑に進みます。
また、リマインダー機能があるのも便利です。自分や他のメンバーに、日時指定してリマインダー設定できるほか、指定日に繰り返し設定も可能。大事な連絡を忘れることがありません。
Slackの機能
Slackの主な機能は以下の通りです。
チャット
- 大きい単位のワークスペース、小さい単位のチャンネルを作ってグループチャットできる
- スレッド表示で見やすくテーマを整理しやすい
音声・ビデオ通話
- メンバーを指定して音声・ビデオ通話ができる
- 自分のパソコン画面を共有しながら説明できる
- 画面共有中に書き込むことができる
ファイル共有
- PDF、画像、動画などあらゆるファイルを共有できる
- 1ファイル1GBまでを最大10点アップロード可能
外部サービスとの連携
- Googleの各サービス、Google One Drive、Dropbox、Zoomなど1,500を超えるアプリと連携可能
Slackの料金プラン
Slackの無料プランは音声・ビデオ通話が1対1しかできず、画面共有もできないなど制限が多くなります。便利に活用するには、スタンダード以上のプランがおすすめです。
フリー | スタンダード | プラス | Enterprise Grid | |
---|---|---|---|---|
月額料金(1ユーザーあたり) | 無料 | 6.67US$(年間契約) 8US$(月間契約) |
12.5US$(年間契約) 15US$(月間契約) |
要問い合わせ |
ワークスペース数 | 1 | 1 | 1 | 無制限 |
メッセージ履歴 | 10,000件 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
音声・ビデオ通話 | 1対1のみ | 最大15人 | 最大15人 | 最大15人 |
画面共有 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
アプリ最大連携数 | 10 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
保存容量 | 合計5GB | 1人につき10GB | 1人につき20GB | 1人につき1TB |
ユーザー管理 | 不可 | 不可 | 可 | 可 |
③Zoom(ズーム)
Zoomは全世界のユーザーに活用されているWeb会議システムです。
とても簡単に複数人でのテレビ会議ができるほか、パソコン・タブレット・スマートフォンなど様々なデバイスで利用可能。Windows、MacOS、Android、iOSと幅広いOSに対応しています。
会議参加はなんと最大1,000名まで可能なので、大企業でも便利に活用できるでしょう。また多彩な画面共有機能を使って、さながら実際の会議室でやり取りしているかのような臨場感があります。
Zoomには社内研修やオンラインセミナーを実施できる機能も備わっています。今後の活用を見込んで今から導入するのもいいでしょう。
Zoomの機能
Zoomの主な機能は以下の通りです。
ミーティング(音声・ビデオ会議)
- 最大1,000人まで参加可能
- 最大49のビデオをスクリーンに表示できる
- 画面共有しながら会議できる
- 映像や音声をアップロードせずに共有できる
- 画面共有中に書き込むことができる
- アンケートや質疑応答機能
- バーチャル背景機能でプライバシー保護
- バーチャル挙手機能
- 会議内容は保存可能
Zoomの料金プラン
Zoomの料金プランは以下の通りです。有料プランでも料金が発生するのはホストだけなので、優しい料金設定といえるでしょう。
基本 | プロ | ビジネス | 企業 | |
---|---|---|---|---|
月額料金 | 無料 | 14.99$(ホスト) | 19.99$(ホスト) | 要問い合わせ |
最大参加者数 | 100人 | 100人 | 300人 | 500~1,000人 |
最大ミーティング時間 | 40分 | 24時間 | 無制限 | 無制限 |
使用状況レポート | なし | あり | あり | あり |
会議のクラウド記録容量 | なし | 1GB | 1GB | 無制限 |
ユーザー管理 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
タスク管理ツール
プロジェクトを進めるにあたって欠かせないのがタスク管理(ToDo管理)ですよね。作業の見落としを防ぎ、期日通り着実に仕事をするためにタスク管理は必須ともいえます。
タスク管理ツールは数多くありますが、ここでは一番おススメのツール「Trello」を紹介します。
④Trello(トレロ)
Trelloは、ふせんを貼ったりはがしたりする感覚でタスク管理できるツールです。
これまで、ToDo管理のため会社のパソコンの縁に付箋を貼り付けていた人も多いのではないでしょうか?またはスマホアプリでToDoリストを付けていたかもしれません。
しかしこのTrelloを採用することで、自分だけでなくチームの皆とToDoリストを共有可能。しかもTrelloはパソコンだけでなくスマホアプリもあるので、いつでもどこでもタスクを確認できます。
Trelloの最大の特長は、そのシンプルで見やすい画面と使いやすさです。大きい画面(Board)にリスト(List)を作り、その中にタスク(Card)を配置します。このCardをまるで付箋のように、ドラッグ&ドロップで他のListに貼りかえられるのが便利なんです。
BoardやListには自由に名前を付けられるので、たとえば“ToDo”や“進行中”、“完了”などとListに付けると分かりやすいでしょう。
Trelloの機能
Trelloの主な機能は以下の通りです。
タスク管理
- ボード、リスト、カードを使用してタスク整理
- チームでタスク共有
- タスクの締め切り・アラート設定
- タスク詳細設定
- コメントやメモ機能
- 履歴追跡機能
- ファイル添付
Trelloの料金プラン
Trelloは無料プランで始めるのもいいですが、企業としては管理者機能のあるBusiness Classプランのほうがいいかもしれません。
無料 | Business Class | Enterprise | |
---|---|---|---|
月額料金(1ユーザーあたり) | 無料 | 9.99US$(年間契約) 12.5US$(月間契約) |
ユーザー数による |
Board/List/Card使用 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
添付ファイル | 10MBまで | 250MBまで | 250MBまで |
チームボード | 10件まで | 無制限 | 無制限 |
管理者機能 | なし | あり | あり |
リモートアクセスツール
テレワークで仕事をするようになると、会社のパソコンに保存されているデータや、インストールされているソフトウェアにアクセスできないと困りますよね。
そこで必須なのがリモートアクセスツールです。外部のパソコンから会社のパソコンに接続し、リモート作業することができます。
もちろん、リモートアクセスツールで重要になるのはセキュリティ対策です。機密情報が外部に漏れないようにセキュリティがしっかりしているのは最低条件といえるでしょう。
⑤TeamViewer(チームビューワー)
TeamViewerは導入実績20億台、65万を超える企業が利用している世界ナンバーワンを誇るリモートアクセスツールです。
TeamViewerを使って会社のパソコンにアクセスすることで、まるで会社にいるかのように同じ環境で仕事することができます。
TeamViewerの使い方はとても簡単なうえ、クラウドサーバーを介さないため通信速度も高速です。ストレスのない快適なリモート作業が可能になります。
セキュリティ面でも世界最高基準のセキュリティが施されており、リモート作業をしてもデータは手元の端末に残らないので安心です。TeamViewerも通信データには一切関知していないので、情報漏洩の心配は要りません。
なお、TeamViewerはテレワークはもちろん、顧客サポートとしてデバイスの遠隔操作にも用いることができます。
TeamViewerの料金プラン
TeamViewerの料金プランは次の通りです。なお最初の30日間は無料なので、気軽に試してみることができます。
リモートアクセス | ビジネス | プレミアム | コーポレート | |
---|---|---|---|---|
利用の目安 | 小規模テレワーク | 顧客サポート | 大規模テレワーク・大規模顧客サポート | 同時接続3以上 |
月額料金(支払は1年単位) | 6.9€ | 20€ | 40€ | 80€ |
ユーザー数 | 1 | 1 | 最大50 | 最大200 |
接続元台数 | 無制限 | 3 | 無制限 | 無制限 |
接続先台数 | 3 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
同時接続数 | 1 | 1 | 1~ | 3~ |
モバイル機器への接続 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
勤怠管理ツール
企業としては、社員の勤怠管理や労務実態をしっかり把握するのは大事なことですよね。しかしテレワークでは、各自の勤務状況を視覚的に確認することができません。
そこで便利なのが勤怠管理ツールです。ここでは、大事な機能を押さえた勤怠管理ツール「F-Chair+」を紹介します。
⑥F-Chair+(エフチェアプラス)
F-Chair+は、従業員の作業をしっかり追跡でき、頑張りを評価するのも容易にしてくれるツールです。
F-Chair+をインストールすると、専用のデスクトップツールがパソコン画面に表示されます。従業員は仕事の開始と共に「着席」、休憩時には「退席」を押します。このようにワンクリックで分単位の労働時間が記録・保存されます。
特に便利なのが画面キャプチャ機能で、着席中にランダムな間隔でパソコン画面を自動撮影します。管理者として社員の仕事ぶりをチェックでき、社員としても緊張感をもって仕事に臨めます。
作業時間は自動的に集計され、日別や月別で確認できます。また、タイムバー形式の表示は通常の時間帯と所定外労働、残業とで色分けされるので視覚的にも分かりやすく、労務管理もしやすくなります。
F-Chair+の料金プラン
F-Chair+は、チームの人数に応じて費用が変わります。最初の1ヵ月は無料トライアルできるので、まずは使い勝手を試してみるといいでしょう。
ユーザー数 | 月額料金 |
---|---|
1~10人 | 10,000円 |
11~20人 | 20,000円 |
21~30人 | 30,000円 |
31~50人 | 45,000円 |
51~100人 | 80,000円 |