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【8月10日15時時点】

台風15号(チャンホン)は日本の東を西へ進み、11日(山の日)午後から12日にかけて東北南部または関東へ上陸する可能性があります。暴風域はありませんが、進路から離れた場所でも大雨や落雷が起こりやすい状況です。お盆の帰省・移動と重なるため、停電とガス停止の両方に備えてください。

台風の雨に濡れた住宅の外壁に設置されたガスメーターと、赤いランプが点滅する様子。背景には強風で傾いた街路樹と暗い空が広がるイラスト

台風の停電対策は毎年語られますが、ガスについてはほとんど触れられません。ところが実際には「停電していないのに急にお湯が出なくなった」「ガスコンロがつかない」という相談が、荒天のあとに増えます。

原因の多くは故障ではなく、ガスメーターの安全装置が働いて自動的に止まっている状態です。これは自分で約3 分で戻せます。まずトリプル台風の最新状況を確認したうえで、電気とガスの備えを順に見ていきましょう。

「トリプル台風」の最新状況(8月10日15時時点)

8月9日午後、小笠原近海で台風16号(ペイロー)が発生しました。これで日本の周辺には3つの台風が同時に存在しています。ただし警戒が必要なのは台風15号だけです。

3つの台風の位置と日本への影響(8月10日15時時点)

台風 現在位置・進行方向 日本への主な影響
台風13号
(ドルフィン)
華中を北西へ毎時15 km 中国大陸に入り勢力が落ちています。11日15時までに熱帯低気圧に変わる見込みで、日本への影響はありません。
台風15号
(チャンホン)
日本の東を北北西へ毎時15 km 要警戒。11日15時に関東の東へ進み、12日にかけて東北南部または関東へ上陸する可能性があります。
台風16号
(ペイロー)
小笠原近海から南鳥島方面へ東寄りに進む 日本から遠ざかる進路のため、直接の影響はない見込みです。

台風15号(チャンホン)の詳細(気象庁・8月10日15時発表)

現在位置 日本の東(北緯34度35分・東経149度20分)
中心気圧・風速 990 hPa/最大風速20 m/s
進行方向・速度 北北西へ毎時15 km
暴風域 なし
11日15時の予報 関東の東(980 hPa/最大風速25 m/s)へ発達しながら西進
12日15時の予報 山陰沖で熱帯低気圧に変わる見込み

台風15号は暴風域を伴わない小さな台風です。それでも油断はできません。東から西へ進むという極めてまれな進路で本州に近づき、上層の気圧の谷や前線と影響し合うため、進路から離れた場所でも大雨や落雷が起こりやすくなっています。関東の荒天のピークは11日午後以降です。

台風でガスが止まる本当の理由

「暴風で建物が揺れてガスが止まった」という説明を目にしますが、これは正確ではありません。ガスメーターに内蔵された安全装置(マイコンメーター)が揺れで遮断する目安は震度5相当以上で、風で建物が揺れてもこの水準にはまず達しません。

マイコンメーターが遮断する4つの条件

マイコンメーターは揺れ以外にも、次のような異常を感知したときにガスを止めます。荒天時に止まるのは、多くの場合こちらが原因です。

  • ガスの使い過ぎ(大量流量):同時に多くの機器を使い、契約上の想定を超える量が流れたとき。
  • 長時間の連続使用:消し忘れと判断される時間を超えて使い続けたとき。
  • ガス漏れの疑い:ごく微量のガスが流れ続けている状態を検知したとき。
  • ガス圧の低下:導管側の不具合などで圧力が下がったとき。

「停電していないのにお湯が出ない」の見分け方

まずガスメーターの赤いランプを見てください。点滅していればマイコンメーターが遮断している状態で、次章の手順で自分で戻せます。点滅していない場合はガスメーターの問題ではないので、給湯器のエラー表示、給湯器のコンセントと漏電ブレーカー、断水の有無を順に確認します。

ガスメーターの復帰手順は5ステップ・約3分

赤ランプが点滅していたら、次の順番で操作します。屋外の給湯器を止め忘れると復帰に失敗します。ここが一番のポイントです。

マイコンメーターの復帰手順(一般型)

① 機器を止める 屋内・屋外のすべてのガス機器を止め、器具栓を閉めます。給湯器やガス空調も忘れずに止めてください。
② キャップを外す ガスメーター前面にある復帰ボタンのキャップを外します。
③ ボタンを押す 復帰ボタンを奥までしっかり押し込み、ゆっくり手を離します。押し続ける必要はありません。
④ 約3分待つ ガスを使わずに約3 分待ちます。この間にメーターが安全確認をしています。
⑤ 確認する 赤ランプの点滅が消えていれば復帰完了です。キャップを戻せばガスが使えます。
ガスの匂いがするときは復帰操作をしないでください

火気は厳禁です。換気扇や電気のスイッチには触れず(スイッチの火花が引火するおそれがあります)、窓を開けて屋外へ出てから、ガス会社のガス漏れ通報専用電話へ連絡してください。復帰ボタンを繰り返し押すのも危険です。

停電したときの連絡先は「契約中の電力会社」ではありません

大手電力・大手ガス会社から新電力・新ガス会社(オクトパスエナジーLooopでんき楽天でんきなど)へ切り替えていると、災害時の復旧で不利になるのではと心配になります。答えは明確です。復旧作業も連絡先も、大手とまったく同じです。

電力・ガスの自由化後も、電柱・電線やガス管といった物理的な設備は、地域ごとの一般送配電事業者(東京電力パワーグリッドなど)と大手一般ガス導管事業者が一括して管理しています。契約している小売会社によって復旧の順番が後回しになることは、一切ありません。

停電したときに確認するのは、契約先の新電力ではなく、お住まいのエリアの一般送配電事業者です。全国の送配電会社の停電専用ダイヤルとリアルタイム停電マップは、セレクトラの停電情報ページにまとめています。帰省先のエリアもあわせて登録しておくと安心です。

災害時の対応が契約先で変わらないなら、電気とガスは料金とサービスで選んで問題ありません。エリア別の相場は関東(東京電力エリア)の電気料金関東の都市ガス料金で確認できます。

今すぐやっておく3つの備え

台風が近づいてからでは慌ててしまいます。荒天のピークが来る前に、次の3つを済ませておきましょう。

  • ガスメーターの位置を確認する:屋外のメーターボックス内か、集合住宅なら玄関横のパイプスペース内です。豪雨や夜間に探すのは危険なので、明るいうちに場所と復帰ボタンを見ておきます。
  • 通電火災を防ぐ:停電したらアイロンやドライヤー、暖房機器のコンセントをすぐ抜きます。避難などで家を空けるときは分電盤のメインブレーカーを切ります。
  • スマホと電源を満充電にする:モバイルバッテリー、ポータブル電源、防災ラジオは、お盆休みの間こまめに満充電に保ちます。
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よくある質問(FAQ)

風そのものでガスが止まることはほとんどありません。ガスメーターに内蔵された安全装置(マイコンメーター)が感震で遮断する目安は震度5相当以上の揺れで、暴風で建物が揺れてもその水準にはまず達しません。ただしマイコンメーターは揺れ以外にも、ガスの使い過ぎ(大量流量)、長時間の連続使用、ガス漏れの疑い、ガス圧の低下を感知したときに遮断します。台風の荒天時に「ガスが止まった」場合は、これらのどれかが原因です。

まずガスメーターの赤いランプを確認してください。点滅していればマイコンメーターが遮断しているので、復帰ボタンの操作で再開できます。ランプが点滅していない場合は、給湯器のエラー表示(リモコンに数字が出ていないか)、給湯器のコンセントや漏電ブレーカー、断水の可能性を順に確認します。集合住宅では受水槽のポンプが停電で止まっていることもあります。

ガスメーターの前面、液晶表示の近くにある樹脂製のキャップの下にあります。キャップは指で回すか引き上げると外れます。屋外のメーターボックス内や、集合住宅では玄関横のパイプスペース内に設置されていることが多いです。豪雨や夜間に無理に探すと危険なので、台風が来る前に場所だけ確認しておくと安心です。

もっとも多い原因は、ガス機器の止め忘れです。屋外の給湯器やガス空調も含めてすべて止めてから、もう一度やり直してください。2回試しても赤ランプの点滅が消えない場合は、ガス漏れなどメーターが異常を検知し続けている可能性があります。自分で繰り返さず、ガス導管事業者または契約中のガス会社へ連絡してください。

遅れることはありません。ガス管の維持と復旧は大手一般ガス導管事業者、電柱・電線の復旧は各エリアの一般送配電事業者が担当しており、これは契約している小売会社とは無関係です。自由化後も物理的な設備は一括管理されているため、契約先によって復旧の順番が後回しになることは一切ありません。

3つの台風が同時に存在している状態を指す通称で、気象庁の正式な用語ではありません。危険度が3倍になるわけでもありません。今回日本に影響するのは台風15号だけで、台風13号は華中で熱帯低気圧に変わる見込み、台風16号は南鳥島方面へ遠ざかります。ただし複数の台風があると気圧配置が変わりやすく、進路予想が修正されやすい点には注意が必要です。

まとめ

3つの台風のうち、日本に影響するのは台風15号だけです。11日午後から12日にかけて、東北南部から関東で荒天のピークを迎えます。台風13号は華中で熱帯低気圧に変わり、台風16号は南鳥島方面へ遠ざかります。

ガスが止まっても、赤ランプが点滅しているだけなら故障ではありません。すべてのガス機器を止めて復帰ボタンを押し、約3 分待つだけで戻せます。屋外の給湯器の止め忘れが失敗の最大の原因です。ガスの匂いがするときだけは操作せず、窓を開けてガス会社へ連絡してください。