一部アフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
再エネ賦課金、2026年度は1kWhあたり4.18円
電気を使うすべての家庭・企業が支払っている「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」。2026年度の単価は1kWhあたり4.18円で、2012年度の制度開始時(0.22円)と比べると、14年間でおよそ19倍にまで膨らみました。
太陽光や風力といった再生可能エネルギーの普及を支えるため、電気料金に上乗せする形で全国民が負担している費用です。契約している電力会社や地域にかかわらず、単価は一律に適用されます。
電気代の値上がりが続く中で、「この賦課金さえなければ」と感じている方も少なくないでしょう。そこで本記事では、再エネ賦課金が仮にゼロになった場合、家計が月々・年間でどれだけ軽くなるのかを、世帯人数別の使用量をもとに具体的な金額で試算します。
世帯人数別「再エネ賦課金がゼロになったら」の節約額
再エネ賦課金は電気の使用量(kWh)に単価を掛けて算出されるため、負担額は世帯の使用量によって変わります。世帯人数別の平均的な月間使用量で試算すると、再エネ賦課金がなくなった場合の節約額は以下のとおりです。
再エネ賦課金がゼロになった場合の節約額(目安)
| 世帯人数 | 月間使用量 | 月々の節約額 | 年間の節約額 |
|---|---|---|---|
| 1人世帯 | 200kWh | 約836円 | 約10,032円 |
| 2人世帯 | 300kWh | 約1,254円 | 約15,048円 |
| 3人世帯 | 350kWh | 約1,463円 | 約17,556円 |
| 4人世帯 | 400kWh | 約1,672円 | 約20,064円 |
*2026年度単価(4.18円/kWh)×世帯人数別の平均的な月間使用量で試算
使用量が多いほど再エネ賦課金の負担額も比例して大きくなるため、節約額も世帯人数に応じて増えていきます。4人家族であれば、再エネ賦課金がなくなるだけで年間2万円以上が手元に残る計算になります。これは、電気代の基本料金や電力量料金とは別に、再エネ賦課金という項目だけで発生している負担です。
この負担は、今後も増え続ける見込み
再エネ賦課金の単価は、2023年度に一時的に下がった年はあったものの、基本的には右肩上がりで推移してきました。2012年度の0.22円から、わずか14年で4.18円まで上昇しており、この間ずっと家計から支払われ続けてきた費用ということになります。
今後についても、FIT(固定価格買取制度)認定設備の積み上がりなどを背景に、2030年代半ば頃まで単価は上昇を続けると見込まれています。つまり、今回試算した節約額は、今後さらに増えていく可能性があるということです。
一方で、再エネ賦課金の制度自体を撤廃する具体的な動きは、現時点では見られません。政府は2050年のカーボンニュートラル実現に向けて再エネの主力電源化を推進する方針であり、この負担は当面続くと考えられます。
なぜ再エネ賦課金は必要なのか?化石燃料依存というもう一つのリスク
「なくなればそれだけ得」と考えたくなる再エネ賦課金ですが、その裏側には日本のエネルギー事情が抱える別の課題があります。日本のエネルギー自給率は2023年度時点で約12.6%と、主要国の中でも際立って低い水準です。発電量の65.1%を火力発電が占め、その燃料となるLNG・石炭・石油の大部分を海外からの輸入に頼っているのが実情です。
燃料を輸入に依存している以上、中東情勢の緊迫化や円安が進むと、そのまま輸入コストの上昇となって電気代に跳ね返ってきます。再エネ賦課金がなくなったとしても、こうした国際情勢によって電気代が上がってしまえば、節約効果は簡単に相殺されてしまいます。
再エネ賦課金は、こうした海外の資源価格に左右されにくい国産の再生可能エネルギーを増やすための費用という側面を持っています。政府が2025年2月に閣議決定した第7次エネルギー基本計画でも、2040年度に再エネ比率を40〜50%まで引き上げ、初めて火力発電の比率を上回る目標が掲げられました。
再エネ賦課金がなくなれば、目先の電気代は確かに安くなります。ただ、化石燃料への依存を減らし、海外情勢に振り回されにくいエネルギー基盤を築いていくためには、再エネの拡大は欠かせないプロセスといえるでしょう。今の負担を「無駄なコスト」としてではなく、将来の電気代の安定にもつながる投資として捉える視点も持っておきましょう。