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蛍光灯は2027年末までに製造・輸出入が終了
蛍光灯の製造・輸出入が終了する背景には、「水銀に関する水俣条約」があります。
2023年10月から11月に開催された第5回締約国会議(COP5)で、水銀を使用する一般照明用蛍光ランプについて、製造・輸出入を段階的に廃止することが決定されました。
これを受け、日本でも蛍光ランプの製造・輸出入が段階的に禁止されます。環境省によると、一般照明用蛍光ランプは2027年末までに廃止される予定です。
ただし、すべての蛍光ランプが一斉に2027年12月31日に終了するわけではありません。種類によって廃止時期が異なり、電球形はすでに製造・輸出入が禁止されています。
一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が禁止される時期
| 蛍光ランプの種類 | 製造・輸出入の禁止 |
|---|---|
| 電球形蛍光ランプ(30W以下) | 2026年1月1日から(禁止済み) |
| 電球形蛍光ランプ(30W超) | 2027年1月1日から |
| コンパクト形蛍光ランプ | 2027年1月1日から |
| 直管形・環形(ハロりん酸塩系) | 2027年1月1日から |
| 直管形・環形(三波長系など) | 2028年1月1日から |
※ 禁止の前日までは製造できるため、たとえば直管形の三波長系は2027年12月31日までが製造できる期限になります。
そのため、「2027年から蛍光灯が突然なくなる」というより、種類ごとに段階的に製造・輸出入が終了し、2027年末までに一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が終了すると考えるとよいでしょう。
2027年から蛍光灯は使えなくなる?
結論からいうと、2027年以降も、現在使っている蛍光灯を使用することはできます。
今回の規制で禁止されるのは、対象となる蛍光ランプの製造と輸出入です。
環境省は「蛍光ランプの使用・販売・購入は禁止されません」と明記しています。すでに使用している蛍光ランプや、禁止日までに製造された在庫品については、その後も販売・使用が禁止されるわけではありません。
つまり「2027年になったら、家の蛍光灯をすべてLEDに交換しなければならない」というわけではありません。
ただし、メーカーによる生産が終了すれば、時間が経つにつれて蛍光ランプの選択肢が少なくなったり、入手しにくくなったりする可能性があります。
蛍光灯を使っている家庭では、ランプが切れてから慌てて交換するのではなく、照明器具の状態を確認しながら、計画的にLEDへの切り替えを検討するとよいでしょう。
蛍光灯とLED、電気代はどれくらい違う?
蛍光灯からLEDへの交換を考えるとき、気になるのが電気代です。
LEDは蛍光灯よりも少ない電力で同程度の明るさを得られるため、一般的に照明にかかる電気代を抑えられます。
資源エネルギー庁の省エネポータルサイトによると、68Wの蛍光灯器具を34WのLED照明器具に交換した場合(年間2,000時間使用)、年間で電気68.00kWhの省エネとなり、約2,108円の節約になります。
電気料金単価を31円/kWhとすると、年間の電気料金は以下のようになります。
蛍光灯とLEDの年間電気料金(年間2,000時間使用)
| 項目 | 蛍光灯(68W) | LED(34W) |
|---|---|---|
| 年間電気料金 | 4,216円 | 2,108円 |
| 年間の差額 | ― | 2,108円お得 |
この試算では、LEDの年間電気料金は蛍光灯の約半分です。単純計算では、10年間使えば電気料金だけで約2万1,000円の差になります。
ただし、これはあくまで一定の条件で計算した例です。実際の電気代は、照明器具の消費電力や使用時間、契約している電気料金によって変わります。
電気代の計算方法
照明にかかる電気代は、次のように計算できます。
消費電力(kW)×使用時間(時間)×電気料金単価(円/kWh)=電気代
例えば、消費電力40Wの照明を1日5時間使い、電気料金単価を31円/kWhとすると、40W=0.04kWなので、
0.04kW×5時間×365日×31円=約2,263円
となります。同じ明るさのLED照明の消費電力が20Wなら、年間の電気代は約1,132円。この場合、年間約1,131円の差になります。
実際には製品によって消費電力が異なるため、交換する際は「◯W相当」という明るさだけでなく、実際の消費電力(W)を確認することが大切です。
照明以外の節電もあわせて知りたい場合は、電気代の節電方法もご覧ください。
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| 順位 | 電力会社 | プラン名 | 月間料金 | 年間節約額 | 詳細 |
|---|---|---|---|---|---|
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電気料金をシミュレーションするLEDは電気代以外にもメリットがある
蛍光灯からLEDに交換するメリットは、電気代だけではありません。
LEDは長寿命
LEDは蛍光ランプと比較して寿命が長く、ランプ交換の回数を減らせます。環境省の省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」は、電球形LEDランプの寿命を40,000時間と紹介しています。
照明の交換頻度が減れば、ランプを購入したり交換したりする手間も減らせます。高い位置にある照明ほど、この差は効いてきます。
水銀を使用しない
今回の蛍光ランプ規制の大きな背景となっているのが水銀です。
蛍光ランプには水銀が使用されており、水銀による環境への影響を抑えるため、国際的な規制が進められています。LED照明への移行は、電気代の削減だけでなく、水銀を使用する照明からの転換という意味もあります。
蛍光灯からLEDに交換するときの注意点
「蛍光灯が切れたから、同じ形のLEDランプに交換すればいい」と考える人もいるかもしれません。しかし、蛍光灯の器具にLEDランプを取り付ける場合は注意が必要です。
蛍光灯からLED照明に変更する方法には、大きく分けて2つあります。
特に古い照明器具をそのまま使い続ける場合には注意が必要です。NITE(製品評価技術基盤機構)は、古い蛍光灯器具では、外観に異常がなくても内部の電気部品が劣化し、発煙・発火につながるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
NITEに報告された蛍光灯器具の事故のうち、使用年数が推定できたものの約9割が使用年数10年超の製品でした。NITEは、使用年数が10年を超えている場合には、器具ごとLED照明へ交換することを検討するよう呼びかけています。
使用年数が10年を超えている照明器具では、ランプだけを交換するのではなく、照明器具そのものをLED対応のものに交換する方法も検討しましょう。点灯時に「ちらつく」「異音がする」「焦げたにおいがする」といった異常があるときは、すぐに使用を中止してください。
蛍光灯からLEDに替えるなら、いつがいい?
「2027年末までに製造・輸出入が終了するなら、今すぐ交換したほうがいいの?」と思う人もいるでしょう。実際には、すべての家庭が今すぐ交換しなければならないわけではありません。
ただし、次のような場合はLED化を検討するよいタイミングです。
古い照明器具を使っている
照明器具を長年使用している場合は、蛍光ランプだけでなく器具そのものの劣化も考えられます。特に10年以上使用している照明器具は、LED化に合わせて器具ごと交換することを検討しましょう。
蛍光灯を頻繁に交換している
蛍光ランプが切れるたびに交換しているなら、LED照明への交換によってランプ交換の手間を減らせる可能性があります。
電気代を少しでも抑えたい
照明を長時間使用する家庭ほど、消費電力の差による電気代への影響も大きくなります。特にリビングなど、毎日長時間使用する照明からLED化を進めるのも一つの方法です。家庭全体の電気代を見直したい場合は、電気代を安くする方法もあわせてご覧ください。
2027年以降の蛍光ランプの入手が心配
電球形蛍光ランプの製造・輸出入はすでに禁止されており、コンパクト形なども2027年1月1日から禁止されます。「蛍光灯が切れたけれど、交換用のランプが見つからない」という事態を避けるためにも、照明器具の交換時期をあらかじめ考えておくと安心です。
蛍光灯からLEDに替えると電気代はいくら安くなる?まとめ
一般照明用の蛍光ランプは、2027年末までに製造・輸出入が段階的に終了します。ただし、2027年から蛍光灯の使用が禁止されるわけではありません。現在使用している蛍光灯や、禁止前に製造された在庫品は、その後も使用できます。
一方、LED照明は蛍光灯より消費電力が少ないため、照明にかかる電気代を抑えられる可能性があります。資源エネルギー庁の試算では、68Wの蛍光灯器具を34WのLED照明器具に交換した場合(年間2,000時間使用)、年間約2,108円の節約になる計算です。
また、古い蛍光灯器具では、LEDランプだけを交換することで事故につながる可能性もあるため注意が必要です。使用年数が長い場合は、器具ごとLED照明に交換することも検討しましょう。
「2027年だから急いで蛍光灯を捨てる」のではなく、照明器具の寿命や電気代、今後の蛍光ランプの入手性を考えながら、計画的にLED化を進めるのがよさそうです。
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参考サイト一覧 :
- 環境省|一般照明用の蛍光ランプの規制について
- 環境省|一般照明用の蛍光ランプの製造・輸出入は2027年までに廃止されます(2024年2月)
- 資源エネルギー庁|省エネポータルサイト「照明」
- 環境省 しんきゅうさん|LED照明への買換え効果
- NITE 製品評価技術基盤機構|10年超え「古い蛍光灯器具」の事故に注意(2026年3月26日)