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従量電灯など標準的な電気料金プランでは、時間帯によって1kWhあたりの単価は変わりません。「夜は電気代が安い」というイメージがありますが、それは特定のプランを契約している場合に限られます。

電気代が安い時間帯を活用するには、「オール電化向け時間帯別プラン」「市場連動型プラン」のいずれかへ切替が必要です。それぞれの特徴と、自分に合うプランの選び方を見ていきましょう。

記事のポイント

  • 従量電灯などの標準プランは時間帯に関係なく同じ単価で、時間帯によって電気代が変わることはない
  • オール電化向けの時間帯別プランは、22時や23時から翌朝8時・9時ごろまでの深夜料金が割安に設定されている
  • Looopでんきなどの市場連動型プランは30分ごとに単価が変わり、太陽光発電が増える昼間や需要が少ない深夜に安くなる傾向がある

そもそも電気料金は時間帯で変わるもの?

電気料金が時間帯で変わるかどうかは、契約している料金プランの種類によって決まります

多くの家庭が契約している「従量電灯」は、1か月の使用量(kWh)に応じて単価が3段階で上がっていく仕組みです。電気代の計算方法を見てもわかるとおり、この段階制の単価は使用量だけで決まり、使った時間帯は関係ありません。

つまり、「深夜に洗濯機を回せば安くなる」というのは、従量電灯プランでは成り立ちません。時間帯によって単価が変わるのは、電力会社が用意する特定の時間帯別プランや、市場価格に連動するプランに限られます。

なお、電気料金には基本料金・電力量料金に加えて燃料費調整額や再エネ賦課金も含まれますが、これらも時間帯に関係なく毎月一律で決まる要素です。

安い時間帯があるプラン①:オール電化向け時間帯別プラン

オール電化住宅向けの時間帯別プランは、深夜から早朝にかけての単価を割安に設定しているプランです。エコキュートなどの電気給湯器で深夜にお湯を沸かす使い方を想定して設計されており、割安な時間帯は電力会社ごとに22時または23時スタートで異なります。

主なオール電化向け時間帯別プランの割安時間帯(一例)

電力会社 プラン名 割安な時間帯
中部電力ミライズ トクトクタイムプラン(夜トク) 22時~翌8時
九州電力 従量電灯C(時間帯別) 22時~翌8時
四国電力 時間帯別プラン(平日夜間) 23時~翌9時
HTBエナジー ミッドナイトママトクプラン 22時~24時

※時間帯や割安幅は変更される場合があるため、契約前に各社公式サイトで最新の内容をご確認ください。

日中の単価が高くなる点に注意

👉時間帯別プランは深夜が割安な一方、日中の単価は標準プランより高く設定されているケースが多くあります。在宅時間が長く日中も電気を使う世帯では、切替によってかえって電気代が上がることもあるため、オール電化向けプランの比較で自分の使用パターンに合うか確認しましょう。

安い時間帯があるプラン②:市場連動型プラン

市場連動型プランは、日本卸電力取引所(JEPX)のスポット価格に電力量料金が連動するプランです。JEPXでは30分ごとに価格が決まるため、単価も30分単位で変動します。

電力需給の関係で、太陽光発電の供給が増える昼間と、需要全体が落ち着く深夜に単価が下がる傾向があります。一方、冷暖房需要が高まる朝や夕方は単価が上がりやすい時間帯です。

市場連動型プランを提供する代表例が、Looopでんきの「スマートタイムONE」です。30分ごとに単価が変わり、昼間・深夜に安くなる傾向があります。他にも楽天でんき(市場価格調整額を1か月単位で設定)や、法人向けを中心とした日本テクノなどが市場連動型のプランを展開しています。

価格が急騰するリスクもある

👉市場連動型プランは、寒波や燃料不足などでJEPXスポット価格が急騰すると、電気代が大きく跳ね上がるリスクがあります。実際に2021年冬には、通常5~10円/kWh程度だったスポット価格が最大251円/kWhまで急騰した事例があり、契約者の電気代が急増しました。
安さだけでなく、価格上限(キャップ)の有無や、急騰時の割引措置があるかも契約前に確認しておきましょう。

安い時間帯を活かして電気代を抑えるコツ

時間帯別プランや市場連動型プランを契約したら、電気を使うタイミングを安い時間帯にずらすことで節約効果が高まります

  • 洗濯機・乾燥機はタイマー機能を使い、深夜や早朝の割安な時間帯に稼働させる
  • 電気給湯器(エコキュート等)の給湯タイミングを、契約プランの割安な時間帯に合わせて設定する
  • EVを所有している場合は、単価が下がる時間帯に充電する
  • 家庭用蓄電池がある場合は、安い時間帯に充電し、高い時間帯に自家消費する
  • 太陽光発電がある場合は、発電量が増える日中に家事や充電を集中させ、余剰電力を活かす

市場連動型プランを契約している場合は、公式サイトやアプリで翌日の時間帯別単価を事前に確認できることが多いため、単価が高くなりそうな時間帯を避けて家電を使うことも節約につながります。

時間帯別プラン・市場連動型プランを選ぶときのポイント

どちらのプランも、自分の生活パターンに合っているかどうかで、お得になるかが大きく変わります。契約前に次の点を確認しましょう。

  • 在宅時間帯と、プランの割安な時間帯が重なっているか
  • スマートメーターの使用量データで、自分の電気の使い方の傾向を確認する
  • 価格上限や、急騰時の割引・キャンセル条件があるか
  • 解約時の違約金の有無

時間帯別プランや市場連動型プランは、生活パターンによって標準プランよりも割高になる可能性もあります。切替を検討する際は、セレクトラの電気料金比較で複数のプランを比較し、自分の使用量に合った選択肢を確認してから決めることをおすすめします。

よくある質問

いいえ、変わりません。従量電灯などの標準的なプランは、時間帯に関係なく1kWhあたりの単価が決まっています。夜間に電気代を安くしたい場合は、時間帯別プランや市場連動型プランへの切替が必要です。
日中や深夜に電気を多く使う人、EVや家庭用蓄電池を持っていて充電のタイミングを調整できる人に向いています。一方、価格変動を気にせず毎月の電気代を一定にしたい人には不向きです。
生活スタイルによって異なります。毎日決まった時間(22時や23時以降)に電気を使う世帯は夜間割引プランが合いやすく、生活パターンが不規則で日中に太陽光の余剰電力を活用できる世帯は市場連動型プランが合いやすい傾向があります。
契約中の電力会社の公式サイトやマイページで料金プランの時間区分を確認できます。市場連動型プランの場合は、多くの電力会社が公式サイトやアプリで当日・翌日の単価を公開しています。
契約しているプランによります。標準的な従量電灯プランでは時間帯にかかわらず単価が変わらないため、深夜に使っても電気代は変わりません。時間帯別プランや市場連動型プランを契約している場合のみ、深夜の使用で電気代を抑えられます。