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何が変わったのか

押さえる3点
  1. ランドクルーザーシリーズ国内初のハイブリッド車を、ZXとGR SPORTに設定。発売は2026年10月1日
  2. これまでの3.5Lガソリン車は、新しい主要諸元表に列がありません。現在のラインアップは3.3Lディーゼル車と3.5Lハイブリッド車の2本立てです
  3. ハイブリッド車の車両型式は5AA-VJH300W。ディーゼル車の3DA-FJA300Wとは別の型式になり、自動車保険の料率クラスもこの型式で判定されます

ハイブリッドシステムは、3.5L V6ツインターボエンジン(V35A-FTS)にモーターを組み合わせたパラレル方式です。システム最高出力は336kW(457PS)、システム最大トルクは790N・m(80.6kgf・m)で、いずれもトヨタの社内算定値です。オフロードではマルチテレインセレクトと連携し、岩場や深雪路などでモーターのみの走行も一部可能としています。

ランドクルーザー“300”の現行ラインアップ(2026年10月1日発売)

グレード 車両型式 使用燃料 WLTCモード燃費 車両本体価格(税込)
GX(ディーゼル・5人乗り) 3DA-FJA300W 軽油 9.8km/L 6,300,800円
ZX(ディーゼル・5人乗り) 3DA-FJA300W 軽油 9.7km/L 8,750,500円
GR SPORT(ディーゼル・5人乗り) 3DA-FJA300W 軽油 9.7km/L 9,150,900円
ZX(ハイブリッド・7人乗り) 5AA-VJH300W 無鉛プレミアムガソリン 9.4km/L 9,801,000円
GR SPORT(ハイブリッド・7人乗り) 5AA-VJH300W 無鉛プレミアムガソリン 9.4km/L 10,200,300円

同じグレードで比べると、ハイブリッド車はディーゼル車より約105万円高い価格設定です。ZXで1,050,500円差、GR SPORTで1,049,400円差になります。ハイブリッド車は7人乗り、ディーゼル車は5人乗りで、乗車定員も異なります。

*出典:トヨタ自動車「ランドクルーザー“300”シリーズを一部改良」(2026年9月16日)、同「ランドクルーザー“300”」WEBカタログ 主要諸元表(’26年9月時点)

燃費の中身|市街地ではディーゼルが上回る

総合値の0.3km/L差は、走行モード別に分けると内訳が変わります。市街地モードでは、ディーゼル車がハイブリッド車を1.0km/L上回ります。

走行モード別のWLTCモード燃費(国土交通省審査値)

走行モード ディーゼル
ZX・GR SPORT
ディーゼル
GX
ハイブリッド
ZX・GR SPORT
市街地モード 7.4km/L 7.5km/L 6.4km/L
郊外モード 9.7km/L 9.8km/L 9.9km/L
高速道路モード 11.1km/L 11.2km/L 11.1km/L
総合(WLTCモード) 9.7km/L 9.8km/L 9.4km/L

ハイブリッド車が上回るのは郊外モードの0.2km/Lだけで、高速道路モードは同じ値です。車両重量はディーゼル車のZXが2,590kg、ハイブリッド車のZXが2,660kgで、ハイブリッド化で70kg重くなっています。

もう一つ、燃費の数字だけでは比べられない違いがあります。ハイブリッド車の指定燃料は無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)、ディーゼル車は軽油です。2026年9月14日時点の全国平均価格は、軽油が159.3円/L、レギュラーガソリンが169.9円/Lでした。ハイオクの全国平均はこの調査では公表されていないため、9.4km/Lと9.7km/Lという数字を燃料代の差として読むことはできません。

燃料タンク容量も違います。ディーゼル車は80L、ハイブリッド車は68Lです。カタログ燃費で満タンからの走行距離を計算すると、ディーゼル車のZXが約776km、ハイブリッド車のZXが約639kmで、約137kmの差になります。長距離を走る使い方では、給油の回数そのものが変わります。

*出典:トヨタ自動車「ランドクルーザー“300”」WEBカタログ 主要諸元表(’26年9月時点)、資源エネルギー庁「ガソリン・軽油・灯油 全国平均価格の推移」(2026年9月14日調査)

保険料の前提|新しい型式の料率クラスは、まだありません

自動車保険の保険料は、車名ではなく型式ごとに決まります。損害保険料率算出機構が算出する型式別料率クラスは、自家用普通乗用車でクラス1〜17の17区分、クラス1が最も安くなります。ハイブリッド車の5AA-VJH300Wは新しく設定された型式のため、クラスの判定のもとになる保険実績がまだありません。

実際に同機構の型式別料率クラス検索で5AA-VJH300Wを照会すると、「該当する型式はありません」と表示されます(2026年9月16日に確認)。同機構は検索できない車として「未発売・発売して間もない型式」を挙げており、掲載時期については「新たに発売される型式は発売日の翌月初めに追加しています」と説明しています。発売日は10月1日ですから、クラスが公表されるのは2026年11月初めの見込みです。

それまでのあいだ、この型式に適用されるのはAEB(衝突被害軽減ブレーキ)による割引です。同機構は「保険実績の蓄積が十分ではない『発売後約3年以内の型式』を対象に、AEB装置の有無に応じて保険料が割引となります」としています。発売後約3年を過ぎると、割引ではなく実績にもとづく料率クラスで評価されます。割引の対象であることは、その型式が新しいことの印であって、保険料が安いことの印ではありません。

*出典:損害保険料率算出機構「型式別料率クラス検索」

車両保険|300系の車両クラスは2026年に上がりました

参考になるのは、併売されるディーゼル車と、今回で設定が終わるガソリン車の実績です。保険始期2026年1月1日〜12月31日の契約に適用される参考純率上の料率クラスは、次のとおりです。

ランドクルーザー“300”の型式別料率クラス(保険始期2026年、カッコ内は前年)

型式 対人賠償 対物賠償 人身傷害 車両保険
FJA300W
3.3Lディーゼル
8(8) 6(6) 7(7) 7(5)
VJA300W
3.5Lガソリン・今回で設定終了
3(5) 1(1) 7(7) 7(5)

2つの型式とも、車両保険のクラスが5から7へ2つ上がりました。対人・対物・人身傷害はほとんど変わっていません。300系で保険料が高くなる要因は、車両保険のクラスに集まっています。

背景にあるのは盗難です。日本損害保険協会の第27回自動車盗難事故実態調査によると、2025年に保険金が支払われた車両本体盗難のうちランドクルーザー(プラドを含む)は825件・構成比30.0%で、車名別ワースト1位でした。5年連続の1位です。ハイブリッド車は型式が変わりますが、盗難のリスクは車体と中古市場の需要によって生じるため、型式が新しくなっても下がるとは限りません。

もう一点、発売直後だからこその制限があります。ソニー損保は車両保険をつけられない場合として「初度登録(検査)年月から18年以上が経過しているお車」「発売されたばかりのお車」「車両保険金額が1,500万円を超えるお車」「車両料率クラスが17のお車」などを挙げ、さらに「上記に当てはまらなくても車両保険が付帯できない場合がある」としています。ハイブリッド車の最上位グレードGR SPORTは1,020万300円で、金額の基準には届きません。判断が分かれるのは「発売されたばかり」のほうです。

*出典:損害保険料率算出機構「型式別料率クラス検索」(2026年9月16日照会)、日本損害保険協会「第27回自動車盗難事故実態調査結果」(2026年3月4日)、ソニー損保「車両保険をつけられないケースは」

いま確認できること

  • 燃費で選ぶなら、総合値だけを見ない。市街地中心の使い方ではディーゼル車、郊外中心ではハイブリッド車が上回ります
  • 燃料の種類が違うことを前提に計算する。ハイブリッド車はハイオク、ディーゼル車は軽油です。km/Lの差をそのまま燃料代の差として扱わないでください
  • ハイブリッド車の料率クラスは11月初めに公表見込み。それまでは、同じ車体のディーゼル車の実績が参考になります
  • 車両保険を付けられるかを先に確認する。「発売されたばかりのお車」の扱いは保険会社ごとに違います。契約可否は見積もり時に確認してください

納車が10月以降なら、いまの契約条件のままで各社がいくら提示するかを先に並べておくと、車が替わったときの差額が見えます。

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よくある質問(FAQ)

WLTCモードの総合値ではディーゼル車が上回ります。トヨタの主要諸元表(’26年9月時点)では、3.5Lハイブリッド車のZX・GR SPORTが9.4km/L、3.3Lディーゼル車のZX・GR SPORTが9.7km/L、GXが9.8km/Lです。走行モード別に見ると、市街地モードはディーゼル車が7.4km/L、ハイブリッド車が6.4km/Lで差が最も大きく、郊外モードだけはハイブリッド車が9.9km/Lで上回ります。ただし指定燃料が異なり、ハイブリッド車は無鉛プレミアムガソリン、ディーゼル車は軽油です。燃料タンク容量もハイブリッド車が68L、ディーゼル車が80Lと差があるため、km/Lの数値だけで燃料代や航続距離を比べることはできません。

2026年9月16日時点では公表されていません。ハイブリッド車の車両型式は5AA-VJH300Wですが、損害保険料率算出機構の型式別料率クラス検索で照会すると「該当する型式はありません」と表示されます。同機構は検索できない車として「未発売・発売して間もない型式」を挙げており、「新たに発売される型式は発売日の翌月初めに追加しています」と説明しています。発売日が10月1日ですから、追加は11月初めの見込みです。なお併売されるディーゼル車の型式3DA-FJA300Wは、保険始期2026年の参考純率上の料率クラスが対人8・対物6・人身傷害7・車両7です。

保険会社によっては制限があります。ソニー損保は車両保険をつけられない場合として「初度登録(検査)年月から18年以上が経過しているお車」「発売されたばかりのお車」「車両保険金額が1,500万円を超えるお車」「車両料率クラスが17のお車」などを挙げ、さらに「上記に当てはまらなくても車両保険が付帯できない場合がある」としています。ハイブリッド車の最上位グレードGR SPORTは1,020万300円で1,500万円の基準には届きませんが、「発売されたばかりのお車」の判定は保険会社ごとに異なります。契約前に確認してください。

盗難を補償するのは車両保険です。日本損害保険協会の第27回自動車盗難事故実態調査(2026年3月4日公表)によると、2025年に保険金が支払われた車両本体盗難のうちランドクルーザー(プラドを含む)は825件・構成比30.0%で、車名別ワースト1位でした。5年連続の1位です。ただし車両新価特約(新車特約)や車両全損時復旧費特約は、盗難され発見されない場合を除外している商品があります。盗難全損でいくら支払われるかは、特約ではなく車両保険金額そのもので決まることが多いため、契約時に約款で確認してください。

出典

本記事の価格・諸元は2026年9月16日時点のトヨタ自動車の公表値にもとづきます。グレード構成・価格・燃費の値は改良や年次変更で更新されるため、購入検討時は公式サイトで最新の情報をご確認ください。燃費はWLTCモードの国土交通省審査値で、実際の値は気象・渋滞などの使用環境や運転方法により異なります。満タンからの走行距離はカタログ燃費と燃料タンク容量による単純計算です。料率クラスは損害保険料率算出機構が算出した参考純率上の値で、各保険会社が使用する料率クラスとは異なる場合があります。車両保険の引受条件・特約の名称は保険会社ごとに異なるため、契約時は各社の約款・重要事項説明書をご確認ください。セレクトラは保険料の算定や特定商品の推奨を行っていません。