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新型エルグランドとは?16年ぶり全面刷新のポイント

初代エルグランドが登場したのは1997年。2010年の3代目(E52型)以来、実に16年ぶりの世代交代となりました。新型は「LIMITLESS GRAND TOURER(リミットレス グランド ツアラー)」をコンセプトに、歴代が受け継いできた「運転の楽しさ」と、後席の快適性を両立させたプレミアムミニバンとして開発されています。

全車がe-POWER+e-4ORCEの4WD専用

最大の特徴は、全グレードが電動パワートレイン専用になった点です。従来型にあったガソリンエンジン車や2WDは廃止され、次の構成に統一されました。

  • 第3世代e-POWER:発電専用の1.5L直列3気筒ターボエンジン「ZR15DDTe」で発電し、走行は100%モーター駆動
  • e-4ORCE:前後2つのモーターで駆動力を緻密に制御する電動4WD
  • インテリジェント ダイナミックサスペンション:路面状況に応じて減衰力を可変

エンジンはタイヤと直結せず発電に専念するため、モーターならではの力強い加速と高い静粛性を実現。加減速時の車体の揺れを抑えるe-4ORCEにより、後席でも酔いにくいフラットな乗り心地がうたわれています。

*出典:Car Watch「日産、新型「エルグランド」は「e-4ORCE」の2グレード設定で価格は689万7000円から」Motor Fan「約16年ぶりの世代交代!日産が新型「エルグランド」発売」

新型エルグランドの価格・グレード

グレード 価格(税込)
X e-4ORCE 689万7,000円
G e-4ORCE 757万9,000円
AUTECH e-4ORCE 824万7,800円
VIP e-4ORCE 869万8,800円

※このほかAUTECH LINEやステップタイプなどのカスタマイズモデルも設定されています。

*出典:ベストカー「新型エルグランド残価率イイぞ!! 乗り出し750万円スタート」日産自動車「エルグランド」主要諸元(公式)

エントリーの「X」でも689万7,000円と、従来のミニバンの常識を超える強気な価格設定です。ただし、電子制御サスペンションや両側電動スライドドアなどを標準装備しており、装備内容を踏まえた価格帯だといえます。

なぜ今エルグランド?日産の業績から読み解く投入の背景

新型エルグランドの投入は、日産が進める再建計画「Re:Nissan」とも深く関わっています。日産の2026年3月期(2025年度)決算をセグメント別に見ると、事業構造の課題が浮かび上がります。

セグメント 売上高 営業損益 営業利益率
自動車事業 10兆9,201億円 ▲2,928億円 ▲2.7%
販売金融事業 1兆3,180億円 2,979億円 22.6%
連結合計 12兆79億円 580億円 0.5%

※日産自動車「2026年3月期 決算短信(セグメント情報)」より。数値は決算短信と照合済み。

*出典:日産自動車「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(IR情報)

自動車の製造・販売を担う「自動車事業」は営業損失を計上する一方、ローンやリースを扱う「販売金融事業」が高い収益性で連結の営業黒字を支えている構造です。高単価なフラッグシップである新型エルグランドは、こうした状況のなかで自動車事業の収益改善を担う重要なモデルと位置づけられます。日産は2026年度に営業利益2,000億円への回復を目指しています。

エルグランド vs アルファード|WLTC燃費を比較

購入を検討するうえで気になるのが、ライバルであるトヨタ アルファードとの燃費差です。新型エルグランドはe-4ORCE(4WD)専用なので、駆動方式をそろえてアルファード ハイブリッド車(HEV)のE-Four(4WD)と比較します。

比較項目 新型エルグランド
e-4ORCE(4WD)
アルファードHEV
Executive Lounge(E-Four)
アルファードHEV
Z(E-Four)
アルファードHEV
G(E-Four)
WLTCモード燃費 16.8 km/L 16.8 km/L 17.4 km/L 17.8 km/L
駆動方式 e-4ORCE(電動4WD) E-Four E-Four E-Four
パワートレイン 1.5L直3ターボ+e-POWER 2.5L直4+HV 2.5L直4+HV 2.5L直4+HV
車両重量 約2,430〜2,440kg 約2,290kg 約2,220kg 約2,200〜2,210kg
排気量 1,497cc 2,487cc 2,487cc 2,487cc

※上表はいずれも4WD(E-Four)同士の比較です。アルファードHEVには2WDもあり、2WDのWLTCモード燃費は17.5〜18.9km/Lとさらに高くなります。数値はトヨタ「アルファード 主要諸元表(2026年6月)」の国土交通省審査値。

補足:アルファードには「PHEV」もあります

アルファードの最上級には、外部充電に対応したプラグインハイブリッド車(PHEV/Executive Lounge・E-Four・6人乗り、1,069万9,700円)も設定されています。WLTCモード16.7km/L・EV走行距離73kmで、本記事で比較している充電不要のハイブリッド車(HEV)とは別のパワートレインです。新型エルグランドのe-POWERは外部充電しないため、比較対象としてはアルファードのハイブリッド車(HEV)が同じ土俵になります。

比較のポイント。

最上級グレード同士(4WD)なら燃費は同等。新型エルグランド(16.8km/L)は、アルファードHEVで最も車重の重いE-Four・Executive Lounge(16.8km/L)と同値です。全長5m・車重2t超の4WDミニバン同士では、上級グレードで互角の燃費といえます。

量販グレードのE-Fourでは、アルファードがやや優勢。アルファードHEVのZ(E-Four)は17.4km/L、G(E-Four)は17.8km/Lで、新型エルグランドを0.6〜1.0km/L上回ります。エルグランドはアルファードより100kg以上重く、この差が燃費に影響していると考えられます。

2WDを選べるアルファードの最良値には届かない。さらに燃費を優先するなら、アルファードHEVの2WD(17.5〜18.9km/L)が有利です。ただし新型エルグランドは4WD専用のため、単純な最良値比較ではなく「4WD同士」で見るのが妥当です。

燃費差は最大でも約2km/L。実際の選択では燃費よりも走りの質(静粛性・乗り心地)や価格差、後述する維持費の違いが判断のポイントになりそうです。

*出典:Motor Fan「約16年ぶりの世代交代!日産が新型「エルグランド」発売」主要諸元日産自動車「エルグランド」主要諸元(公式)トヨタ アルファード|価格・グレード(公式)

見落としがちな維持費の差:自動車税は年13,000円お得

燃費以外で意外に大きいのが自動車税(種別割)の差です。新型エルグランドは排気量1,497ccのため「1.0L超〜1.5L以下」に区分され、年額は30,500円。対してアルファード(2.5L)は「2.0L超〜2.5L以下」で年額43,500円です。

  • 新型エルグランド(1.5L):年30,500円
  • アルファード(2.5L):年43,500円
  • 差額:年13,000円

「高級大型ミニバンなのに税区分はコンパクトカー級」というのは、e-POWERならではの面白い特徴です。ただし車両重量が2tを超えるため、重量税やタイヤ代、そして自動車保険料は高級車クラスになる点は理解しておく必要があります。

*出典:日産自動車「エルグランド」主要諸元(排気量1,497cc)。自動車税(種別割)の年額は排気量区分に基づく(1.0L超〜1.5L以下:30,500円/2.0L超〜2.5L以下:43,500円)

自動車税では新型エルグランドに軍配が上がる一方、車両価格が高い高級ミニバンでは自動車保険料の差の方が家計への影響が大きくなりがちです。まずは一括見積もりで、あなたの車種・条件での保険料を確認しておきましょう。

高級ミニバン購入で押さえたい「自動車保険」のポイント

車両価格が689万円〜という新型エルグランドは、購入後の自動車保険でも通常のミニバンとは異なる注意点があります。

1. 車両保険の金額が高くなりやすい

車両保険は、契約する車の市場価格をもとに保険金額が設定されます。車両価格の高い新型エルグランドは、その分車両保険の保険料も高くなりやすい傾向があります。だからこそ、補償内容と保険料のバランスを各社でしっかり比較することが大切です。

2. 発売直後は「型式別料率クラス」が読みにくい

自動車保険の保険料は、車の型式ごとの事故実績に応じた「型式別料率クラス」に大きく左右されます。新型車は発売直後、事故データが十分に蓄積されていないため、料率クラスがその後の見直しで変わる可能性があります。契約時だけでなく、更新時の保険料も意識しておくと安心です。

3. 先進安全装備による割引の可能性

新型エルグランドはプロパイロットや踏み間違い衝突防止などの先進安全装備を搭載しています。自動ブレーキ(AEB)を備えた新車にはASV割引(自動ブレーキ割引)が適用されるケースがあり、保険料の軽減につながる場合があります。適用条件は保険会社ごとに異なるため、見積もり時に確認しましょう。

4. ローン・残価設定クレジット利用時は車両保険が実質必須

高額車をローンや残価設定クレジットで購入する場合、契約条件として車両保険への加入が実質的に求められることがあります。万一の事故や盗難で残債が残るリスクに備える意味でも、車両保険の内容は重要です。

ポイント

同じ補償内容でも、保険会社によって年間の保険料は数万円単位で変わることがあります。特に車両保険を付ける高級ミニバンでは、その差が家計に与えるインパクトも大きくなります。

まずは無料の自動車保険一括見積もりで比較を

複数の保険会社の見積もりを1回の入力でまとめて取得できる一括見積もりなら、あなたのエルグランドに最適な補償を、いちばんお得な保険料で見つけられます。

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まとめ

  • 新型エルグランドは16年ぶりのフルモデルチェンジで、全車が第3世代e-POWER+e-4ORCEの電動4WD専用に
  • 価格は689万7,000円〜。アルファードと真っ向勝負の価格帯
  • WLTC燃費は16.8km/L。4WD同士なら最上級グレード(アルファードHEV Executive Lounge E-Four)と同値。量販のZ・G(E-Four)には0.6〜1.0km/L及ばず、2WDも選べるアルファード(最良18.9km/L)には一歩譲る
  • 1.5L区分のため自動車税は年30,500円とアルファードより年13,000円お得
  • 車両価格が高い高級ミニバンだからこそ、自動車保険は複数社の比較が欠かせない

購入を検討中の方は、車両価格や維持費だけでなく、毎年かかる保険料まで含めて総合的に判断するのがおすすめです。新型エルグランドの補償を検討するなら、まずは一括見積もりで各社の保険料を比べてみてください。

出典

車両スペック・燃費・価格はメーカー公表値および自動車メディア報道にもとづきます。燃費は改良やグレード追加で変わり得るため、購入検討時は最新値を各メーカー公式サイトでご確認ください。財務数値は日産自動車「2026年3月期 決算短信」(セグメント情報)と照合済みです。自動車保険の補償内容・保険料に関する記述は一般的な傾向の解説であり、実際の内容は契約中・検討中の保険会社の約款・重要事項説明書をご確認ください。