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ガス市場(よく分かるガス市場)

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日本のガス市場について。比較的クリーンなエネルギーとして新たに注目を集めているガスの市場を、ガス供給の仕組みからガスの小売自由化の進行状況、現在の消費量から今後の課題まで、くわしく見ていきます。

ガス市場(よく分かるガス市場)
  • 日本で供給されているガスには都市ガスLPガスがあります。
  • 2017年4月から都市ガスも選べるようになります!LPガスは元々自由に選べます。

ガス供給の仕組み

ガスはどのような過程を経て各需要家の元まで届けられるのでしょうか? 日本で供給されているガスには大きく分けて都市ガスLPガスがあります。都市ガスとLPガスの違いは原料から流通経路、供給方法、料金体系、統括する法律まで、あらゆる点に及びますが、ここではすでに自由料金・契約制であるLPガスの供給方法ではなく、2017年に小売市場が全面自由化される予定の都市ガスの供給の仕組みを見ていきます。

原料の輸入・貯蔵

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財務省「日本貿易統計」による2013年度「LNG の輸入先」(資源エネルギー庁「エネルギー白書2015」より転載)

都市ガスの主な原料は天然ガスです。日本は97.6%を輸入に頼っています。天然ガスはメタンを主成分としており、常温・常圧では気体であるため、日本へ輸入するときは-162℃まで冷却して容積を600分の1にまで圧縮した液体にした上で、液化天然ガス(LNG)としてLNGタンカーで輸送されます。

2013年度のLNGの主な輸入国はオーストラリア(20.9%)、マレーシア(17.1%)、ロシア(9.8%)など、アジア大洋州その他の地域が70.2%、カタールやオーマンといった中東諸国への依存度は29.8%にとどまります。国内での消費量増加によって、輸入量はこの20年間で約2倍に倍増しており、2013年度の総輸入量は8,773万トンでした。うち、都市ガス用として使用されたのは29%です。残りは発電用(63%)、その他の工業用燃料(約8%)などに使用されています。

液化天然ガス(LNG)がLNGタンカーによって港にまで到着すると、ローディングアームがタンクに接続され、タンカー内の液化天然ガス(LNG)は配管を通って受入基地のLNGタンクに移されます。LNGタンク内では-162℃が保たれ、天然ガス(LNG)は液体のまま保存されることになります。

ガスの製造

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LNG受入基地は臨海地区に位置することが多い。

輸入されたLNGは一次受入基地に受け入れられた後、気化器で気化され、都市ガス用として熱量調整・付臭が行われます。熱量調整とは、LNGを他のガス体エネルギーと混合する過程を指します。2014年度の都市ガスの原料構成比は、LNG(90.1%)、国産天然ガス(6.1%)、LPガス(3.6%)、ナフサ等(0.3%)となっています。付臭とは、ガス漏れ時などに分かるよう本来は無臭のガスに匂いを付ける作業です。

なお、LNG基地から遠い需要地には、タンクローリーや内航船、鉄道貨車で輸送し、現地のサテライト基地で気化・供給される場合もあります。

ガスの輸送・供給

ガス製造所にて熱量調整・付臭が施され、高圧で送り出された都市ガスは、変圧器(ガバナ)で中圧に減圧され、大規模工場・施設に届けられます。途中、需要の多い時間帯にガスを送り出す調整機能を担うガスホルダーに貯蔵される場合もあります。一般家庭などへは、さらに減圧された低圧ガスが、低圧導管を通じて輸送されます。

ガス導管とは?ガス導管はガスの製造所から需要家にガスを輸送するもので、主として道路下などに埋設されています。導管は高圧、中圧、低圧に分類されており、2013年度の導管延長は253,177kmとなっています。導管延長は低圧が最長で86.1%を占め、中圧の13.0%、高圧の0.9%と続きます。日本のガス導管延長の50%以上は東京ガス、大阪ガス、東邦ガスの所有です。

ガス導管を通じて需要地に輸送された都市ガスは、さらにそこからガスメーター、マイコンメーターなどを経て、需要家に供給されることになります。

ガスの需給構造

ガス事業者と需要家

日本のガス市場は、液化天然ガス(LNG)を主原料とする都市ガス(一般ガス)事業と、石油系ガスを原料とするLPガス事業が、それぞれ約6.5対3.5の割合で国内の需要家に供給している構造になっています。それぞれのガス事業分類別の事業者数、販売量、需要家数は以下の様なものです。

ガス事業の分類
事業区分 一般ガス事業 簡易ガス事業 LPガス販売事業
事業者数 209事業者
(うち公営29事業者)
1,452事業者
(うち公営8事業者)
21,052事業者
需要家件数 約2,923万件 約140万件 約2400万件
ガス販売量 約363億㎥/年 約1.7億㎥/年 約80億㎥/年

(2013年3月末現在 出典:一般ガス事業及び簡易ガス事業:ガス事業便覧/LPガス販売事業:資源エネルギー庁調べ)

一般消費者はガス導管が整備されている地区に住んでいる場合は都市ガス事業者から、そうでない場合はLPガス販売事業者から、ガス供給を受けることになります。都市ガスLPガスとではあてがわれる法律から、主原料と、流通・供給方法、料金体系まで、あらゆる点で異なります。なお、簡易ガス事業者が供給するガスは都市ガスではなくLPガスですが、70戸以上の世帯などに導管を通して供給されるため、LPガス事業のように液石法ではなく、ガス事業法によって管理されています。

需要家の割合的には都市ガスの利用者の方がLPガス利用者よりも若干多く、なかでも都市ガス大手とされる東京ガス大阪ガス東邦ガス西部ガスは、4社のみで都市ガス需要の73.2%(2014年度)をカバーしています。

ガス消費量と用途

エネルギー需要全体において天然ガス・都市ガスが占める割合は10%、LPガスは4%程度です。どちらのガスの用途も工業用が4割強、業務用が2割弱で、残りが家庭用ですが、LPガスの方が若干家庭用需要が高いのが特徴です。

天然ガスは優れた環境性などにより工業用を中心に使用量が増加しています。2004年から2014年の10年間で販売量は30,138百万㎥から37,099百万㎥と1.2倍に増えています。増加分のほとんどは工業用目的のもので、2004年の13,285百万㎥から2014年には20,254㎥と、1.5倍強の伸びを見せています。

反対に、需要家数は家庭用需要が牽引しています。2004年には27,444千件であった需要家は2014年には29,731千件に増えましたが、その増加分(3,930千件)の大半(2,288千件)は家庭用の増加によるものです。

料金体系

都市ガス料金は基本料金と従量料金から構成されています。基本料金は契約プランごとに異なり、月々のガス使用量によって変動しますが、従量料金はガス使用量にガス1㎥あたりの単位料金を掛けて計算されるので、ガス使用量によって変動します。

都市ガス料金の計算方法ガス料金=基本料金+従量料金(ガス1㎥あたりの単位料金 × ガス使用量)

自由料金制のLPガスとちがって、都市ガスのガス料金は公共料金です。したがって料金体系変更時には、小売完全自由化前の電気料金と同じように、当局の認可を受ける必要があります。

また、原価主義の原則公平の原則公正報酬の原則の3原則に基づき、供給原価に基づいて料金が決められる総括原価方式がとられており、原料費調整制度によって単位料金が決定されている点でも、小売全面自由化前の電気料金と同じです。

ガス自由化プロセス

電力の小売全面自由化に遅れること1年、2017年4月からガスの小売も全面自由化されます。もっともガスの自由化はすでに始まっており、むしろ自由化レベルは電力より進んでいると言えます。

小売自由化

ガスの小売自由化は電力に先んじること5年、1995年からすでに始まっています。電力と同じように大口需要家から段階的に自由化枠を拡大してきました。2007年4月以降は10万㎥以上の需要家にまで小売自由化が拡大されています。その結果、すでに30社近くの新規事業者がガス小売市場に参入しており、そのシェアは電力小売市場における新電力のシェアを大きく上回る17%に達しています。2017年4月からの小売参入の全面自由化後はさらなる伸びが期待されます。

  1. 第1次制度改革(1995年) : 年間契約数量200万㎥以上の大口需要家向けに部分自由化。
  2. 第2次制度改革(1999年) : 自由化枠を同100万㎥以上の需要家にまで拡大。
  3. 第3次制度改革(2003年) : 2004年から同50万㎥以上の需要家にまで拡大。
  4. 第4次制度改革(2006年) : 2007年から同10万㎥以上の需要家にまで拡大。
  5. 第5次制度改革(2015年) : 2017年から全ての需要家に小売が自由化される予定。

託送供給制度

託送供給とは、ガスを供給する事業者(託送供給依頼者)のガスを、一般ガス事業者あるいはガス導管事業者の導管で受け入れて、同時に受け入れた場所以外の地点で受け入れた量と同量のガスを、同じく一般ガス事業者あるいは導管事業者の導管から供給するサービスで、電力の供給サイクルで言えば送配電部分にあたるものです。電力市場における発送電分離と同じように、ガス自由化を進めるには、新規事業者が参入しやすくなるよう、託送供給制度を独立させ、適切な託送料金を設定する必要があります。このため、ガス制度改革では、以下のような託送供給制度を自由化に適合させるための措置を段階的に講じてきました。

  1. 第2次制度改革(1999年) : 託送供給制度の法定化 → 導管の大半を保持する大手都市ガス4社に対して、託送供給約款の作成を義務付け。
  2. 第3次制度改革(2003年) : ガス導管事業の創設 → ガス導管事業に公益特権を付与して、幹線的なガス導管事業に対する投資を促進。
  3. 第3次制度改革(2003年) : 託送供給制度の充実・強化 → 託送義務をすべての一般ガス事業者およびガス導管事業者に拡大して、託送供給部門の公平性・透明性を確保。
  4. 第4次制度改革(2006年) : 一般ガス事業供給約款料金算定規則の改正 → 託送供給部門の原価に「低圧導管原価」を追加。
  5. 第4次制度改革(2006年) : 託送供給約款料金算定規則の改正 → 低圧導管と中圧導管を区分した料金設定するとともに、減価償却費計算における使用実績に応じた償却費を算出。

2015年に成立した第5次制度改革では、託送供給制度のさらなる独立・中立性を確立するべく、ガス導管網の整備(導管事業への地域独占と料金規制の措置、事業者間の導管接続の協議に関する命令・裁定制度)や、法的分離による導管事業の中立性確保(兼業規制による法的分離の実施、適正な競争関係を確保するための行為規制の措置)を行っていく予定です。

保安および需要家の保護策

ガス制度改革ではこのほか、自由化によって保安が脅かされたり、料金が急激に上がったり、需要家へのサービスが劣化したりすることのないよう、幾つかの策を講じています。

料金については1995年の第1次制度改革時から原料費調整制度を導入。また、1999年の第2次制度改革では、料金規制の見直しを行い、規制部門の料金引下げを認可制から届出制に変更しました。2015年に成立した第5次制度改革では、小売全面自由化から一定期間を経過措置として競争の進展状況を確認するなどして小売料金をコントロールするとともに、一般ガス導管事業者による最終保障サービスの提供や、ガス小売事業者に対する供給力確保、契約条件の説明を義務づけたりする項目も盛り込んでいます。

電力ガスの市場がそれぞれ自由化されることで、ガス市場は今後、エネルギー市場という大きな市場の中でさらなる発展を遂げていくでしょう。
 

 

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